住血吸虫症とは何ですか?
住血吸虫症は、吸虫という小さな寄生虫が引き起こす感染症です。
吸虫は南アメリカ、アフリカ、アジアの熱帯地域にある川や湖によく生息しています。
吸虫がいる水の中で泳いだり、水浴びをしたりすると、住血吸虫症に感染する可能性があります。
吸虫は皮膚の中にもぐりこみ、血液の中を移動します。
やがて、腸や膀胱の中の細い血管にたどり着きます。
症状としては、まず、かゆみのある発疹が出た後、発熱、悪寒、筋肉痛、力が入らない、腹部の痛みなどが現れます。
医師は便と尿のサンプルを検査して、吸虫の卵がないか調べます。
治療としては、吸虫を殺すために抗寄生虫薬を使います。
住血吸虫症の原因は何ですか?
住血吸虫症は、回虫の一種である吸虫という寄生虫によって引き起こされます。吸虫の成虫は、長さ1~2センチメートルくらいの大きさです。
住血吸虫症には、吸虫がいる川や湖で泳いだり、水浴びをしたり、そのような川や池を歩いてわたったりすることで、感染します。
人が水の中にいる間に、吸虫が皮膚にくっつきます。
そこから皮膚の中にもぐりこみ、血流に乗って、膀胱や腸まで移動します。
膀胱や腸にいる吸虫は、たくさんの卵を産みます。
それらの卵は組織を刺激し、潰瘍や傷あとを作り、出血を引き起こします。
卵が血液の流れに乗って、肝臓に運ばれることもあります。
卵は便や尿といっしょに体の外に出ていきます。
感染した人の尿や便が川や湖に流れ込むと、中の卵がかえって成長し、ほかの人に感染できるようになります。
卵が腸から肝臓に移動すると、肝臓に炎症が起こることがあります。それにより肝臓が傷ついて、門脈の中の圧力が高くなることがあります。門脈とは、腸管から肝臓まで血液を送っている血管です。門脈の血圧が高くなると(この状態を門脈圧亢進症といいます)、脾臓が大きくなることがあります。食道(のどと胃をつないでいる「食べものの通り道」)の静脈から出血が起こることもあります。
住血吸虫症にはどのような症状がありますか?
ほとんどの人では症状がみられません。吸虫が最初に皮膚の中に入ったときに、以下の症状が出ることがあります。
かゆみのある発疹
何週間かすると、具合が悪くなり、以下のような症状が出ることがあります。
発熱
悪寒
せき
筋肉痛
腹部の痛み
吸虫の成虫が体の中のどこにいるかによって、以下の症状が出ることがあります。
排尿をするときの痛み、尿に血が混じる
血が混じった下痢(ゆるい便や水っぽい便が出たりする)
肝臓や脾臓が腫れて大きくなる
感染症がひどくなると、たくさんの血液が失われて、以下の症状が出ることがあります。
貧血(赤血球が少なくなること)
住血吸虫症は、肺、脊髄、腎臓、脳など、そのほかの臓器にも影響することがあります。
医師はどのようにして、住血吸虫症かどうかを判断しますか?
医師は住血吸虫症をどのように治療しますか?
医師は以下を使って住血吸虫症を治療します。
抗寄生虫薬
医師は、1~2カ月後にも便や尿の検査をして、その中に吸虫の卵がないことを確かめることがあります。
住血吸虫症はどうすれば予防できますか?
住血吸虫症を予防するには、以下のことが役立ちます。
吸虫が生息しているとわかっている地域では、川や湖の中で泳いだり、水浴びをしたり、川や池を歩いてわたったりしないようにする
吸虫が問題になっている地域では、水を使って何かを洗う前に、その水を沸騰させるか、1日か2日ほど置いておく
寄生虫がいる水の中にうっかり入ってしまった場合は、タオルで体を強くふく(そうすることで、寄生虫が皮膚を通りぬける前に取り除けるかもしれません)
水の中で卵がかえると、かえった吸虫は巻貝に感染します。そのため、吸虫が生息していることがわかっている水域に、巻貝を殺す化学物質を入れることもあります。



