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歯科的緊急事態

執筆者:

Michael N. Wajdowicz

, DDS, Veterans Administration

レビュー/改訂 2020年 11月
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医師による歯科救急処置は,以下の疾患に対して処置を行う歯科医師がいないときに必要となる:

鎮痛薬と感染症の処置

ほとんどの歯科疾患に効果的な経口鎮痛薬はアセトアミノフェン650~1000mgの6時間毎投与やイブプロフェン400~800mgの6時間毎投与などの非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)である。イブプロフェンとアセトアミノフェンは短期間であれば3時間毎に交互に併用することができる。重度の疼痛には,これらの薬物をコデイン60mg;ハイドロコドン5mg,7.5mgまたは10mg;あるいはオキシコドン5mgなどのオピオイドと併用する場合もある。

予防的抗菌薬投与

  • 経カテーテル植え込み型装置または弁修復用人工材料装置を含む人工心臓弁治療を受けている

  • 感染性心内膜炎の既往がある

  • 特定の先天性心疾患がある

  • 心臓移植レシピエントで心臓弁に問題(弁膜症)がある

  • 易感染状態にある

  • コントロール不良の糖尿病がある

  • 関節に感染を生じた既往がある

  • 最近,関節置換を行った

抗菌薬の予防投与を必要とする歯科処置は,歯肉または口腔粘膜に対する操作あるいは穿孔が必要となる処置,または歯根端に及ぶ処置(すなわち, 菌血症 菌血症 菌血症とは,血流中に細菌が存在する状態のことである。特定の組織感染を契機として,泌尿生殖器または静脈内にカテーテルを留置しているとき,あるいは歯科,消化管,泌尿生殖器,創傷などに対する処置を施行した後に,自然に発生する可能性がある。菌血症は心内膜炎などの転移性感染症を引き起こすことがある(特に心臓弁膜異常の患者で)。一過性の菌血症は無症状... さらに読む の原因となる可能性が高い処置)である。望ましい薬剤はアモキシシリン(2gを処置の30~60分前に経口投与)である。ペニシリン系を使用できない患者への代替薬には,クリンダマイシン600mgやセファレキシン2gがある。

一般的処置/治療に関する参考文献

  • 1.Lockhart PB, Tampi MP, Abt E, et al: Evidence-based clinical practice guideline on antibiotic use for the urgent management of pulpal- and periapical-related dental pain and intraoral swelling: A report from the American Dental Association.J Am Dent Assoc 150(11):906-921.e12, 2019. doi: 10.1016/j.adaj.2019.08.020

  • 2.Sollecito TP, Abt E, Lockhart PB, et al: The use of prophylactic antibiotics prior to dental procedures in patients with prosthetic joints: Evidence-based clinical practice guideline for dental practitioners—A report of the American Dental Association Council on Scientific Affairs.J Am Dent Assoc 146(1):11-16e8, 2015.doi: 10.1016/j.adaj.2014.11.012

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