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穿刺

執筆者:

Jonathan Gotfried

, MD, Lewis Katz School of Medicine at Temple University

レビュー/改訂 2019年 6月
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腹腔穿刺は,検査用の腹水検体を採取するために行われる。また腹腔穿刺は,呼吸困難や疼痛を引き起こす緊満した腹水を排除するため,または慢性腹水の治療法としても施行することができる。

穿刺
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穿刺の絶対的禁忌としては以下のものがある:

相対的禁忌としては,非協力的な患者,穿刺部位の手術瘢痕,腹腔内の大きな腫瘤,腹部側副血行路を伴う重度の門脈圧亢進症などがある。

実施前に血算,血小板数,および凝固検査を行う。膀胱を空にした後,患者をベッドに座らせ,頭部を45~90°に挙上させる。明らかで顕著な腹水を認める患者では,刺入点は臍と恥骨の間の正中線上とし,消毒液およびアルコールで消毒する。穿刺可能な他の2カ所は,両側の上前腸骨棘からおよそ5cm上部で内側に位置する。中等度の腹水を認める患者では,腹部超音波による腹水の正確な位置の特定が必要である。穿刺部位を下にした側臥位をとらせることによっても,空気が満ちた腸管ループの上方への浮遊および移動が促進され,刺入部位から遠ざけることができる。

無菌操作により,刺入部位を1%リドカインで腹膜まで麻酔する。診断のための腹腔穿刺では,50mL注射器に18G針を装着し,腹膜を貫通させて挿入する(通常はプツンと抜ける感覚がある)。腹水を緩徐に吸引し,必要に応じて細胞数測定,タンパク質またはアミラーゼ含有量測定,細胞診,培養に提出する。治療のための(大量の腹水を吸引する)腹腔穿刺では,吸引装置に取り付けられた14Gのカニューレを用いて腹水を最大8Lまで採取する。大量の腹腔穿刺時には,有意な血管内容量の変化と術後の低血圧を予防するため,静注アルブミンの同時投与が推奨される。

穿刺の最も頻度の高い合併症は出血である。ときに,緊満した腹水では,長期にわたり腹水が穿刺部位から漏出する。

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