新生児の赤血球増加症

執筆者:Andrew W. Walter, MS, MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University
Reviewed ByAlicia R. Pekarsky, MD, State University of New York Upstate Medical University, Upstate Golisano Children's Hospital
レビュー/改訂 2024年 11月 | 修正済み 2025年 1月
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赤血球増加症とは、赤血球の数が異常に多くなる病気です。

  • この病気は、予定日より遅く生まれた場合(過熟)、母親が糖尿病の場合、双胎間輸血(双子のうち一方の胎児からもう一方の胎児に血液が流れること)が起こった場合、胎児血液の酸素レベルが低い場合に起こります。

  • 赤血球濃度が高いため、血液の粘り気が高くなり(過粘稠性)、細い血管内の血流が遅くなります。

  • この病気の新生児のほとんどに症状はみられませんが、ときには皮膚の色が赤らんだり暗褐色になり、活動性が低下し(嗜眠)、乳の飲みが悪くなり、非常にまれですが、けいれん発作を起こすことがあります。

  • 血液中の赤血球数測定検査の結果に基づいて診断が下されます。

  • 通常は水分を補給しておけば、それ以外の治療は必要ありません。

  • 新生児に症状がみられる場合、部分交換輸血で治療し赤血球の濃度を下げます。

赤血球にはヘモグロビンというタンパク質が含まれていて、血液の色が赤い原因になっていますが、これがあるために肺から酸素を取り込んで全身の組織に酸素を届けることができます。細胞は酸素を使って体に必要なエネルギーを生み出し、老廃物として二酸化炭素を出します。赤血球はこの二酸化炭素を組織から肺へ運びます。

赤血球の濃度が著しく増加すると、血液の粘り気が過度に高くなることがあります。血液の粘り気が高すぎると、細い血管を通る血液の流れが遅くなり、組織への酸素供給が妨げられます。過期産で生まれた新生児や、母親が糖尿病重症の高血圧であるか、喫煙者であったり、高地に住んでいたりする場合などに、新生児は赤血球増多症にかかりやすい傾向があります。

また赤血球増多症は、出生時に新生児が胎盤(子宮と胎児をつなぐ臓器で胎児に栄養を与える)から過剰に血液の供給を受けたときにも起こることがあります。これは、臍帯をクランプで留める前に、長時間、新生児を胎盤よりも低い位置に置いた場合に起こります。

赤血球増多症の他の原因として、血液中の酸素レベルの低下(低酸素症)、周産期仮死、子宮内での発育不全、先天異常心臓の異常腎臓の異常など)、ダウン症候群、ベックウィズ-ヴィーデマン症候群、双子の片方からもう片方への多量の血液流入(双胎間輸血)が挙げられます。

新生児の赤血球増多症の症状

重度の赤血球増多症の新生児は、皮膚が赤らんだり、暗褐色になったり、活動性が低下し(嗜眠)、乳の飲みが悪くなり、けいれん発作を起こすこともあります。

新生児の赤血球増多症の診断

  • 血液検査

赤血球増多症の診断を下すために、新生児の血液検査が行われます。血液検査の結果、新生児の赤血球が多すぎることが示された場合、その新生児には赤血球増多症の治療が行われます。

新生児の赤血球増多症の治療

  • 輸液

  • ときに部分交換輸血

新生児に症状がみられない場合、脱水が起きると血液の粘り気がさらに高くなるため、水分補給のために輸液が行われます。

新生児に症状がみられる場合、一部の新生児では血液を抜いてから、同じ量の生理食塩水を補います。この処置は部分交換輸血といい、体内の赤血球濃度を薄めて、赤血球増多症を是正します。

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