毛孔性角化症

執筆者:James G. H. Dinulos, MD, Geisel School of Medicine at Dartmouth
レビュー/改訂 2020年 1月
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毛孔性角化症は,角栓によって毛包の開口部が閉塞する角化疾患である。

毛孔性角化症はありふれた疾患である。原因は不明であるが,しばしば常染色体優性の形式で遺伝する。

小さく尖った毛包一致の角化性丘疹が多発し,主に上腕,大腿,および殿部の外側面に出現する。顔面にも病変を生じることがあり,特に小児で多い。病変は寒冷期に最も著明となり,ときに夏季に軽快を見る。皮膚は赤く見えることがある。主な問題は美容上のものであるが,そう痒が生じることや,まれに毛包性の膿疱が形成されることもある。

毛孔性角化症の治療

  • 対症療法

毛孔性角化症の治療は通常不要であり,治療を行っても満足できる結果は得られない場合が多い。

親水ワセリンと水(等量混合)または3%サリチル酸含有ワセリンが,病変を平坦化するのに役立つことがある。乳酸緩衡液(乳酸アンモニウム)ローションまたはクリーム,尿素クリーム,6%サリチル酸ゲル,0.1%トレチノインクリームまたはゲルも効果的となりうる。その他の効果的な外用レチノイドとしては,アダパレン0.1%クリームまたはゲルや,タザロテン0.05%クリームまたはゲルなどがある。酸を含有するクリームは,熱感やチクチク感を生じるため,幼児への使用は控えるべきである。

顔面発赤の治療にはパルス色素レーザーが用いられ,良好な結果が得られている。

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