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イチョウ

執筆者:

Melissa G. Marko

, PhD, Nestle Nutrition;


Ara DerMarderosian

, PhD, University of the Sciences

最終査読/改訂年月 2017年 11月
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イチョウは、街路樹として植えられることの多い樹木であるイチョウの葉から得られます。イチョウの葉には多くの生物学的有効成分が含まれています。イチョウは最も多く使用されているハーブのサプリメント(栄養補助食品)の1つです。

イチョウ製品にイチョウの実が使用されることはありません。イチョウの木の下に落ちているのを見かけますが、イチョウの果肉に触れると、重度の炎症(皮膚炎)を起こすことがあります。イチョウの種子には毒性があり、けいれんを起こすことや、大量に摂取した場合には死亡することがあります。

効能

イチョウは止血を促す血小板の正常な凝固能を低下させたり、血管を拡張したり(このため血流が改善します)、炎症を軽減します。イチョウを摂取する目的は様々です。例えば、下肢動脈のアテローム硬化症血管疾患( 末梢動脈疾患 末梢動脈疾患の概要 末梢動脈疾患とは、体幹、腕、脚の動脈の血流が減少する病気です。 末梢動脈疾患という用語は、たいていの場合、動脈硬化による脚の動脈の血流不足を指して用いられます。しかし、脚以外の動脈、例えば腕でも起こることがあり、また、別の原因によることもあります。脳へ血液を供給する動脈の病気は、脳血管疾患として末梢動脈疾患とは分けて考えられています。また... さらに読む 末梢動脈疾患の概要 )では、下腿への血流を改善します。また、認知症( アルツハイマー病 アルツハイマー病 アルツハイマー病は、精神機能が次第に失われていく病気であり、神経細胞の消失、ベータアミロイドと呼ばれる異常タンパクの蓄積、神経原線維変化といった、脳組織の変性を特徴とします。 最近の出来事を忘れるのが初期の徴候で、続いて錯乱が強くなっていき、記憶以外の精神機能も障害され、言語の使用と理解や日常生活行為にも問題が生じるようになります。 症状が進行すると普段の生活が送れなくなり、他者に完全に依存するようになります。... さらに読む など)の治療にもイチョウは用いられます。末梢動脈疾患にイチョウが有益であることは、効果は小さいものの、科学的研究によって示されています。イチョウにより、患者が痛みを感じないで歩ける距離が延長します。大規模臨床試験の結果からすると、認知症に対する有益性はなさそうです。この臨床試験では、イチョウに高齢者の認知症やアルツハイマー病を抑える効果は認められませんでした。しかし、以前米国で行われた大規模の臨床試験では、イチョウが軽度から中等度の認知症患者の精神・社会機能を一時的に安定化させることが示されました。

研究によると、イチョウは記憶障害、 耳鳴り 耳鳴り 耳鳴り(耳鳴[じめい])とは、周囲の音ではなく、耳の中で発生している雑音です。耳鳴りは症状であり、特定の病気ではありません。非常によくみられ、程度の差はありますが、10~15%の人が経験します。 耳鳴りの人に聞こえる雑音には、ジー、キーン、ザー、ヒュー、シューなどがあり、難聴を伴うことがよくあります。その都度異なることがある複雑な音が聞こえる人もいます。これらの音は静かな場所で、特に何かに集中しているわけではないときに聞こえやすくなりま... さらに読む 加齢黄斑変性 加齢黄斑変性(AMD/ARMD) 加齢黄斑変性は、網膜中心部の最も重要な部分である黄斑の損傷が進行して、中心視力が徐々に損なわれていく病気です。 中心視力が徐々に低下し、細かい部分が見えなくなっていきます。直線が波打ってみえることもあります。 加齢黄斑変性に特徴的な眼の変化は、多くの場合、医師が専用の器具を用いて診察することで特定されます。 病気の進行を遅らせるのに栄養補助食品が役立つことがあります。 眼内への薬の注射やレーザー治療が必要になる人もいます。 さらに読む 加齢黄斑変性(AMD/ARMD) の軽減、ならびに 高山病 高山病 高山病は、高地で酸素が欠乏することによって引き起こされる病気です。 症状には、頭痛、疲労、吐き気や食欲不振、怒りっぽさなどがあり、より重症になると、息切れ、錯乱、そして昏睡などが現れます。 高山病の診断は、主に症状に基づいて下されます。 治療として、休息や高度を下げるなどの対応があり、薬や酸素が用いられる場合もあります。... さらに読む の予防に役立つ可能性があります。イチョウは免疫抑制薬の1つであるシクロスポリンによる腎障害を予防することがあります。

起こりうる副作用

通常、イチョウ葉エキスには、軽度の消化管の不調以外の副作用はありませんが、自己投与には向いていないため、医師の監督のもとで使用するとよいでしょう。

薬との相互作用の可能性

イチョウは抗凝固薬、アスピリン、その他の非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)と相互作用を起こすことがあります。イチョウは出血のリスクを高めることがありますが、大規模臨床試験ではイチョウ摂取者で出血リスクが高まるという証拠は得られませんでした。イチョウにより、 抗てんかん薬 抗てんかん薬 けいれん性疾患では、脳の電気的活動に周期的な異常が生じることで、一時的に脳の機能障害が引き起こされます。 多くの人では、けいれん発作が始まる直前に感覚の異常がみられます。 コントロールできないふるえや意識消失が起こる場合もありますが、多くの場合は、単に動きが止まったり、何が起こっているか分からなくなったりするだけにとどまります。... さらに読む の効果が減少することもあります。イチョウは 抗うつ薬 抗うつ薬 うつ病とは、日常生活に支障をきたすほどの強い悲しみを感じているか、活動に対する興味や喜びが低下している状態です。喪失体験などの悲しい出来事の直後に生じることがありますが、悲しみの程度がその出来事とは不釣り合いに強く、妥当と考えられる期間より長く持続します。 遺伝、薬の副作用、つらい出来事、ホルモンなど体内の物質の量の変化、その他の要因がうつ病の一因になる可能性があります。 うつ病になると、悲しみに沈み、動作が緩慢になり、以前は楽しんでい... さらに読む のモノアミン酸化酵素阻害薬(MAOI)と相互作用を起こすことがあります。

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