原因 | 一般的な特徴* | 検査 |
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皮膚の原因 | ||
乾燥や発赤のほか、ときに肥厚や鱗屑(うろこ状のくず)が、しばしば肘の内側や膝の裏側に生じる 通常はアレルギーまたは発疹の家族歴 | 医師の診察 | |
反応の原因物質に対応する形状または部位に現れる発赤、ときに水疱(毛染め剤が原因の場合の髪の生え際、腕時計が原因の場合の手首、ツタウルシが原因の場合の皮膚の露出部など) | 医師の診察 | |
皮膚の乾燥、かゆみ、鱗屑(うろこ状のくず)が、通常は脚に生じる。乾燥した熱気により悪化し、冬、入浴後、長時間水に触れた後に発症したり、悪化したりする | 医師の診察 | |
環状の発疹で、縁が盛り上がって、鱗屑(うろこ状のくず)が生じ、しばしば脱毛もみられる 成人の場合、通常は足または陰部にみられる 小児の場合、通常は頭皮または体にみられる | ときに皮膚の落屑の顕微鏡による検査 | |
赤く盛り上がった腫れが生じ、縁ははっきりしており、しばしば中心部が青白い じんま疹は数時間で消えるが、新たなじんま疹が継続的に現れ、数日から数カ月続くこともある | 通常は医師の診察のみ | |
1つまたは数個の隆起が突然現れる。隆起は多くの場合小さく、赤色で盛り上がっている | 医師の診察 | |
かくことで刺激感を生じた皮膚部位、ときに小さな点状の虫刺され 虫卵のほか、ときにシラミ 通常は頭皮、わきの下、陰部、または腰やまつ毛 | 医師の診察 | |
繰り返しかきむしることで皮膚が厚くなった領域 赤くなって鱗屑(うろこ状のくず)があり、盛り上がってざらざらで、周囲の皮膚と分かれている部位 | 医師の診察 | |
銀色の鱗屑を伴う盛り上がった赤い斑点 通常は肘や膝の外側の露出面または頭皮もしくは体幹 | 医師の診察 | |
小さな赤色または褐色の隆起である疥癬トンネルが、わずかに鱗屑(うろこ状のくず)を伴う細く短い波状の線の隣にみられる 通常は手や足の指の間、ベルト(ウエスト)ライン、肘の内側面、膝の裏、乳首の周囲(女性の場合)、性器付近(男性の場合)にみられる | ときに皮膚の落屑や組織片の顕微鏡による検査 | |
全身的な原因(皮膚だけでなく、体の他の部分にも影響を及ぼす病気) | ||
体内に影響を及ぼすアレルギー反応 | 広範なかゆみ しばしば盛り上がった赤い発疹、ときにじんま疹 | 何が原因であるかを調べるために一度に1つずつ対象を避ける ときに皮膚テスト |
ホジキンリンパ腫 ホジキンリンパ腫 ホジキンリンパ腫は、リード・シュテルンベルク細胞と呼ばれる特殊ながん細胞が認められることで区別されるリンパ腫です。 発生原因は分かっていません。 リンパ節の腫れがみられますが、通常は痛みを伴いません。 ほかにも、がん細胞が増殖している場所によっては、発熱、かゆみ、息切れなどの症状が出ることがあります。... さらに読む 、 菌状息肉症 皮膚T細胞リンパ腫 皮膚T細胞リンパ腫(CTCL)は、まれにしかみられない、持続性で極めて増殖が遅い種類の 非ホジキンリンパ腫です。 リンパ腫は、 リンパ球と呼ばれる特定の白血球から発生するがんです( リンパ腫の概要も参照)。この種の細胞は感染を防ぐ役割を担っています。リンパ腫は、Bリンパ球やTリンパ球のいずれの細胞からも発生する可能性があります。Tリンパ球... さらに読む | かゆみががんの最初の症状の場合がある ホジキンリンパ腫では、かゆみを伴う灼熱感が、特に脚に生じる 菌状息肉症では、盛り上がっていることも平坦なこともある様々な皮膚の斑点、または皮膚の発赤が生じる 真性多血症では、入浴後にかゆみが生じるが、発疹は生じない | 血算 胸部X線 ホジキンリンパ腫ではリンパ節、菌状息肉症では皮膚、真性多血症では骨髄の生検 |
広範囲にかゆみが生じるが、発疹は生じない | 患者の症状に応じて、かゆみを引き起こす他の原因の可能性を否定するための検査 | |
頻尿、のどの渇き、体重減少 かゆみは多くの場合、他の症状が現れた後に初めて生じる | 血糖値および糖化ヘモグロビン(長期的な血糖値を示す)についての血液検査と尿検査 | |
アスピリン、バルビツール酸系薬剤、コカイン、モルヒネ、ペニシリン、一部の抗真菌薬、化学療法薬などの薬 | ときに発疹が現れないこともある | 医師の診察 |
胆嚢または肝臓の病気 | 黄疸、疲労、油っぽい便、腹痛などの、胆嚢または肝臓の病気でみられる他の症状 | 通常は肝酵素を測定する血液検査と超音波検査 |
疲れやすさ ときに蒼白、筋力低下、頭痛、毛髪の減少、異食症(氷、泥、糊など食品ではないものが食べたくなる症状)、呼吸困難 | 貧血と鉄欠乏症についての血液検査 | |
強いかゆみが生じたり、消えたりする しびれやチクチク感、筋力低下、視力障害、回転性めまい、動きのぎこちなさなど、多発性硬化症でみられる症状 | 脳、脊髄、または両方のMRI ときに腰椎穿刺 ときに脳波検査または筋電図検査 | |
妊娠 | 通常、発疹を伴わない広範囲のかゆみが、ときに妊娠の後期に生じる( 妊娠中の胆汁うっ滞 妊娠中の胆汁うっ滞 肝疾患の中には、妊娠中だけに生じるものがあります。あるいは、 胆石、 肝硬変、 肝炎などのように妊娠前から存在するか、偶然妊娠中に起こるものもあります。 妊娠中のホルモンの変化により、肝臓や胆嚢に問題が起こることがあります。こうした問題には軽微で一過性の症状しか生じないものもあります。... さらに読む と呼ばれる) 軽度の肝臓の病気から生じることもある | ときに肝臓の病気を調べる血液検査 |
心理的な要因 | 様々な治癒段階にある線状の皮膚の引っかき傷やかさぶた、および精神障害(うつ病や不安など) | 患者の症状に応じて、かゆみを引き起こす他の原因の可能性を否定するための検査 |
甲状腺の病気 | 甲状腺機能亢進症 甲状腺機能亢進症 甲状腺機能亢進症は甲状腺が働きすぎている状態で、甲状腺ホルモンの値が高く、身体の重要な機能が働く速度が上昇します。 バセドウ病は甲状腺機能亢進症の原因として最もよくみられます。 心拍数と血圧の上昇、不整脈、過剰な発汗、神経質や不安、睡眠障害、意図しない体重減少などの症状がみられます。... さらに読む | 甲状腺機能を評価する血液検査 |
*この欄には症状や診察の結果などが示されています。ここに示されている特徴は典型的なものですが、常に当てはまるわけではありません。 |