検査の必要性を判断するためにFaganノモグラムを使用する
この例では,ある患者の急性心筋梗塞に対する治療閾値(TT)が25%であると仮定する。心筋梗塞の確率が25%を上回る場合,血栓溶解療法を施行する。臨床医はFaganノモグラムを用いて,どんな場合であれば,血栓溶解療法を施行する前に,緊急心エコー検査を行うべきかを判断できる。新規の心筋梗塞に対する心エコー検査の感度を60%,特異度を70%と仮定した場合,これらの値からLR+(陽性判定の尤度比)は60/(100 − 70)= 2に対応する。検査後確率の直線上の治療閾値25%と,中央の尤度比直線上のLR+(2.0)を通過する直線は,検査前確率約0.14の点と交差する。検査前確率が14%未満の患者では,陽性の結果が出たとしても,検査後確率は治療閾値より低い値となる。
Adapted from Fagan TJ.Letter: Nomogram for Bayes theorem.New England Journal of Medicine 293:257, 1975.
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