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妊娠中にんしんちゅうくすり使用しよう

執筆者:

Ravindu Gunatilake

, MD, Valley Perinatal Services;


Avinash S. Patil

, MD, University of Arizona College of Medicine

医学的にレビューされた 2021年 2月
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やさしくわかる病気事典
本ページのリソース

妊婦の50%以上いじょうが、妊娠中にんしんちゅう処方しょほうくすり市販薬しはんやく処方しょほうなしで購入できるくすりざい)を服用ふくようしたり、社会的しゃかいてき薬物やくぶつ(タバコやアルコール)または違法いほう薬物やくぶつ使用しようしており、妊娠中にんしんちゅうくすり使用しようは増えてきています。一般に、くすりおおくは胎児に害を及ぼす可能性かのうせいがあるため、妊娠中にんしんちゅうは、必要ひつよう場合ばあいを除いて、くすりざい使用しようすべきではありません。病気びょうき症状しょうじょう治療ちりょう使用しようされたくすりざい原因げんいんで発生する先天異常いじょうは全からだの2~3%未満です。

からだと胎児の健康けんこうにとってくすりが不可欠な場合ばあいもあります。そのような場合ばあいにはくすりざい使用しようするリスクと効果こうかについて、医師いし医療いりょう従事者から十分じゅうぶん説明せつめいけるべきです。妊娠中にんしんちゅうはすべてのくすりざい市販薬しはんやくふくむ)や栄養えいよう補助食品(くすりようハーブをふくむ)について、服用ふくようするまえかなら医療いりょう従事者に相談そうだんすべきです。妊娠中にんしんちゅう特定とくていのビタミンざいやミネラルの服用ふくよう医療いりょう従事者からすすめられることがあります。

妊婦が服用ふくようしたくすりは、胎児の成長せいちょうと発達に必要ひつよう酸素さんそ栄養えいようと同様に、主に胎盤たいばんを通過して胎児にたっします。しかし、胎盤たいばんを通過しないくすりでも、子宮しきゅう胎盤たいばん影響えいきょうが及ぶことで胎児に害を及ぼす可能性かのうせいがあります。

妊娠中にんしんちゅうに妊婦が使用しようしたくすりは、以下のように様々な形で胎児に影響えいきょうを及ぼす可能性かのうせいがあります。

くすり胎盤たいばんを通過する仕組み

胎児の血管けっかん一部いちぶは、胎盤たいばんから子宮しきゅう壁内に伸びた毛髪様の微細な突起(絨毛)のなかを通っています。母からだ血液けつえきは絨毛の周囲しゅういの空かん(絨毛かん腔)をながれています。絨毛かん腔にある母からだ血液けつえきと絨毛内をながれる胎児の血液けつえきは、ごく薄い膜(胎盤たいばん膜)で隔てられているだけです。母からだ血液中けつえきちゅうくすりがこの膜を通って絨毛内の血管けっかんへ移ぎょうし、臍帯を経て胎児に到達する可能性かのうせいがあります。

薬くすりが胎盤たいばんを通過する仕組み

くすりが胎児にあたえる影響えいきょうは、以下によって異なります。

最近さいきんまで、米国べいこく食品医くすり品局(FDA)は、妊娠中にんしんちゅう使用しようが胎児に及ぼすリスクにおうじて、くすりざいを5つのカテゴリーに分類していました。くすりざいの分類は、もっともリスクがひくいものから、非常に毒性がつよく重度の先天異常いじょうこすために妊娠中にんしんちゅう絶対ぜったい使用しようしてはならないものまでに分かれていました。サリドマイドは非常に毒性が強いくすりざいの1例です。このくすりざいは、妊娠中にんしんちゅう服用ふくようした女性じょせいからまれたどもに四肢の著しい発育不全や腸、心臓しんぞう血管けっかん異常いじょうこしました。

FDAの分類システムは、大半が動物どうぶつ試験しけん情報じょうほうもとづくもので、こういった情報じょうほうはしばしば、ひとかんに適ようできないものです。たとえば、一部いちぶくすりざい(メクリジンなど)は動物どうぶつに先天異常いじょうこすものの、ひとかんには同様の影響えいきょうみとめられていません。嘔吐おうとのために妊娠中にんしんちゅうにメクリジンを使用しようすることによって、先天異常いじょうどもがまれるリスクがうえ昇することはないとみられています。妊婦を対象たいしょうとする適切なデザインによる研究けんきゅうはほとんどおこなわれていないため、FDAの分類がこのような研究けんきゅうに基づいているのは、かなりまれな場合ばあいです。したがって、この分類システムを個々の状況に適ようするのは困難でした。

この問題もんだいのため、FDAは5つのリスク分類を撤廃しました。その代わりに、現在げんざいFDAは、各くすりざい妊娠中にんしんちゅう服用ふくようすることのリスクについて、よりおおくの情報じょうほうくすりざいのラベルに表しめするよう義務づけています。この情報じょうほうには、以下のものがあります。

  • 妊娠中にんしんちゅうおよび授乳中じゅにゅうちゅうくすりざい使用しようにおけるリスク

  • このようなリスクを特定とくていした科学的根拠

  • 医療いりょう従事者が妊娠中にんしんちゅうくすりざい使用しようすべきであるかを判断はんだんし、くすりざい使用しようすることのリスクと便益を妊婦に説明せつめいするために役立やくだ情報じょうほう

典型的てんけいてきに、医療いりょう従事者は以下の一般的原則に従います。

  • 潜在的便益がられているリスクをうえかい場合ばあいにのみ、病気びょうき治療ちりょうのために妊婦にくすりざいを投与することを検討する。

おおくの場合ばあい妊娠中にんしんちゅうに害を及ぼす可能性かのうせいたかくすりざいの代わりに、安全あんぜん性のたかくすりざいが利ようできます。血栓予防よぼうのための抗凝固くすりには、ワルファリンよりヘパリンが選択せんたくされます。抗菌くすりにもペニシリンなど、感染症かんせんしょう治療ちりょう安全あんぜん使用しようできるものがいくつかあります。

くすりざいなかには、使用しようなか止したあと影響えいきょうが続くものがあります。たとえば皮膚疾患の治療ちりょう使用しようされるイソトレチノイン(isotretinoin)は、皮下脂肪に蓄積されて時かんをかけてすこしずつ放されます。イソトレチノイン(isotretinoin)の場合ばあい使用しようなか止してから2週間しゅうかん以内いない妊娠にんしんすると先天異常いじょうこすことがあります。このため女性じょせいくすりざい使用しようなかあとすくなくとも3~4週間しゅうかん妊娠にんしんを控えたほうがよいと助言されます。

妊娠中にんしんちゅうのワクチン

そのほかのワクチン(コレラ ワクチン コレラは、コレラ菌 Vibrio choleraeという グラム陰性細菌によって引き起こされる重篤な腸の感染症で、重度の下痢がみられ、治療を行わないと死に至る可能性があります。 汚染された食べもの(海産物が多い)や水によって感染が起こります。 衛生状態が不十分な地域以外でコレラが起こることはまれです。... さらに読む A型肝炎かんえん A型肝炎かんえんワクチン A型肝炎かんえんワクチンは A型肝炎かんえん予防よぼう役立やくだちます。一般的に、A型肝炎かんえんは... さらに読む 、B型肝炎かんえん A型肝炎かんえんワクチン A型肝炎かんえんワクチンは A型肝炎かんえん予防よぼう役立やくだちます。一般的に、A型肝炎かんえんは... さらに読む 、ペスト、 狂犬病 予防 狂犬病は、動物によって媒介されるウイルス感染症で、脳と脊髄に炎症を引き起こします。狂犬病ウイルスが脊髄や脳に達すると、ほぼ必ず死に至ります。 通常は、人は感染した動物に咬まれることでウイルスに感染しますが、米国では一般にコウモリに咬まれることで感染する一方、イヌに対する狂犬病ワクチンの接種が義務化されていない国では、イヌが感染源になってい... さらに読む 腸チフス ワクチン接種 腸チフスは、 グラム陰性細菌であるサルモネラ属 Salmonella細菌の特定の菌種によって引き起こされます。一般的には、高熱と腹痛が現れます。 腸チフスは、感染者の便や尿で汚染された食べものや水を飲食することで感染します。 インフルエンザ様の症状が起こり、その後にせん妄、せき、極度の疲労、ときに発疹、下痢が起こることがあ... さらに読む ワクチン接種 のワクチンなど)は、その感染症かんせんしょうの発症リスクがかなりたかく、かつそのワクチンによる副作用ふくさようのリスクがひく場合ばあいに限り妊婦に投与されます。

ただしインフルエンザの流ぎょう期には、第2トリメスターまたは第3トリメスターの妊婦は全員、 インフルエンザワクチン インフルエンザワクチン インフルエンザウイルスワクチンは インフルエンザの予防よぼう役立やくだちます。米国べいこくでは、A型とB型の2種類しゅるいのインフルエンザウイルスが定期的にインフ... さらに読む 接種せっしゅけるべきです(訳注やくちゅう:第2トリメスターは日本にっぽん妊娠中にんしんちゅう期に、第3トリメスターは妊娠にんしんあと期にほぼ相当)。

CDCは5歳以上いじょうのすべてのひとCOVID-19のワクチン接種せっしゅ COVID-19ワクチン 新型しんがたコロナウイルス感染症かんせんしょう(COVID-19)のワクチンは、COVID-19にたいする予防よぼう効果こうか さらに読む を推奨しており、これには妊婦、授乳中じゅにゅうちゅうひと現在げんざい妊娠にんしんしようとしているひと将来しょうらい妊娠にんしんする可能性かのうせいのあるひとふくまれます。妊娠中にんしんちゅうのCOVID-19のワクチン接種せっしゅ安全あんぜん性と有効性に関する証拠しょうこが増えつつあります。それらのデータから、COVID-19のワクチン接種せっしゅけることによる便益が、妊娠中にんしんちゅうのワクチン接種せっしゅの明らかになっているリスクや予想されるリスクをうえかいることが示唆されています。( CDC:妊娠中にんしんちゅうまたは授乳中じゅにゅうちゅうのCOVID-19ワクチン[CDC: COVID-19 Vaccines While Pregnant or Breastfeeding]も参照さんしょうのこと)

妊娠中にんしんちゅう心臓しんぞう血管けっかん病気びょうき治療ちりょうのためによういられるくすりざい

妊娠にんしんまえから高血圧こうけつあつがあった場合ばあいや、妊娠中にんしんちゅう高血圧こうけつあつが生じた場合ばあいには、血圧をげるくすり降圧くすり 薬物療法 高血圧とは、動脈内の圧力が恒常的に高くなった状態のことです。 高血圧の原因は不明のことも多いですが、腎臓の基礎疾患や内分泌疾患によって起こる場合もあります。 肥満、体を動かさない生活習慣、ストレス、喫煙、過度の飲酒、食事での過剰な塩分摂取などはすべて、遺伝的に高血圧になりやすい人の高血圧の発症に何らかの形で関与しています。... さらに読む 薬物療法 )が必要ひつようになることがあります。どちらの場合ばあい高血圧こうけつあつにより母からだ問題もんだい妊娠にんしん高血圧こうけつあつ腎症 妊娠高血圧腎症および子癇 妊娠高血圧腎症は、妊娠20週以降に新たに発症する高血圧または既存の高血圧の悪化で、過剰な尿タンパク質を伴うものです。子癇(しかん)は妊娠高血圧腎症の女性に起こるけいれん発作で、ほかに原因がないものをいいます。 妊娠高血圧腎症によって胎盤剥離や早産が起こりやすくなり、出生直後の新生児に問題が生じるリスクが高まります。... さらに読む など)および胎児の問題もんだいが生じるリスクが高まります(妊娠中にんしんちゅう高血圧こうけつあつ 妊娠中にんしんちゅう高血圧こうけつあつ 妊娠中にんしんちゅう高血圧こうけつあつは以下のいずれかに分類されます。 慢性高血圧こうけつあつ妊娠にんしんまえか... さらに読む のページを参照さんしょう)。しかし妊婦の血圧が降圧くすりにより急速きゅうそくに低下すると、胎盤たいばんながれ込む血液けつえきりょうが大幅に減少する可能性かのうせいがあります。このため妊婦が降圧くすり服用ふくようしなければならない場合ばあいには、注意深くモニタリングします。

アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害くすりやサイアザイド系利尿くすりなど、いくつかのタイプの降圧くすりは通常、妊婦には投与されません。これらのくすりざいは、腎障害、 発育不全 在胎不当過小(SGA:Small for Gestational Age)の新生児 同じ在胎期間で生まれた新生児の90%が占める体重分布よりも体重が軽い(10パーセンタイル未満)新生児は、在胎期間に比べて小さい(在胎不当過小)とみなされます。 両親が小柄である、胎盤が正常に機能しなかった、母親に病気がある、母親が薬を飲んでいる、母親が妊娠中に喫煙した、飲酒したなどの場合に、新生児の体重が小さくなります。... さらに読む まえに胎児が十分じゅうぶん成長せいちょうしない)、先天異常いじょうなど、胎児に深刻しんこく問題もんだいこすことがあります。スピロノラクトンも妊婦には投与されません。このくすりざいは、男子胎児において女性じょせい的特徴の発達(女性じょせい化)を生じさせる可能性かのうせいがあります。

妊娠中にんしんちゅうの抗うつくすり

抗うつくすり うつ病に対する薬物療法 うつ病とは、日常生活に支障をきたすほどの強い悲しみを感じているか、活動に対する興味や喜びが低下している状態です。喪失体験などの悲しい出来事の直後に生じることがありますが、悲しみの程度がその出来事とは不釣り合いに強く、妥当と考えられる期間より長く持続します。 遺伝、薬の副作用、つらい出来事、ホルモンなど体内の物質の量の変化、その他の要因がう... さらに読む とくにパロキセチンなどの選択せんたく的セロトニン再取り込み阻害くすり(SSRI)は、妊娠中にんしんちゅうによく使用しようされます。よく使用しようされるのは、やく7~23%の妊婦にうつ病がみられるためです。妊婦にとっては、通常、うつ病を治療ちりょうする有益性のほうがリスクをうえかいります。

パロキセチン心臓しんぞうの先天異常いじょうのリスクを高めるようです。そのため、妊婦がパロキセチン服用ふくようしている場合ばあい、胎児の心臓しんぞうを評価するために心エコー検査けんさおこな必要ひつようがあります。しかし、そのほかのSSRIではこのリスクはうえ昇しません。

妊婦が抗うつくすり服用ふくようしていると、分娩あとの新生児に離脱症状りだつしょうじょう(易刺激性、ふるえなど)を起こすことがあります。この症状しょうじょう予防よぼうするため、医師いしは第3トリメスターなか訳注やくちゅう日本にっぽん妊娠にんしんあと期にほぼ相当)に抗うつくすりようりょうを徐々に減らし、分娩まえくすりざいなか止することがあります。ただし、妊婦にうつ病の顕著な徴候ちょうこうがみられたり、ようりょうを減らすにつれ症状しょうじょうが悪化する場合ばあいには、抗うつくすり継続けいぞくすべきです。妊娠中にんしんちゅうのうつ病は、気分のおおきな変動を伴い治療ちりょう必要ひつようがある あとうつ病 産後うつ病 産後うつ病とは、分娩後の数週間、ときに数カ月後まで続く極度の悲しみや、それに伴う心理的障害が起きている状態をいいます。 うつ病になったことがある場合、産後うつ病を発症しやすくなります。 産後うつ病になると、極端に悲しくなったり、泣き叫んだり、易怒性や気分の変動がみられたりします。日常活動や子どもへの関心を失うこともあります。... さらに読む につながる可能性かのうせいがあります。

妊娠中にんしんちゅうの抗ウイルスくすり

一部いちぶの抗ウイルスくすり(HIV感染症かんせんしょうたいするジドブジンやリトナビルなど)は、妊娠にんしん期間中きかんちゅう、長ねんにわたり安全あんぜん使用しようされています。ただし、胎児に問題もんだいこす可能性かのうせいのある抗ウイルスくすりもあります。たとえば、第1トリメスター(訳注やくちゅう日本にっぽん妊娠にんしん初期にほぼ相当)に一部いちぶのHIVレジメンと抗ウイルスくすりを併ようすると、くち唇裂とくち蓋裂のリスクが高まることを示唆する科学的根拠があります。

妊娠中にんしんちゅう女性じょせいがCOVID-19に感染かんせんした場合ばあい治療ちりょうチームと自身のリスクおよび便益についてはなし合い、COVID-19の治療ちりょうにレムデシビルを使用しようすべきかどうかを判断はんだんする必要ひつようがあります。一般に、専門いえは、妊娠中にんしんちゅうのレムデシビルの安全あんぜん性に関する理論うえの懸念をもって、妊婦への使用しようを妨げるべきではないと勧告しています。レムデシビルの胎児への影響えいきょうに関するデータはほとんどありません。

妊婦がインフルエンザにかかった場合ばあいは、症状しょうじょうあらわれてから48時間以内じかんいないにインフルエンザを治療ちりょうすることがもっと効果こうか的であるため、できるだけはや治療ちりょうけるべきです。しかし、感染かんせんなかのどの時点じてんであっても、治療ちりょうおこなうことで重度の合併症がっぺいしょうのリスクが低下します。ザナミビルやオセルタミビルの妊婦を対象たいしょうとした適切なデザインによる研究けんきゅうおこなわれていません。ただし、観察にもとづくおおくの研究けんきゅうでは、妊婦にザナミビルやオセルタミビルを投与しても、有害な影響えいきょうあらわれるリスクは増加しないことが示されています。ほかのインフルエンザくすり妊娠中にんしんちゅう使用しように関する情報じょうほうはほとんどないか、まったくありません。

アシクロビルについては、内服でも皮膚に塗る場合ばあいでも、妊娠中にんしんちゅう使用しよう安全あんぜんであるとかんがえられています。

妊娠中にんしんちゅう社会的しゃかいてき薬物やくぶつ

妊娠中にんしんちゅうの喫けむり(タバコ)

けむりが胎児に及ぼす影響えいきょうのうちもっとも一貫して生じるのは、以下のものです。

妊娠中にんしんちゅうの喫けむりりょうおおければおおいほど、生時の体重たいじゅうかるくなる可能性かのうせいたかくなります。妊娠中にんしんちゅうに喫けむりしていた女性じょせいからまれた新生児の平均体重たいじゅうは、喫けむりしない妊婦からまれた新生児とくらべて170グラムほどかるくなります。

心臓しんぞうのうかおめんの先天異常いじょうは、喫けむり習慣のない女性じょせいどもより喫けむり習慣のある女性じょせいどもにおおくみられます。

また、以下のリスクもうえ昇します。

さらに喫けむり習慣のある女性じょせいどもには、身からだ成長せいちょう知能ちのう行動こうどうの発達において、わずかながら無視できない程度の遅れがみられます。このような影響えいきょう原因げんいんは一酸化炭素およびニコチンであるとかんがえられています。一酸化炭素は身からだ組織への酸素さんその供給を減少させます。ニコチン子宮しきゅう胎盤たいばん血液けつえきを供給する血管けっかんを収縮させるホルモンの分泌を促すため、胎児に届く酸素さんそ栄養えいようが減すこします。

妊娠中にんしんちゅうの喫けむりは有害な影響えいきょうを及ぼす可能性かのうせいがあるため、妊婦は主治医と対策たいさくはなし合うなどして、妊娠中にんしんちゅうに喫けむりしないようあらゆる努ちからをすべきです。

受動喫けむりでも胎児に同様の害が生じる可能性かのうせいがあるため、妊婦は副流けむりけるべきです。

妊娠中にんしんちゅうのアルコール

原因げんいんかっている先天異常いじょうなかで、もっとおおいのが妊娠中にんしんちゅう飲酒 アルコール アルコール(エタノール)は抑制薬です。急激にまたは定期的に大量飲酒すると、臓器の損傷、昏睡、死亡などの健康上の問題を引き起こす可能性があります。 遺伝特性や個人的な性質がアルコール関連障害の発症に関与しています。 アルコールを飲みすぎると、眠くなったり攻撃的になり、運動協調や精神機能が損なわれ、仕事、家族関係、その他の活動が妨げられます。... さらに読む によるものです。胎児性たいじせいアルコール症候群しょうこうぐんこす飲酒りょうは不明であるため、妊娠中にんしんちゅうはすべてのアルコールについて定期的な飲酒および大りょう飲酒を控えることがすすめられます。一切の飲酒をしないほうが、より安全あんぜんです。

妊娠中にんしんちゅうに定期的に飲酒をしていた女性じょせいからまれた新生児の体重たいじゅうは、正常せいじょうをかなり下かいることがおおくなります。米国べいこくにおける平均体重たいじゅうやく3200グラムですが、大りょうのアルコールにさらされた新生児ではやく1800グラムです。妊娠中にんしんちゅうに飲酒していた女性じょせいからまれた新生児は、正常せいじょうな発育が得られないことがあり、あとまもなく死亡しぼうする可能性かのうせいたかくなります。

胎児性たいじせいアルコール症候群しょうこうぐんは、妊娠中にんしんちゅうの飲酒によって生じるもっと深刻しんこくな結果の1つです。1にちにわずか3ドリンクの大りょう飲酒で胎児アルコール症候群が生じる可能性かのうせいがあります。米国べいこくでは生児1000ひと当たりおよそ2ひとの割合で発生しています。この症候群では、以下がみられます。

妊娠中にんしんちゅうに飲酒していた女性じょせいからまれた乳児や小児には、反社会的しゃかいてき行動こうどう注意欠如・おお動症 注意欠如・多動症(ADHD) 注意欠如・多動症(注意欠陥/多動性障害とも呼ばれます)(ADHD)は、注意力が乏しいか注意の持続時間が短い状態、年齢不相応の過剰な活動性や衝動性のため機能や発達が妨げられている状態、あるいはこれら両方に該当する状態です。 ADHDは脳の病気で、生まれたときからみられる場合もあれば、出生直後に発症する場合もあります。... さらに読む (注意欠陥/おお動性障害とも呼ばれます)などの重大な行動こうどうめん問題もんだいが生じることがあります。こうした問題もんだいは、身からだ的に明らかな先天異常いじょうがなくても生じることがあります。

知っていますか?

  • 原因げんいんかっている先天異常いじょうなかで、もっとおおいのが妊娠中にんしんちゅうの飲酒によるものです。

妊娠中にんしんちゅうのカフェイン

妊娠中にんしんちゅうのカフェイン摂取が胎児に害を及ぼすかどうかは明らかでありません。これまでに示唆されている科学的根拠によると、妊娠中にんしんちゅう少量しょうりょうのカフェイン(1にちにコーヒー1ぱいなど)を摂取しても胎児へのリスクはないか、影響えいきょうがあってもごくわずかであるようです。

カフェインはコーヒー、茶、一部いちぶ炭酸飲料たんさんいんりょう、チョコレート、一部いちぶくすりざいなどにふくまれる刺激もので、胎盤たいばんを容易に通過して胎児に到たっします。

1にちに7はいえるコーヒーをんだ場合ばあい死産しざん 死産 死産とは妊娠20週以降に胎児が死亡することです。 妊娠合併症は、妊娠中だけに発生する問題です。母体に影響を及ぼすもの、胎児に影響を及ぼすもの、または母子ともに影響を及ぼすものがあり、妊娠中の様々な時期に発生する可能性があります。しかし、ほとんどの妊娠合併症は効果的に治療できます。死産は次回以降の妊娠における胎児の死亡リスクを上昇させます。... さらに読む 早産そうざん児の出産しゅっさん 早産児 早産児とは、在胎37週未満で生まれた新生児です。生まれた時期により、早産児の臓器は発達が不十分であるため、子宮外で機能する準備がまだできていないことがあります。 早産の既往、多胎妊娠、妊娠中の栄養不良、出生前ケアの遅れ、感染症、生殖補助医療(体外受精など)、および高血圧などがある場合に、早産児を出産するリスクが高くなります。... さらに読む 体重たいじゅう児の出産しゅっさん 在胎不当過小(SGA:Small for Gestational Age)の新生児 同じ在胎期間で生まれた新生児の90%が占める体重分布よりも体重が軽い(10パーセンタイル未満)新生児は、在胎期間に比べて小さい(在胎不当過小)とみなされます。 両親が小柄である、胎盤が正常に機能しなかった、母親に病気がある、母親が薬を飲んでいる、母親が妊娠中に喫煙した、飲酒したなどの場合に、新生児の体重が小さくなります。... さらに読む 流産りゅうざん 流産 流産とは、妊娠20週までに人為的でない原因によって胎児が失われることです。 胎児側の問題(遺伝性疾患や先天異常など)によっても母体側の問題(生殖器の構造的異常、感染症、コカインの使用、飲酒、喫煙、けがなど)によっても流産が起こりますが、多くの場合、原因は不明です。 出血や筋けいれんが起こることがありますが、特に妊娠して週数が経過している場... さらに読む のリスクがうえ昇する可能性かのうせいを示した科学的根拠があります。

コーヒーの摂取りょうを抑え、可能なときにはカフェインが除去された飲料を摂取することをすすめる専門いえもいます。

妊娠中にんしんちゅうのアスパルテーム

人工じんこう甘味料かんみりょうのアスパルテームは、食品や飲料に甘味料かんみりょうとして通常使用しようされている程度の少量しょうりょうであれば、妊娠中にんしんちゅうに摂取しても安全あんぜんとみられています。たとえば、妊婦は1にちに摂取するダイエットソーダを1リットル以下にすべきです。

妊娠中にんしんちゅう違法いほう薬物やくぶつ

妊娠中にんしんちゅう違法いほう薬物やくぶつとくにオピオイド)を使用しようすると、妊娠中にんしんちゅう合併症がっぺいしょうこしたり、発育なかの胎児や新生児に深刻しんこく問題もんだいが生じるおそれがあります。妊婦が違法いほう薬物やくぶつ注射ちゅうしゃすると、胎児に影響えいきょうあたえたり胎児に感染かんせんしたりするおそれのある感染症かんせんしょうのリスクが高まります。このような感染症かんせんしょうには 肝炎かんえん 肝炎の概要 肝炎は肝臓の炎症です。 ( 急性ウイルス性肝炎の概要と 慢性肝炎の概要も参照のこと。) 肝炎は世界中でみられる病気です。 肝炎には以下の種類があります。 急性(経過が短い) さらに読む HIV感染症かんせんしょう ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症 ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症とは、ある種の白血球を次第に破壊し、後天性免疫不全症候群(エイズ)を引き起こすことのあるウイルス感染症です。 HIVは、ウイルスやウイルスに感染した細胞を含む体液(血液、精液、腟分泌液)と濃厚に接触することで感染します。 HIVはある種の白血球を破壊し、感染症やがんに対する体の防御機能を低下させます。... さらに読む ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染症 (エイズをふくむ)があります。また妊婦が違法いほう薬物やくぶつ使用しようすると、胎児の発育不全が生じやすくなり、早産そうざん児としてまれる可能性かのうせいたかくなります。

妊娠中にんしんちゅうのアンフェタミン

妊娠中にんしんちゅうのバスソルト

バスソルトは様々なアンフェタミンに類似した様々なもの質から作られる合成麻くすりの一群を指します。これらの薬物やくぶつ使用しようする妊婦が増えてきています。

胎児の血管けっかんを収縮させ、胎児がけ取る酸素さんそりょうを減らす可能性かのうせいがあります。

また、これらの薬物やくぶつは以下のリスクを高めます。

妊娠中にんしんちゅうのコカイン

妊娠中にんしんちゅうに摂取した コカイン コカイン コカインは、植物のコカの葉から作られる、依存性のある刺激薬物です。 コカインは、強い覚醒作用があり、人々に多幸感をもたらし、自分たちには力があると感じさせる強い刺激物です。 大量に摂取すると、 心臓発作や 脳卒中など、生命を脅かす重篤な病態を引き起こす可能性があります。 診断は尿検査により確定します。... さらに読む 原因げんいんで、子宮しきゅう胎盤たいばん血液けつえきを供給する血管けっかんせまくなる(収縮)ことがあります。つまり、胎児への酸素さんそ栄養えいようの供給がすくなくなります。

妊婦がコカインを習慣的に使用しようすると、以下のリスクがうえ昇します。

ただし、コカインがこうした問題もんだい原因げんいんであるかどうかは不明です。たとえば、コカインを使用しようする女性じょせいおおくみられる危険きけん因子が原因げんいんである可能性かのうせいもあります。こういった危険きけん因子としては、喫けむり、コカイン以外いがい違法いほう薬物やくぶつ使用しよう、不十分じゅうぶんまえケア、貧困などがあります。

妊娠中にんしんちゅう幻覚げんかくざい

妊娠中にんしんちゅうのマリファナ

妊娠中にんしんちゅうマリファナ マリファナ マリファナ(大麻)は植物のカンナビス・サティバ Cannabis sativaとカンナビス・インディカ Cannabis indicaからつくられる薬物で、デルタ-9-テトラヒドロカンナビノール(THC)と呼ばれる、精神活性作用のある化学物質が含まれています。... さらに読む 使用しようが胎児に害を及ぼすかどうかはかっていません。マリファナの主成分せいぶんであるテトラヒドロカンナビノールは胎盤たいばんを通過するため、胎児に影響えいきょうを及ぼす可能性かのうせいがあります。しかし、少量しょうりょうのマリファナの使用しようが先天異常いじょうのリスクを高めたり、胎児の成長せいちょうを遅らせたりすることはないようです。

マリファナは妊娠中にんしんちゅうに大りょう使用しようしない限り、新生児に行動こうどうめん問題もんだいが生じることはありません。

妊娠中にんしんちゅうのオピオイド

妊娠中にんしんちゅうにオピオイドを使用しようすると以下のような妊娠中にんしんちゅう合併症がっぺいしょうのリスクがたかくなります。

ヘロイン使用しよう者からまれたどもはからだちいさいことがおおいです。

陣痛・分娩時に使用しようされるくすりざい

妊娠中にんしんちゅういたみの緩和によういられるくすりざい 痛みの緩和 陣痛とは、胎児を子宮の下部(子宮頸部)から産道(腟)を経て徐々に外側に押し出すために発生する、規則的で次第に強まっていく一連の子宮の収縮のことです。 ( 陣痛と分娩の概要も参照のこと。) 分娩は大きく3つの段階に分けられます。 分娩第1期:陣痛が生じます(第1期には潜伏期と活動期があります)。子宮の収縮によって子宮口(子宮頸部)が徐々に開... さらに読む (局所麻酔くすりやオピオイドなど)は通常、胎盤たいばんを通過するため、新生児に影響えいきょうを及ぼす可能性かのうせいがあります。たとえば、新生児が呼吸こきゅうしようとする衝動を弱めてしまう場合ばあいがあります。したがって、分娩の際にこのような薬物やくぶつ必要ひつようになった場合ばあいは、最小有効りょう使用しようします。

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