毛巣洞

執筆者:Parswa Ansari, MD, Hofstra Northwell-Lenox Hill Hospital, New York
レビュー/改訂 2021年 2月
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毛巣洞とは,仙尾骨部に生じた急性膿瘍または排膿を伴う慢性瘻孔のことを指す。

肛門直腸疾患の評価も参照のこと。)

毛巣洞は,毛深い若年の白人男性に発生するのが通常であるが,女性にも生じうる。1つまたは複数の小窩または瘻孔が仙骨部皮膚の正中または正中近傍に発生し,空洞を形成することもあり,しばしば毛髪を擁している。病変は通常,無症状であるが,感染病変は有痛である。

急性膿瘍の治療は切開排膿による。通常,慢性的な排膿を伴う瘻孔が1つ以上存続し,切除と一次的閉鎖,または開放術(例,嚢腫切開術,造袋術)によって摘除する必要がある。内視鏡またはビデオ補助下の低侵襲手技も行われており,ある程度の成功を収めているが,これには専門的な機器と経験が必要である。通常は抗菌薬は必要ない。(American Society of Colon and Rectal Surgeonsの毛巣洞の管理に関する臨床ガイドラインも参照のこと。)

大きな嚢胞には,欠損部を閉鎖するために回転皮弁が必要になることがある。

毛巣洞についてのより詳細な情報

以下の英語の資料が有用であろう。ただし,本マニュアルはこの資料の内容について責任を負わないことに留意されたい。

  1. American Society of Colon and Rectal Surgeons: Clinical practice guidelines for the management of pilonidal disease

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