脳卒中における組織プラスミノーゲンアクチベーターの使用に関する除外基準

脳卒中における組織プラスミノーゲンアクチベーターの使用に関する除外基準

症状出現後3時間未満の場合の除外基準

CTで頭蓋内出血を認める

CTで複数の脳葉に及ぶ梗塞(中大脳動脈支配領域の3分の1を超える低吸収域)を認める

たとえCTで陰性でも,臨床像からくも膜下出血が示唆される

頭蓋内出血の既往がある

脳実質内腫瘍

過去3カ月以内の脳卒中または重症頭部外傷の既往がある

降圧治療を行っても収縮期血圧 > 185mmHgまたは拡張期血圧 > 110mmHgである

過去3カ月以内の頭蓋内または脊髄手術

活動性の内出血がある

過去21日以内の消化器癌または消化管出血

出血性疾患が疑われる

血小板数 < 100,000/μLである

場合により,脳卒中発症前7日間における圧迫困難な部位にある血管の動脈穿刺

過去24時間以内の治療用量の低分子ヘパリンの使用

凝固障害,国際標準化比(INR)> 1.7,またはプロトロンビン時間(PT)> 15秒,活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)> 40秒

48時間以内に直接トロンビン阻害薬または直接第Xa因子阻害薬を使用しており,PTT,INR,および適切な第Xa因子活性の測定法によって抗凝固作用の証拠が確認されている

虚血性脳卒中の原因となることが知られているまたは疑われる大動脈弓解離

細菌性心内膜炎

相対的除外基準(2)

症状が急速に軽快している

過去14日間に大手術または重篤な外傷があった

過去21日間に尿路出血がみられた

発症時に痙攣発作がみられ,発作後に神経脱落症状が残存している

妊娠

過去3カ月以内の急性心筋梗塞

症状出現後3~4.5時間の場合の追加の考慮事項*

年齢が80歳以上である

経口抗凝固薬を使用している(INR値は問わない)

ベースラインのNIH Stroke Scoreが > 25である

脳卒中と糖尿病の両方の既往がある

*これらの特徴を有する患者への便益はあまり明らかではない。

NIH = 米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)。

*これらの特徴を有する患者への便益はあまり明らかではない。

NIH = 米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)。

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