パーキンソン病

(パーキンソン病)

レビュー/改訂 2024年 6月 | 修正済み 2025年 4月
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パーキンソン病とはどのような病気ですか?

パーキンソン病は、体の動きがだんだんコントロールできなくなる脳の病気です。ふるえ(振戦)、筋肉のこわばり、動きが遅くなる、体のバランスがとれないなどの症状が起きることがあります。多くの人では、思考の問題や認知症も起こります(記憶力や学習能力は時間とともに悪化します)。

  • パーキンソン病は、運動とバランスの調節を助ける大脳基底核と呼ばれる脳の一部が傷ついて起こります。

  • 最もよくある症状は普通、振戦(体の一部のコントロールできないふるえ)です。

  • パーキンソン病を治せる治療法はありませんが、治療が症状のコントロールに役立ちます。

  • パーキンソン病になるリスクは年齢とともに高くなります。

パーキンソン病の原因は何ですか?

筋肉を動かすと、その信号が脳の大脳基底核を通ります。大脳基底核は、ドパミンという物質をつくります。ドパミンは体の動きをなめらかにします。パーキンソン病が大脳基底核を傷つけて、ドパミンがあまりつくられなくなります。ドパミンが十分でないと、体の動きが遅くなったり、ぎこちなくなったり、硬くなったりすることがあります。

パーキンソン病の原因は、医師たちにもはっきりと分かっていません。なりやすい体質が家族の中で受けつがれる傾向がありますので、おそらく遺伝的な原因が考えられます。

ほかの脳の病気や特定の薬や毒物が、ときどきパーキンソン病に似た症状(パーキンソニズム)を引き起こします。

パーキンソン病にはどのような症状がありますか?

パーキンソン病の最初の症状には普通、次のようなものがあります。

  • 筋肉をゆるめて休めているときの手の指と手のふるえ(振戦):これが最もよくみられる最初の症状です

  • 動きの問題:動きがゆっくりで動き出しが難しくなります

  • においの感覚がにぶくなる

パーキンソン病のその他の症状には次のものがあります。

  • 筋肉がこわばり、動かしづらくなる

  • 体のバランスや歩き方、立ち上がるときや座るときに問題がある

  • まばたきしにくい、ものが飲み込みづらい

  • はっきりせず、言葉がつかえる話し方

  • 睡眠の問題

  • 思考の問題(認知症

医師はどのようにして、私がパーキンソン病かどうかを判断しますか?

医師は次の情報からパーキンソン病を診断します。

  • あなたの症状と診察の結果

  • コンピュータ断層撮影(CT)検査や磁気共鳴画像法(MRI)検査などの検査結果

CT検査やMRI検査は、あなたの症状の原因がほかの脳の病気ではないかを医師が判断するのに役立ちます。

医師はパーキンソン病をどのように治療しますか?

パーキンソン病を治せる治療法はありません。

医師は次のもので治療します。

  • 理学療法作業療法

  • レボドパやカルビドパなどの薬

  • ときには、脳に小さな電極を入れて大脳基底核を刺激する手術(脳深部刺激療法という手術)

理学療法と作業療法は、あなたが体を動かし、日常的な活動や歩行をできるだけ自分の力で行うのに役立ちます。

レボドパとカルビドパなどの薬は、楽に体を動かせるようにして、長い間、日常生活がきちんと送れるようにします。

医師は、症状が重くて薬が役に立たない場合にだけ、脳深部刺激療法を行うことを考えます。脳深部刺激療法では、細いワイヤーを頭蓋骨に開けた小さな穴から入れて、脳の問題のある部分まで入れます。ワイヤーのもう一方の先を、皮膚の下を通して、鎖骨の下の電池につなげます。この装置が脳の問題のある部分に電気信号を送ります。

次のような簡単な方法も役に立ちます。

  • 日常的な活動をできるだけ多く続ける

  • 定期的に体を動かす

  • 日常生活の作業を簡単に行えるようにする(たとえば、服のボタンをマジックテープに替える、マジックテープ付きのくつを買う)

  • ジッパータブ(ファスナーを引くための補助器具)やボタンエイド(ボタンをかけるための補助器具)を使う

  • つまずかないように敷物を取り除く

  • 転ばないように、トイレや廊下などに手すりを取り付つける

介護者と終末期の問題

最後には、次のような普通の日常的な活動に助けが必要になります。

  • 食事をとる

  • 入浴

  • 着がえ

  • トイレを使う

介護する人がパーキンソン病について知り、手助けする方法を学ぶことは、とても役に立ちます。介護は疲れてストレスがたまるので、介護する人の多くはサポートグループが役に立つと考えています。

パーキンソン病の人のほとんどは、基本的な作業ができなくなって、多くの人(約3人に1人)が認知症になります。そうなる前に、事前指示書を書いておくと役立つことがあります。事前指示書とは、あなたが人生の終わりにどのような医療を受けたいかを、愛する人や医師に知らせるための計画書です。

パーキンソン病についてのくわしい情報は、どこで教えてもらえますか?

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