自己免疫性筋炎における自己抗体

自己抗体

臨床的特徴

抗合成酵素症候群*

抗Jo-1抗体

筋炎†

間質性肺疾患

抗PL-7抗体

間質性肺疾患†

筋炎

抗PL-12抗体

間質性肺疾患†

筋炎

抗EJ抗体

間質性肺疾患

筋炎

抗OJ抗体

間質性肺疾患

筋炎

抗KS抗体

間質性肺疾患†

筋炎

抗Zo抗体

間質性肺疾患

筋炎

抗Ha抗体

間質性肺疾患

筋炎

皮膚筋炎

抗Mi-2抗体

重度の皮膚障害

速やかに治療に反応する

抗MDA5抗体

心肺症候群

無筋症性皮膚筋炎,手掌の丘疹

抗TIF1g抗体

がんリスクの増大

抗NXP-2抗体

皮下石灰沈着症

がんリスクの増大

免疫介在性壊死性ミオパチー

抗SRP抗体

重症,治療困難

抗HMGCR抗体

免疫性のスタチン関連ミオパチー(まれにスタチン系薬剤の処方薬への曝露歴がなくてもみられる)

封入体筋炎

Cytosolic 5'-nucleotidase 1A

封入体筋炎

* 完全型または不完全型の抗合成酵素症候群患者では,これらの自己抗体が全て認められる可能性がある。抗合成酵素症候群の特徴としては,発熱,非びらん性関節炎,間質性肺疾患,手指橈側面の過角化(mechanic's hand),レイノー症候群などがある。皮膚筋炎の発疹はある場合とない場合がある。抗合成酵素症候群の抗体と筋障害がみられる患者では,皮膚筋炎または多発性筋炎の所見がみられることがある。

† この特徴はより顕著である。

Modified from Mammen A: Autoimmune Muscle Disease.In Handbook of Clinical Neurology, edited by SJ Pittock and A Vincent.Elsevier BV, 2016, pp.467–484.doi:10.1016/B978-0-444-63432-0.00025-6

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