2000年以上前に中国で発祥したこの中国伝統医学は、病気は体に備わった生命の力(気)の流れが乱れた結果として生じるという理論を基盤にしています。「気」は相対する力である「陰(暗さ、女性性、負の力に関連)」と「陽(明るさ、男性性、正の力に関連)」のバランスを保つことで回復します。陰と陽は、体内では冷と温、内因と外因、欠乏と過剰として現れます。「気」をよい状態に保ち、健康を回復するために様々な方法が行われます。薬用ハーブや鍼治療がよく用いられるほか、マッサージや気功と呼ばれる瞑想訓練なども行われます。
中国伝統医学では様々な病気の治療に複数の薬用ハーブを混合した処方(漢方薬)を用います。このような混合薬が安全であるかどうかや効果があるかどうかを確認するのは困難です。問題の1つとして、標準化と品質管理がまったくといっていいほど存在しないことが挙げられます。これによって以下のようなことが起こる可能性があります。
混合薬には多くのばらつきがあること、また非常に多くの種類の混合薬が存在するために研究が困難であることから、ほとんどの通常の研究では、混合薬ではなく、1種類の薬用ハーブの研究を行います。ただし、1種類の薬用ハーブを混合薬の一部としてではなく単独で用いる場合には、伝統医学の施術者は、効果があるとはみなさない可能性があります。
