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小児のせきの主な原因と特徴

小児のせきの主な原因と特徴

原因

一般的な特徴*

検査

急性のせき(4週間未満の持続)

初めは、かぜ症状

喘鳴のほか、細気管支炎が重い場合に鼻の穴が広がる速い呼吸や呼吸困難

ときに、せきをした後に吐く

典型的には2歳までの乳幼児、最もよくみられるのは生後3~6カ月の乳児

医師の診察

ときに、胸部X線検査、ウイルスを特定するため鼻の粘液(綿棒で採取)の培養検査

初めは、かぜ症状

その後、頻繁な犬吠様咳嗽(夜に悪化)、クループが重い場合は息を吸うときにキューキューという大きな音(吸気性喘鳴)や鼻の穴が広がる速い呼吸

典型的には、生後6カ月~3歳の小児

医師の診察

ときに、頸部と胸部のX線検査

気管または肺の比較的太い気道(気管支)の中の異物

突然始まるせきと息詰まり

初めは発熱はない

かぜ症状はない

典型的には、生後6カ月~4歳の小児

胸部X線検査

ときに、気管支鏡検査

1~2週間の軽いかぜ様症状後、せきの発作

乳児:せきの発作、唇や皮膚の青み(チアノーゼ)、せきこみ後の嘔吐、呼吸の停止(無呼吸)を伴うこともある

より年長の小児:せきの発作、長引く甲高い音(笛声と呼ばれる)がその後に続く

数週間長引くせき

鼻から採取した粘液サンプルの培養検査

典型的には発熱

ときに、喘鳴、息切れ、胸痛

せき(ときに湿性咳嗽)

医師の診察

しばしば胸部X線検査

睡眠開始時または朝の起床時のせき

ときに慢性的な鼻水

医師の診察

ときに副鼻腔のCT検査

上気道感染症(最も一般的)

鼻水と鼻づまり

ときに、発熱やのどの痛み

ときに、小さく、触っても痛くない頸部リンパ節の腫れ

医師の診察

慢性のせき(4週間以上続く)

誘因物質(花粉や他のアレルゲンなど)、冷たい空気への曝露や運動に反応して起こる、せきこみの周期的な発作

夜間のせきこみ

ときに、喘息の家族がいる

医師の診察

喘息の薬を投与し症状が軽くなるか反応をみる

肺機能を評価する呼吸検査(肺機能検査)

肺の先天異常

肺の同じ部位で繰り返す肺炎

胸部X線検査

ときにCTまたはMRI検査

気管の先天異常、食道の先天異常、またはその両方の先天異常

異常により様々

典型的には新生児や乳児

気管が正常に発育しなかった場合、ときに、息を吸うときにキューキューという大きな音(吸気性喘鳴)、犬吠様咳嗽や呼吸困難

気管と食道の間に異常な通路がある場合(気管食道瘻)、授乳や飲食時のせきや呼吸困難、頻繁な肺炎

胸部X線検査

ときに気管支鏡検査や内視鏡検査

気管の異常が疑われる場合は、CT検査やMRI検査

粘り気の強い分泌物による腸閉塞(胎便性イレウス)が、生後まもなく見つかる

肺炎、副鼻腔炎、またはその両方の頻発

予想された通りの発育がみられない(発育不良)

指先の肥大、爪が生えてくる部分(爪床)の角度の変化(ばち状指)、青みがかった爪床

汗試験

ときに、診断を確定するための遺伝子検査

肺や気道の異物

突然始まるせきと息詰まり

息詰まりは治るものの、せきは数週間長引くか悪化していく

ときに発熱

かぜ症状はない

典型的には、生後6カ月~4歳の小児

息を吸っているときと吐いているときの胸部X線検査

気管支鏡検査

乳児:むずかり、哺乳後の溢乳、背中の反り返り、授乳や飲食後の啼泣、寝かせたときのせき

体重増加不良

より年長の小児と青年:食後や横になったときの胸痛や胸やけ、ときに喘鳴、声がれ、吐き気、逆流

夜に悪化することが多いせき

医師の診察

乳児:ときに、構造が正常か明らかにするため、口からバリウムを投与して行う上部消化管X線検査

ヒスタミンH2受容体(H2)拮抗薬の投与(症状が軽くなった場合、おそらく胃食道逆流症が原因である)

ときに、食道の酸性度や逆流回数を測定する検査(食道pHまたはインピーダンス検査と呼ばれる)、あるいは逆流の回数や重症度を明らかにするため、口から人工乳を投与した後のX線検査(胃排出シンチグラフィー)

より年長の小児:H2拮抗薬またはプロトンポンプ阻害薬を投与し症状が軽くなるか反応をみる

ときに内視鏡検査

後鼻漏

頭痛、目のかゆみ、軽度ののどの痛み(特に朝)、夜と起床時のせき

アレルギーの病歴

抗ヒスタミン薬またはコルチコステロイドの鼻腔スプレーの投与(症状が軽くなった場合、アレルギーが原因である)

ときに副鼻腔のX線検査やCT検査

心因性または習慣性のせき

かぜの後や気道の炎症の後の小児に現れることがある

起きているときに、頻繁(最長で2~3秒毎)か、激しい、または警笛のように聞こえるせきがみられ、ときに数週から数カ月間続く

眠ると完全に止まるせき

熱や他の症状がない

医師の診察

ときに、他の原因を探すため胸部X線検査

感染した人との最近の接触

多くの場合、免疫力の低下(易感染状態)

ときに、発熱、寝汗、悪寒、体重減少

胸部X線検査

ツベルクリン検査

*この欄には症状や診察の結果などが示されています。ここに示されている特徴は典型的なものですが、常に当てはまるわけではありません。

慢性のせきが引き起こされる病気の場合は、4週間より前に受診することもあります。慢性のせきがある小児の初診時には、胸部X線検査を必ず行います。

CT = コンピュータ断層撮影、MRI = 磁気共鳴画像。