綿肺症は,綿,亜麻,および麻の栽培および加工に携わる労働者に発生する気管支収縮を特徴とする反応性気道疾患の1つの形態である。エビデンスからは,原因物質が細菌性内毒素であることが示唆されている。症状としては胸部圧迫感や呼吸困難などがあり,週明けの仕事の初日に悪化し,週末に向けて軽減する。診断は病歴および肺機能検査所見に基づく。繊維産業労働者における慢性曝露は,喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の両方の特徴を併せもつ慢性肺疾患を引き起こす。治療には曝露の回避および抗喘息薬の使用などがある。
(環境性および職業性肺疾患の概要も参照のこと。)
綿肺症の病因
綿肺症は,加工前の原料としての綿,亜麻,または麻に接触する繊維産業労働者に発生する喘息様の症候群である。繊維工場の特定の仕事には,綿肺症のリスク上昇との関連がみられる。
綿塵に含まれる細菌性内毒素を吸入することにより,特に遺伝的に感受性の高い人において,気管支収縮,慢性気管支炎,および肺機能の漸進的な低下を引き起こすことがエビデンスから示唆されている。
綿肺症の症状と徴候
症状としては胸部圧迫感や呼吸困難などがあり,曝露を繰り返すにつれて軽減する。症状は,週明けまたは休暇明けの勤務初日に出現し,その後の連日の勤務につれて軽減または消失する。この典型的な時間的パターンにより綿肺症を喘息と鑑別できる。
綿塵やその他の塵埃に慢性的に(例,5~10年以上)曝露している繊維産業労働者は,喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)の両方の特徴を有する閉塞性肺疾患を発症する可能性がある(1)。
症状と徴候に関する参考文献
1.Lai PS, Christiani DC.Long-term respiratory health effects in textile workers.Curr Opin Pulm Med 2013; 19(2), 152-157.doi:10.1097/MCP.0b013e32835cee9a
綿肺症の診断
曝露歴および肺機能検査の結果
綿肺症の診断は,綿,亜麻,または麻の塵埃への曝露歴と気流閉塞を示した肺機能検査の結果に基づく。
繊維産業労働者において,症状報告やスパイロメトリーなどによるサーベイランスを行うことは早期発見に役立つ。
綿肺症の治療



