ビタミンC過剰

(ビタミンC中毒)

執筆者:Larry E. Johnson, MD, PhD, University of Arkansas for Medical Sciences
レビュー/改訂 2022年 11月
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    ビタミンC中毒は非常にまれです。ビタミンCは、抗酸化物質であるため、大量に摂取する人がいます。

    ビタミンC(アスコルビン酸)は、骨や皮膚、結合組織(腱、靱帯、血管など、異なる組織や臓器をつなぐ組織)の形成、成長、修復に必要不可欠です。また、血管の正常な機能にも必要不可欠です。ビタミンCは歯と歯ぐきの健康維持に役立ちます。赤血球の形成に必要な鉄の吸収を助けます。またビタミンCは熱傷や傷の治癒を助けます。柑橘類、トマト、ジャガイモ、ブロッコリー、イチゴ、ピーマンなどには、ビタミンCが豊富に含まれています。(ビタミンの概要も参照のこと。)

    ビタミンEと同様に、ビタミンCには抗酸化作用があり、フリーラジカル(正常な細胞活動の副産物で、細胞内の化学反応に関与する)による損傷から細胞を守ります。フリーラジカルが関与する反応の一部によって、生涯にわたる損傷が生じる場合もあります。

    ビタミンCは、フリーラジカルによる損傷から体の細胞を保護する抗酸化物質であるため、大量に摂取する人がいます。フリーラジカルは、動脈硬化、がん、肺疾患、かぜ(感冒)、記憶障害といった様々な病気の一因になると考えられています。ビタミンCを大量に摂取することによって、これらの病気が予防されたり、これらの病気に対して有益な効果があるかどうかは不明ですが、大半の研究で有益でないことが示されています。白内障に対する予防効果に関しては強力な証拠があります。

    高用量(安全な上限量である1日当たり2000ミリグラムまで)のビタミンCは、通常は健康な成人には毒性はありません。ときに、高用量のビタミンCは吐き気や下痢を起こし、体内の抗酸化作用のバランスに影響します。

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