体部白癬は,顔面,体幹,および四肢の皮膚糸状菌感染症である。診断は臨床的な外観と皮膚擦過物のKOH直接鏡検による。治療は抗真菌薬の外用または内服による。
体部白癬は皮膚糸状菌症の一種で,ピンク色から赤色の環状(O字状)の斑および局面が生じ,境界部は隆起して鱗屑を伴い,遠心性に拡大して中心消退傾向を示す。まれな非定型例では,中心治癒傾向を示さない小丘疹または小膿疱が点在する,鱗屑を伴う貨幣状(円形状)の斑として生じる。頻度の高い原因菌はTrichophyton mentagrophytes,T. rubrum,およびMicrosporum canisである。
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体部白癬の診断
体部白癬の治療
抗真菌薬の外用または内服
( See table 表在性真菌感染症の治療選択肢*)
軽度から中等度の病変に対する治療は,イミダゾール系薬剤,シクロピロクス,ナフチフィン(naftifine),またはテルビナフィンのクリーム,ローション,またはゲル剤での投与である。薬剤は1日2回擦り込み,病変が消失してからも最低7~10日間は継続すべきであり,治療期間は典型的には約2~3週間となる。
T. rubrumに感染している患者と消耗性の全身性疾患のある患者では,広範かつ治療抵抗性の病変が生じる。そのような症例に対して最も効果的な治療は,イトラコナゾール200mg,1日1回またはテルビナフィン250mg,1日1回の2~3週間にわたる内服である。
体部白癬の要点
体部白癬では,典型的にはピンク色から赤色の環状(O字状)の斑および局面が生じ,境界部は隆起して鱗屑を伴い,遠心性に拡大して中心消退傾向を示す。
診断は外観とKOH直接鏡検に基づく。
軽度から中等度の場合は,イミダゾール系薬剤,シクロピロックス,ナフチフィン,またはテルビナフィンのクリーム,ローション,またはゲル剤を1日2回外用し,さらに病変が消失してからも最低7~10日間継続する。