小児の尿失禁に使用される経口薬*

薬剤

用法・用量

主な有害作用

昼間尿失禁での排尿機能障害(膀胱過活動)

オキシブチニン

5歳以上の小児では5mg,1日2回から,5mg,1日3回まで増量可

徐放性:6歳以上の小児では5mg,1日1回から,5mg/日に耐えられる場合は最高15mg/日まで増量

錯乱,めまい,体温上昇,紅潮,便秘,口腔乾燥

トルテロジン

5歳以上の小児では1mg,1日2回

錠剤を嚥下できる小児では徐放性カプセルで2~4mg,1日1回

便秘,紅潮,口腔乾燥

夜間尿失禁

デスモプレシン(DDAVP)

6歳以上の小児では最初は0.2mg,1日1回,就寝1時間前から,最高0.6mg,1日1回まで増量

希釈性低ナトリウム血症のリスクがあるため,DDAVPの経鼻投与はもはや推奨されていない。

イミプラミン

6~8歳の小児では25mg,1日1回,夜

8歳以上の小児では50mg,1日1回,夜間

まれに死亡†

神経過敏,人格変化,睡眠障害,不整脈‡

* これらの薬剤は二次治療として使用される場合が大半である。最初は基礎疾患の治療と行動療法を行うべきである。

† 病因不明の突然死が報告されている。この薬剤は現在ではまれにしか使用されない。

‡ イミプラミンの禁忌であるQT間隔または補正QT(QTc)間隔の延長を同定するため,心電図検査を行うべきである。

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