顎骨壊死(ONJ)には一致して受け入れられている定義または病因はないが,一般的には下顎骨または上顎骨の露出を伴う口腔病変であると考えられている。
顎骨壊死は自然発生することもあれば, 抜歯 顎骨壊死(ONJ) 抜歯後の問題は, 歯科的緊急事態の一種であり迅速な治療を必要とする。具体的には以下のものがある: 腫脹および疼痛 抜歯後歯槽骨炎 骨髄炎 顎骨壊死 さらに読む もしくは外傷,高用量の ビスホスホネート 骨量の温存 骨粗鬆症は,骨密度(単位体積当たりの骨量)が減少し,骨の構造が劣化する進行性の代謝性骨疾患である。骨格の脆弱性は,軽度または不顕性の外傷による骨折(脆弱性骨折と呼ぶ)の原因となる(特に胸腰椎,手関節,および股関節)。診断は,二重エネルギーX線吸収法(DXA)または脆弱性骨折の確認による。予防および治療には,危険因子の是正,カルシウムおよび... さらに読む の静注による治療,または高用量のデノスマブ投与(例,がん治療として120mg,皮下,月1回)の後に発生することもある。顎骨壊死は真の骨壊死ではなく難治性の骨髄炎であることがあり,特にビスホスホネートの使用に関連する場合その可能性が高い。
骨粗鬆症の治療または予防のために経口のビスホスホネートのルーチンに使用すると顎骨壊死のリスクが増大するというエビデンスはない。現在のところ,その他の点では適切なビスホスホネートの使用は妨げるべきではない。しかし,ビスホスホネートの静注による治療を開始する前に必要な口腔外科手術を行い,ビスホスホネートを服用している間は口腔衛生を良好にし,定期的な口腔ケアをするよう勧めるのが妥当であると思われる(1 総論の参考文献 顎骨壊死は,下顎骨または上顎骨の露出を伴う口腔病変である。疼痛が生じることもあれば,無症状のこともある。診断は,骨の露出が8週間以上みられることによる。治療は,限局的掻爬,抗菌薬,および含嗽液による。 顎骨壊死(ONJ)には一致して受け入れられている定義または病因はないが,一般的には下顎骨または上顎骨の露出を伴う口腔病変であると考えられている。 顎骨壊死は自然発生することもあれば,... さらに読む , 2 総論の参考文献 顎骨壊死は,下顎骨または上顎骨の露出を伴う口腔病変である。疼痛が生じることもあれば,無症状のこともある。診断は,骨の露出が8週間以上みられることによる。治療は,限局的掻爬,抗菌薬,および含嗽液による。 顎骨壊死(ONJ)には一致して受け入れられている定義または病因はないが,一般的には下顎骨または上顎骨の露出を伴う口腔病変であると考えられている。 顎骨壊死は自然発生することもあれば,... さらに読む )。
総論の参考文献
1.Hellstein JW, Adler RA, Edwards B, et al: Managing the care of patients receiving antiresorptive therapy for prevention and treatment of osteoporosis: Executive summary of recommendations from the American Dental Association Council on Scientific Affairs.J Am Dent Assoc 142(11):1243−1251, 2011.doi: 10.14219/jada.archive.2011.0108.
2.Khan A, Morrison A, Cheung A, et al: Osteonecrosis of the jaw (ONJ): Diagnosis and management in 2015.Osteoporos Int 27(3):853–859, 2016.doi: 10.1007/s00198-015-3335-3.
顎骨壊死の症状と徴候
顎骨壊死は長期間にわたり無症状の場合がある。症状は徴候ととともに発生する傾向があるが,疼痛が徴候に先行することがある。後期になると,顎骨壊死は通常,疼痛および下顎(またはより頻度ははるかに低いが上顎)の露出骨から生じる膿性分泌物で発症する。歯および歯肉が侵されることがある。口腔内または口腔外の瘻孔が生じることがある。
顎骨壊死の診断
臨床的評価
顎骨壊死は,上顎または下顎に露出壊死骨が8週間以上みられる場合に診断される。
顎骨壊死の治療
限局的掻爬,抗菌薬,および含嗽液
顎骨壊死は,一度発症すると治療が困難であり,顎骨壊死の治療経験がある口腔外科医が管理すべきである。顎骨壊死の治療には,限局的掻爬,抗菌薬,および抗菌含嗽液が典型的に含まれる(例,クロルヘキシジン; 1 治療に関する参考文献 顎骨壊死は,下顎骨または上顎骨の露出を伴う口腔病変である。疼痛が生じることもあれば,無症状のこともある。診断は,骨の露出が8週間以上みられることによる。治療は,限局的掻爬,抗菌薬,および含嗽液による。 顎骨壊死(ONJ)には一致して受け入れられている定義または病因はないが,一般的には下顎骨または上顎骨の露出を伴う口腔病変であると考えられている。 顎骨壊死は自然発生することもあれば,... さらに読む )。
病変部の外科的切除は,状態をさらに悪化させることがあり,初期治療とするべきではない。
治療に関する参考文献
1.Hellstein JW, Adler RA, Edwards B, et al: Managing the care of patients receiving antiresorptive therapy for prevention and treatment of osteoporosis: Executive summary of recommendations from the American Dental Association Council on Scientific Affairs.J Am Dent Assoc 142(11):1243−1251, 2011.doi: 10.14219/jada.archive.2011.0108.