セファロスポリン系

薬剤

一般的な用途

起こりうる主な副作用

第1世代

セファドロキシル

セファゾリン

セファレキシン

主に皮膚・軟部組織感染症

感染予防のために外科的処置の前に投与

胃腸障害と下痢*

吐き気

アレルギー反応(ペニシリンに対するアレルギーがある人ではより可能性が高い)

第2世代

セファクロル

セフォテタン

セフォキシチン

セフプロジル

セフロキシム

一部の呼吸器感染症

セフォキシチン:腹腔内感染症

胃腸障害と下痢*

吐き気

アレルギー反応(ペニシリンに対するアレルギーがある人ではより可能性が高い)

第3世代

セフジニル

セフジトレン

セフィキシム

セフォタキシム

セフォペラゾン

セフポドキシム

セフタジジム

セフチブテン

セフトリアキソン

経口投与:皮膚・軟部組織感染症を含む軽度から中等度の感染症(様々な細菌に幅広い効力を有する)

注射:重篤な感染症(髄膜炎院内感染など)

胃腸障害と下痢*

吐き気

アレルギー反応(ペニシリンに対するアレルギーがある人ではより可能性が高い)

第4世代

セフェピム

重篤な感染症(シュードモナス感染症など)、特に免疫機能の低下がみられる場合や、他の抗菌薬に耐性をもつと考えられる感受性菌による感染症の場合

胃腸障害と下痢*

吐き気

アレルギー反応(ペニシリンに対するアレルギーがある人ではより可能性が高い)

第5世代

セフタロリン(ceftaroline)

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSA)やエンテロコッカス・フェカーリスなどの細菌による感染症

胃腸障害と下痢*

吐き気

アレルギー反応(ペニシリンに対するアレルギーがある人ではより可能性が高い)

セフトビプロール(ceftobiprole)†

メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)(MRSA)やエンテロコッカス・フェカーリスなどの細菌による感染症

胃腸障害と下痢*

吐き気

アレルギー反応(ペニシリンに対するアレルギーがある人ではより可能性が高い)

新しいセファロスポリン系

セフィデロコル(cefiderocol)

18歳以上の患者における、大腸菌肺炎桿菌、プロテウス・ミラビリス、緑膿菌エンテロバクター属などの感受性のある細菌による尿路感染症で、代替治療選択肢がないか限られている場合

胃腸障害と下痢*

吐き気

アレルギー反応(ペニシリンに対するアレルギーがある人ではより可能性が高い)

セフトロザン + タゾバクタム

感受性のある微生物による、合併症を伴う尿路感染症もしくは腹部感染症、または院内肺炎もしくは人工呼吸器関連肺炎

胃腸障害と下痢*

吐き気

アレルギー反応(ペニシリンに対するアレルギーがある人ではより可能性が高い)

腎臓と肝臓の問題

*ほぼすべての抗菌薬がクロストリジオイデス・ディフィシル関連下痢症や大腸の炎症(大腸炎)を引き起こす可能性がありますが、その頻度が最も高い抗菌薬はクリンダマイシンとペニシリン系、セファロスポリン系、およびフルオロキノロン系薬剤です。

†セフトビプロール(ceftobiprole)は米国では入手できません。