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下痢の主な原因と特徴

下痢の主な原因と特徴

原因

一般的な特徴*

検査

急性の下痢(2週間未満の持続)

抗菌薬の使用

抗菌薬の最近の使用

多くの場合、他の症状はみられない

医師の診察

場合により便検査によるクロストリジウム・ディフィシル Clostridium difficile毒素の検出

ウイルス、細菌、寄生虫による胃腸炎

しばしば嘔吐を伴う

脱水がよくみられる、特に乳幼児

ときに発熱や腹痛

まれに血便

ときに、感染者との直近の接触(託児所、キャンプ、大型客船など)、ふれあい動物園(大腸菌 Escherichia [E.] coliに感染する可能性のある場所)での動物との最近の接触、爬虫類(サルモネラ Salmonella菌に感染している可能性)との最近の接触、加熱調理が不十分な、汚染された食物や汚染された水の最近の摂取

医師の診察

ときに便検査

食後数分から数時間以内のじんま疹、唇の腫れ、呼吸困難

ときに嘔吐

たいていの場合、以前から判明している食物アレルギー

医師の診察

数日間の腹痛、嘔吐、典型的には血性下痢の後、皮膚蒼白と尿量減少の発現

ときに、皮膚の出血(赤紫色の点々や斑点)

血液検査

便検査

慢性の下痢(2週間以上続く)

嘔吐

哺乳不良

体重減少、発育不良、またはその両方

血便

便検査

人工乳を変更すると軽くなる症状

ときに、上部消化管内視鏡検査、大腸内視鏡検査、またはその両方

果汁の飲みすぎ(特にリンゴ、梨、プルーン)

120~240ミリリットル/日以上の果汁の摂取

多くの場合、下痢以外の症状はない

医師の診察

果汁の摂取量を減らすと下痢が消失

血便、けいれん性の腹痛、体重減少、食欲不振、発育不良

ときに関節炎、発疹、口内炎、直腸の裂傷

大腸内視鏡検査

ときに、直腸にバリウムを注入して行うCT検査またはX線検査

乳糖不耐症(牛乳や乳製品に含まれる乳糖を消化できない)

腹部膨満、放屁、激しい下痢

牛乳や乳製品摂取後の下痢

医師の診察

水素(未消化の炭水化物を示す)を検出する呼気試験

未吸収の炭水化物の有無を調べるための便検査と便の分析

吸収不良疾患

便が明るい色で、軟らかく、大量で、異常な悪臭を放ち、また油っぽく見えることがある

腹部膨満と鼓腸

体重増加不良

嚢胞性線維症の場合、頻繁な呼吸器感染

腸性肢端皮膚炎の場合、発疹や口の端のひび割れ

便検査

セリアック病が疑われる場合、グルテン(小麦中のタンパク)に対する抗体を測定する血液検査と小腸生検

嚢胞性線維症が疑われる場合、汗試験と、ときに遺伝子検査

腸性肢端皮膚炎が疑われる場合、亜鉛欠乏を調べる血液検査

免疫力の低下

  • HIV感染症や免疫不全疾患

  • 免疫機能を抑制する薬の使用

頻繁な感染

体重減少や体重増加不良

すでにHIV感染症と診断されていることもある

HIV検出のための血液検査

免疫機能を調べるための血液検査と血算

*この欄には症状や診察の結果などが示されています。ここに示されている特徴は典型的なものですが、常に当てはまるわけではありません。

細菌、寄生虫、ウイルスの感染症でも慢性の下痢が生じることがあります。

CT = コンピュータ断層撮影、HIV = ヒト免疫不全ウイルス。