月経痛の主な原因と特徴

月経痛の主な原因と特徴

原因

一般的な特徴*

検査

子宮腺筋症(正常な状態では子宮の内側を覆っている組織[子宮内膜組織]が子宮の壁の中に入り込んで増殖する病気)

重く、痛みを伴う月経、月経期以外の性器出血、腹部の最下部(骨盤部)の痛み、膀胱や直腸の圧迫感

ときに性交時の痛み

骨盤内の超音波検査またはMRI検査

異常な性器出血(不正出血)のある女性では、出血の他の原因を否定するために、ときに生検

生殖器の先天異常(まれ)

ときに月経が始まらない(原発性無月経)

ときに内診で異常が見つかる(腟の閉塞や骨盤部のしこりなど)

医師の診察

ときに子宮卵管造影検査(子宮と卵管に造影剤を注入してから行うX線検査)、ソノヒステログラフィー(子宮内に液体を注入してから行う超音波検査)、またはMRI検査

子宮頸管狭窄症(子宮頸部の通路が狭くなった状態)

月経不順または月経がない、月経期以外の性器出血、不妊症、および周期的に起こる腹痛

医師の診察

ときに骨盤内超音波検査

卵巣の嚢胞や腫瘍(卵巣がんまたは良性の卵巣病変

多くの場合、他の症状はみられない

ときに異常な性器出血(不正出血)

ときに消化不良、腹部膨満、排尿の変化、骨盤痛、背部痛

超音波検査

がんが疑われる場合、特定の腫瘍が分泌する物質を測定する血液検査

子宮内膜症(子宮以外の場所でみられる異常な子宮内膜組織)

鈍い痛みや差し込むような痛みが月経の開始前と開始後数日間に起こる

不妊症

性交時や排便時、排尿時の痛み

医師の診察

骨盤内超音波検査

ときに腹腔鏡検査(へそのすぐ下の小さな切開口から観察用の管状の機器を挿入して内部を調べる検査)

子宮筋腫

多くの場合、他の症状はみられない

筋腫が大きい場合、ときに痛み、圧迫感、または重度の性器出血

超音波検査

ときにソノヒステログラフィーまたは子宮鏡検査(細い管状の機器を用いて子宮内部を観察する検査)

結果がはっきりしなければ、MRI検査

子宮内避妊器具(IUD)のうち、銅を放出するもの、または頻度は少ないがプロゲスチン(女性ホルモンのプロゲステロンを人工的に合成したもの)を放出するもの

重度の月経出血

医師の診察

ときに、子宮内避妊器具が子宮内の正しい位置にあるかを調べるための骨盤内超音波検査

骨盤内うっ血症候群(骨盤内の静脈にたまった血液による慢性痛)

以下に該当する痛み

  • 典型的に鈍痛でうずくような痛みであるが、ときに鋭い痛みやズキズキする痛みのこともある

  • 1日の終わりに悪化し、横になると和らぐ

  • 性交時や性交後に悪化する

しばしば腰痛、脚のうずくような痛み、および異常な性器出血(不正出血)

ときに透明または水っぽいおりもの

ときに疲労感、気分の変動、頭痛、および腹部膨満

医師の診察

超音波検査または特殊な画像技術

ときに腹腔鏡検査

* 特徴としては症状や診察結果を示しています。示されている特徴は典型的なものですが、常に認められるわけではありません。

MRI = 磁気共鳴画像。

* 特徴としては症状や診察結果を示しています。示されている特徴は典型的なものですが、常に認められるわけではありません。

MRI = 磁気共鳴画像。

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