妊娠前半にみられる吐き気と嘔吐の主な原因と特徴

原因

一般的な特徴*

検査†

妊娠に関連するもの(産科)

つわり

現れたり治まったりし、一日中様々な時間に起こる軽度の吐き気や嘔吐で、主に第1トリメスター【訳注:日本でいう妊娠初期にほぼ相当】にみられる

医師の診察のみ

妊娠悪阻

頻繁で持続する吐き気や嘔吐

十分な水分や食物、または両方を摂取できない

通常、尿量の減少、発汗の減少、口腔乾燥、のどの渇きが強くなる、動悸、めまいなどの脱水の徴候

体重減少

血液検査により電解質濃度、血中尿素窒素(BUN)、およびクレアチニンを測定し、脱水および化学物質の不均衡の徴候を確認する

尿検査によりケトン体を測定する(ケトン体は十分な食物を摂取できず、体がエネルギーのために脂肪を分解する際に生じる)

ときに骨盤内超音波検査

胞状奇胎(異常な受精卵による胎盤の組織の異常な増殖で胎児がみられる場合もそうでない場合もあります)

予想される以上に大きい子宮

第2トリメスター【訳注:日本でいう妊娠中期にほぼ相当】に胎児の心拍および胎動が認められない

ときに高血圧、足または手のむくみ、性器出血、ブドウの房状の組織の排出

血液検査によりヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG―妊娠の早期に胎盤から分泌されるホルモン)を測定

骨盤内超音波検査

子宮内に妊娠が認められない場合、生検

妊娠に関連のないもの

胃腸炎

急に始まる嘔吐、通常は下痢を伴う

感染した人または動物との最近の接触、加熱調理が不十分で汚染された食物または汚染された水の最近の摂取

ときに医師の診察のみ

場合により便の検査および培養

腸閉塞

通常は過去に腹部を手術したことがある女性で、急に生じる症状

差し込むような腹痛と腹部の膨隆

X線検査

ときに腹部の超音波検査

ときにCT検査(X線検査と超音波検査の結果がはっきりしない場合)

尿路感染症または腎臓の感染症(腎盂腎炎)

尿意を感じる回数の増加(頻尿)、排尿時の痛み(排尿困難)、急な耐えがたい尿意(尿意切迫)、排尿の開始困難(排尿遅延)

腎臓の感染症を伴う場合、わき腹(側腹部)や背中の痛みおよび発熱

尿検査および培養

*特徴としては症状や診察結果を示しています。示されている特徴は典型的なものですが、常に認められるわけではありません。

†医師の診察は必ず行われるものであり、これがこの列に記載されるのは、検査を一切することなく医師の診察だけで診断ができることがある場合だけです。

CT = コンピュータ断層撮影