アキレス腱障害は、ふくらはぎの筋肉とかかとをつなぐ丈夫な帯状の組織であるアキレス腱に炎症が起きた状態のことです。
症状には、活動に伴って悪化するかかとの後ろの痛みなどがあります。
通常は症状と身体診察に基づいて診断しますが、ときに画像検査(超音波検査またはMRI検査)が必要になることもあります。
氷冷と非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)により、痛みと炎症を和らげます。
レジスタンス運動や矯正器具で、将来の損傷を防ぐことができる場合があります。
アキレス腱障害はランナーに非常に多くみられます。走るときに、ふくらはぎの筋肉は足を上げる動作(足の裏全体が接地した状態からつま先立ちに引き上げる動き)に関与しています。走ることによる負荷が繰り返しかかり、運動後に十分な回復期間をとらないと、アキレス腱の炎症が起こることがあります。フルオロキノロン系という種類の抗菌薬の使用は、特に60歳以上の人において、アキレス腱障害と腱断裂のリスクを高めます。
通常、腱障害の最初の症状はふくらはぎ下部とかかとの後ろの痛みです。痛みは運動の開始時に強くなり、運動を続けていると軽減することがよくあります。アキレス腱障害は、症状や診察結果に基づいて診断されます。
氷冷と非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)により、痛みと炎症を和らげます。痛みが続く間は、走ったり自転車をこいだりするのを控えることが重要です。ハムストリングのストレッチと筋力強化運動は、痛みがなくなったらすぐに開始できます。
その他の治療法はアキレス腱障害が起きた状況によって異なります。靴底が柔軟なランニングシューズを選んだり、かかとを厚くする装具をシューズに挿入したりして、腱の張力を減らしてかかとを安定させます。走るのを再開する際は徐々に行い、走る前に腱のストレッチ運動を行い、再開してしばらくは走った後に氷冷を行います。
ランニングやテニスをしているときなどに突然強引な方向転換をすると、アキレス腱の完全断裂が生じることがあります。ときに足首を後ろから蹴られたかのように感じることがあり、ブチッという音が聞こえることもあります。ふくらはぎが激しく痛み、歩行が困難になります。これらの症状は腱が完全に断裂しているときに顕著です。ふくらはぎが腫れてあざがみられることもあります。副子による固定や、ときに手術が必要になることもあります。
1. 椅子に座る。
2. 患側の膝を曲げ、足の上面を床に下ろし、つま先を後方に向ける。
3. 座る位置をゆっくり椅子の前部にずらし、足を押し下げて、足の上面から足関節にかけて伸びているのを感じるまで底屈させる。
4. 伸ばしたまま、30秒間保持します。
5. 1セット4回を1日3回してください。
6. 特記事項
a. 底屈ストレッチは、座位でも立位でも、やりやすい体勢で実施してよい。
Courtesy of Tomah Memorial Hospital, Department of Physical Therapy, Tomah, WI; Elizabeth C.K.Bender, MSPT, ATC, CSCS; and Whitney Gnewikow, DPT, ATC.
1. 壁に手をついて、正対または側対して立つ。
2. 患側の膝を曲げ、足の上面を床に下ろし、つま先を後方に向ける。
3. 健側の膝を曲げて、ゆっくりと体を下げていき、足の上面から足関節にかけて伸びているのを感じる。
4. 伸ばしたまま、30秒間保持します。
5. 1セット4回を1日3回してください。
6. 特記事項
a. 底屈ストレッチは、座位でも立位でも、やりやすい体勢で実施してよい。
Courtesy of Tomah Memorial Hospital, Department of Physical Therapy, Tomah, WI; Elizabeth C.K.Bender, MSPT, ATC, CSCS; and Whitney Gnewikow, DPT, ATC.
1. サポートのために壁に両手を置いて、壁に向かってまたは壁の隣に立ってください。
2. 患部と反対側の脚を前に出します。
3. 膝とつま先を前方に向けて後ろの脚をまっすぐに保ち、かかとは床につけたまま保持します。
4. 患部と反対側の膝を曲げ、股関節を前に倒して、後ろの脚のふくらはぎが伸びているのを感じます。
5. 伸ばしたまま、30秒間保持します。
6. 1セット4回を1日3回してください。
Courtesy of Tomah Memorial Hospital, Department of Physical Therapy, Tomah, WI; Elizabeth C.K.Bender, MSPT, ATC, CSCS; and Whitney Gnewikow, DPT, ATC.
1. サポートのために壁に両手を置いて、壁に向かってまたは壁の隣に立ってください。
2. 患部と反対側の脚を前に出します。
3. 床に踵をつけたまま、ゆっくり両膝を曲げて、後ろの下肢の腓腹部沿いが伸びているのを感じる。
4. 伸ばしたまま、30秒間保持します。
5. 1セット4回を1日3回してください。
Courtesy of Tomah Memorial Hospital, Department of Physical Therapy, Tomah, WI; Elizabeth C.K.Bender, MSPT, ATC, CSCS; and Whitney Gnewikow, DPT, ATC.
1. 踵を床から持ち上げ、母趾球でつま先立ちする。
2. つま先立ちで、膝を伸ばしたまま歩く。
3. 一定時間のうちに可能な限り歩き続け、疲労を感じたら中止する。
4. 1分間を1セットとして、3セットを1日1回行う。
Courtesy of Tomah Memorial Hospital, Department of Physical Therapy, Tomah, WI; Elizabeth C.K.Bender, MSPT, ATC, CSCS; and Whitney Gnewikow, DPT, ATC.
1. 母趾球を床から離して踵で立つ。
2. 踵立ちで、膝を伸ばしたまま歩く。
3. 一定時間のうちに可能な限り歩き続け、疲労を感じたら中止する。
4. 1分間を1セットとして、3セットを1日1回行う。
Courtesy of Tomah Memorial Hospital, Department of Physical Therapy, Tomah, WI; Elizabeth C.K.Bender, MSPT, ATC, CSCS; and Whitney Gnewikow, DPT, ATC.
1. 両足で台の上に立ち、両方の踵は台の端から出す。支えになるものにつかまる。
2. 足の母趾球から後ろを持ち上げる。
3. 台の端より低い位置まで、踵をゆっくり下ろす。
4. 元の位置に戻して、動作を繰り返す。
5. 10回を1セットとし、3セットを1日1回行う。
Courtesy of Tomah Memorial Hospital, Department of Physical Therapy, Tomah, WI; Elizabeth C.K.Bender, MSPT, ATC, CSCS; and Whitney Gnewikow, DPT, ATC.



