顎関節強直症

執筆者:Gary D. Klasser, DMD, Louisiana State University School of Dentistry
レビュー/改訂 2020年 6月
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    顎関節強直症は関節の不動化または癒合である。

    顎関節疾患の概要も参照のこと。)

    顎関節強直症は,ほとんどの場合外傷や感染の結果生じるが,先天性または関節リウマチの結果として生じることもある。慢性で無痛性の下顎運動制限が生じる。強直症が下顎頭の成長の停止の原因となる場合,顔面非対称が一般的にみられる( see page 下顎関節突起過形成)。

    関節内(真性)強直症は,筋突起の増大,頬骨弓の陥没骨折,または外科手術,放射線照射または感染による瘢痕によって生じる場合がある関節外(偽)強直症と鑑別しなければならない。真性強直症ではほとんどの場合,関節のX線検査で正常な骨構造の欠損が示される。

    治療は,強直症が関節内であれば下顎頭切除,または,筋突起や頬骨弓も侵されていれば下顎枝の部分的骨切除が行われる。開口訓練は外科的矯正効果を維持するために数カ月から数年間行わなければならないが,外科手術を伴わない顎の強制的開口は一般的に適応とならず,通常,骨癒合のため効果がない。

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