抗精神病薬の急性有害作用に対する治療

症状

治療

備考

急性ジストニア反応(例,注視発作,斜頸)

ベンツトロピン2mg,静注または筋注(20分に1回の頻度で反復投与してもよい)

ジフェンヒドラミン50mg,静注または筋注,20分間隔で2回

抗精神病薬とともにベンツトロピン2mgを経口投与する場合,ジストニアを予防できることがある。

喉頭ジストニア

ロラゼパム,4mgを10分かけて静注後,1~2mgをゆっくり静注

挿管が必要になることもある。

無動,重度のパーキンソン振戦,動作緩慢

ベンツトロピン1~2mg,経口,1日2回

ジフェンヒドラミン25~50mg,経口,1日3回

無動が出現した患者では,抗精神病薬の中止およびより低力価の薬剤の使用が必要になることがある。

アカシジア(他の錐体外路症状を伴う場合)

アマンタジン100~150mg,経口,1日2回

ベンツトロピン1~2mg,経口,1日2回

ビペリデン1~4mg,経口,1日2回

プロシクリジン2.5~10mg,経口,1日2回

プロプラノロール10~30mg,経口,1日3回

トリヘキシフェニジル2~7mg,経口,1日2回または1~5mg,経口,1日3回(または徐放性製剤では,2~7mg,1日2回)

原因薬剤は中止するか,減量すべきである。

極度の不安を伴うアカシジア

ロラゼパム1mg,経口,1日3回

クロナゼパム0.5mg,経口,1日2回