肥満細胞症ひまんさいぼうしょう

(肥満細胞ひまんさいぼう疾患しっかん)

完全なレビュー: 2024年 10月 執筆者:The Manual's Editorial Staff
最終更新日: 2024年 10月
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肥満細胞症ひまんさいぼうしょうとは何なんですか?

肥満細胞ひまんさいぼうはアレルギー反応はんのうに関与かんよする免疫系めんえきけいの一部いちぶです。肥満細胞症ひまんさいぼうしょうでは、皮膚ひふや、ときに体からだのいろいろな部分ぶぶんに肥満細胞ひまんさいぼうが蓄積ちくせきします。

  • 肥満細胞症ひまんさいぼうしょうはめずらしい病気びょうきです。

  • 症状しょうじょうには、かゆみのある斑点はんてんや盛もり上あがり、紅潮こうちょう、胃いのむかつき、ときに骨ほねの痛いたみなどがあります。

  • 肥満細胞症ひまんさいぼうしょうは、皮膚ひふだけに影響えいきょうを与あたえることもあれば、肺はいや腸ちょうの粘膜ねんまくなど、体からだの他ほかの部分ぶぶんに影響えいきょうを及およぼすこともあります。

  • 皮膚ひふのみに起おこる肥満細胞症ひまんさいぼうしょうは命いのちにかかわるものではなく、治療ちりょうをしなくても治なおることがあります。

  • 体からだの他ほかの部位ぶいに影響えいきょうを与あたえる肥満細胞症ひまんさいぼうしょうはより症状しょうじょうが重おもく、命いのちにかかわることさえあります ― 緊急きんきゅうの治療ちりょうのためにアドレナリンを持もち歩あるく必要ひつようがあります。

肥満細胞症ひまんさいぼうしょうの原因げんいんは何なんですか?

肥満細胞症ひまんさいぼうしょうは、体からだでつくられる肥満細胞ひまんさいぼうの数かずが多おおすぎることで発症はっしょうします。肥満細胞ひまんさいぼうが皮膚ひふや骨ほね、その他たの臓器ぞうきに集あつまることがあります。

肥満細胞ひまんさいぼうはヒスタミンと呼よばれる化学物質かがくぶっしつをつくり出だします。ヒスタミンが多おおすぎると、次つぎのことが起おこる可能性かのうせいがあります。

  • かゆみ

  • 発疹ほっしん

  • 胃酸いさんの過剰かじょうな分泌ぶんぴつ

  • 低血圧ていけつあつ

多おおすぎる数かずの肥満細胞ひまんさいぼうが体からだでつくられるようになる原因げんいんは、必かならずしも医師いしに分わかっているわけではありませんが、一部いちぶの人ひとでは肥満細胞症ひまんさいぼうしょうの原因げんいんとなる遺伝子いでんしの変異へんいがみられています。

肥満細胞症ひまんさいぼうしょうの症状しょうじょうが現あらわれるきっかけにはどのようなものがありますか?

肥満細胞症ひまんさいぼうしょうでは、次つぎのようなものが症状しょうじょうが現あらわれるきっかけになることがあります。

  • 物理的ぶつりてきな接触せっしょく

  • 運動うんどう

  • 飲のんだり食たべたりすること(食たべものやお酒さけ、特定とくていの薬くすりなど)

  • 虫刺むしさされ

肥満細胞症ひまんさいぼうしょうにはどのような症状しょうじょうがありますか?

次つぎのような症状しょうじょうがあります。

  • 皮膚ひふに、かゆみを伴ともなう赤茶色あかちゃいろの小ちいさな斑点はんてんや盛もり上あがりができる

  • 紅潮こうちょう(全身ぜんしんの皮膚ひふが赤あかくなる)

  • 胃いの痛いたみ

  • 吐はき気けや嘔吐おうと

  • 下痢げり

  • 失神しっしんや重度じゅうどの血圧低下けつあつていか(命いのちにかかわる可能性かのうせいがある)

色素性しきそせいじんま疹しんの画像がぞう
色素性しきそせいじんま疹しん(乳児にゅうじ)

この写真しゃしんでは、学齢期がくれいきの肥満細胞症ひまんさいぼうしょうの小児しょうにの背中せなかに赤褐色せきかっしょくの斑点はんてんがみられます。

この写真しゃしんでは、学齢期がくれいきの肥満細胞症ひまんさいぼうしょうの小児しょうにの背中せなかに赤褐色せきかっしょくの斑点はんてんがみられます。

© Springer Science+Business Media

組織そしきや臓器ぞうきに肥満細胞ひまんさいぼうが蓄積ちくせきすると、命いのちにかかわる損傷そんしょうを引ひき起おこす可能性かのうせいがあります。

医師いしはどのようにして、私わたしが肥満細胞症ひまんさいぼうしょうかどうかを判断はんだんしますか?

医師いしはあなたの症状しょうじょうから肥満細胞症ひまんさいぼうしょうではないかと疑うたがい、特とくに、かゆみのある斑点はんてんがあり、ひっかいたときにじんま疹しん(皮膚ひふにできる赤あかくて、かゆい、盛もり上あがった斑点はんてん)ができている場合ばあいはなおさらです。確たしかめるために、医師いしは次つぎのような検査けんさをします。

  • 生検せいけん(皮膚ひふを小ちいさく切きり取とって顕微鏡けんびきょうで調しらべる検査けんさ)

  • 血液検査けつえきけんさと尿検査にょうけんさ

  • ときに、骨こつシンチグラフィーや遺伝子検査いでんしけんさ

医師いしは肥満細胞症ひまんさいぼうしょうをどのように治療ちりょうしますか?

肥満細胞症ひまんさいぼうしょうが皮膚ひふだけにみられる場合ばあい、医師いしはかゆみや発疹ほっしんを次つぎのものを使つかって治療ちりょうします。

  • 抗こうヒスタミン薬やく

  • 紫外線しがいせん

  • コルチコステロイドのクリーム

肥満細胞症ひまんさいぼうしょうが体からだのほかの部位ぶいに影響えいきょうを及およぼしている場合ばあいは、医師いしは症状しょうじょうをやわらげる薬くすりを飲のむように指示しじします。

症状しょうじょうが重おもい場合ばあい、医師いしは次つぎのことを行おこなうことがあります。

  • 骨ほねへの影響えいきょうを減へらすために、週しゅうに1回かい注射ちゅうしゃする

  • コルチコステロイドという薬くすりを処方しょほうする

  • 脾臓ひぞうに肥満細胞ひまんさいぼうが蓄積ちくせきしている場合ばあいは、手術しゅじゅつで脾臓ひぞうを取とり除のぞく

  • 緊急きんきゅう用ようのアドレナリンを持もち歩あるくよう指示しじする

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