分離不安症とはどのような病気ですか?
不安とは、何かを心配したり、神経質になったりすることです。分離不安とは、小さな子どもが、愛着のある人が部屋から出ていったときに、不安になって泣いてしまうという正常な反応です。これはふつう、赤ちゃんが生まれて8カ月くらいのころから始まり、2~3才になるまで続きます。分離不安症はこれとはちがいます。
分離不安症は次のような場合です:
保護者から離れているときの不安が、正常な子どもよりとても強かったり、年齢が上がっても続く場合
不安のせいで、子どもが日々の活動をすることができない場合
一般的に:
分離不安症は、学校に入る前の子どもによく起こり、年をとるにつれて減っていき、10代ではめったに起こりません。
子どもが強いストレスを感じています。
分離不安症は、休日や学校の休みの期間の後にひどくなることがあります。
行動療法が役に立ちます。
分離不安症の原因は何ですか?
分離不安症はふつう、特に原因なく起こります。次のような、ストレスになるできごとによって引き起こされることもあります:
家族、友だち、またはペットの死
新しいところへの引っ越し
転校
また、不安になっている親の子どもは、さらに不安になることがよくあります。
分離不安症にはどのような症状がありますか?
分離不安症の子どもは:
家や愛する人から離れると、長い間激しく泣きます。
愛する人に、離れないようにたのみます。
離れていると、愛する人がもどってくることしか考えられません。
愛する人に交通事故のような悪いことが起こるのではないかとおそれます。
愛する人が近くにいるときは、ふつうに行動し、問題ないように見えます。
子どもがとても必死そうに見えるため、親が子どもから離れることに耐えられない場合もよくあります。子どもが次のようになることがあるため、このことは子どもの生活に悪い影響を与える可能性があります:
学校に行けない
親せきや友だちの家にとまることや、その家に行くことさえこわがる
家族が家にいるときでさえ、部屋に1人でいられらないことがある
次のような体の症状が現れることもあります:
頭痛
おなかの痛み
悪夢
医師は分離不安症をどのように治療しますか?
医師は分離不安症を次の方法で治療します:
子どもとその親や保護者に対する精神療法
ひどい場合は薬