その他の消化管の検査方法

呼気試験は，典型的には消化管細菌や消化酵素により代謝される基質を患者に摂取させて実施する。患者の呼気中に含まれる，摂取された基質の代謝物を測定する。

以下のような病態の診断には様々な呼気試験が役立つ：

• Helicobacter pylori感染症：尿素呼気試験

• 炭水化物不耐症：水素（H2）呼気試験

• 小腸内の細菌異常増殖：14C-キシロース，14C-グルコース，または14C-ラクトース呼気試験

胃電図検査は，粘着性の皮膚電極を用いて胃の電気的活動を測定する方法である。この検査は胃不全麻痺患者に有用である。

ワイヤレスカプセルによる消化管運動検査では，消化管を通過する間に消化管の内圧とpHを継続的に測定する経口摂取可能な機器を使用する。これによって通過時間，内圧プロファイル，ならびに消化管全体および各部位（胃，小腸，大腸）の運動を測定することができる。この検査は，運動障害を示唆する症状がある患者の胃内容排出に加えて，小腸および大腸の通過を評価する上で役立つ可能性がある。