エキナセアは多年生ハーブで、エキナコシドをはじめとするいくつかの活性物質を含有しています。エキナセアの様々な部分が薬用として用いられています。
( 薬用ハーブと機能性食品の概要 薬用ハーブと機能性食品の概要 薬用ハーブとは、植物の一部または全体を粉末にするか、抽出するか、あるいはその他の加工を施し、健康上の目的に使用するものを指します。機能性食品とは比較的新しく登場した一般的な言葉で、特定のハーブなどの天然物質の一群や、コレステロールを下げるマーガリンやオオバコを配合したサプリメント(栄養補助食品)など、法的に食品として扱われる製品が該当しま... さらに読む も参照のこと。)
効能
エキナセアは、かぜなどの上気道ウイルス感染症の予防や治療を目的として使用される場合がほとんどです。エキナセアをクリームや軟膏として塗布し、皮膚病や傷口の治癒の促進に用いる場合もあります。
かぜに対するエキナセアの効果を評価する研究は数多くありますが、説得力のある結論が導き出された研究はありません。エキナセアの調製方法は様々で、基準となる投与量がないことも問題です。しかし、適切な試験デザインによるいくつかの研究では、かぜの予防や治療に対してエキナセアが有益でないことが示されています。
起こりうる副作用
危険な副作用は確認されていません。小児では発疹のリスクが高まることがあります。
薬との相互作用の可能性
エキナセアは肝傷害を引き起こしうる薬と相互作用する可能性があり、その結果、肝傷害のリスクが高まります。エキナセアは、臓器移植の拒絶反応を防ぐなどの目的で使用される免疫抑制薬の効果を無効にしてしまうこともあります。1型糖尿病や自己免疫疾患(関節リウマチや多発性硬化症など)、免疫の低下(エイズや結核などによる免疫低下)がある場合は、エキナセアを使用する前に医師に相談してください。