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膝の脱臼

執筆者:

Danielle Campagne

, MD, University of San Francisco - Fresno

最終査読/改訂年月 2017年 11月
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膝の脱臼は、太ももの骨(大腿骨)の端部がすねの骨(脛骨)との連結を失うことで起こります。膝の脱臼によって、膝から下への血液供給が阻害されることがあり、ときには切断に至ることがあります。

  • 通常は、膝が大きな力で押されたり正常な可動域を越えて曲がったりしたときに、膝関節が脱臼します。

  • 膝の位置が明らかにずれていて、必ず痛みと腫れを伴い、患者は歩くことができません。

  • 通常、医師は関節の診察により膝の脱臼を診断することができますが、診断を確定するために、複数の角度からX線検査を行います。

  • 血流が阻害されている場合はすぐに手術を行う必要があるため、膝の脱臼に伴うことがある動脈の損傷がないか確認しなければなりません。

  • 患者が処置に耐えられるよう薬を投与した後、医師が関節の位置を元に戻して副子で固定しますが、通常は後で手術により膝を修復する必要があります。

脱臼の概要も参照のこと。)

膝の脱臼(膝関節脱臼)は膝の皿(膝蓋骨)の脱臼とは異なり、それよりもはるかに重篤なけがです。

膝の脱臼は、脚の膝より下の部分(下腿)が膝関節の可動域を越えて前方に押されたときに発生することがあります(膝の過伸展)。このような場合には、すねの骨が太ももの骨の前に押し出されます。すねの骨が、太ももの骨の後ろや左右に押し出されることもあります。膝の脱臼はほとんどが大きな力が加わって生じ、スピードを出した車の事故などで起こります。しかし、穴に足をとられるなどの少しの衝撃でも、同時に膝関節をひねっていると、膝が脱臼することがあります。また、患者が肥満である場合、地面に倒れただけで膝の脱臼が起こることがあります。

膝の脱臼は、必ず膝関節を支持する構造(靱帯や腱など)に損傷を与えて関節を不安定にし、ときにその状態が永続します。

動脈と神経もよく損傷します。動脈が損傷すると、下腿への血液供給が遮断され、組織が壊死することがあります。この問題の特定と治療を行わずにいると、脚の切断が必要な事態に陥ることがあります。

症状

通常は、膝の位置が明らかにずれています。膝に痛みと腫れがあり、患者は歩くことができません。

医師の診察を受ける前に、膝が自然に元の位置に戻ることがありますが、それでも膝は腫れて不安定なままです。

下腿がしびれ、青白く見えることがあります。これらの症状がみられるときは、動脈が損傷して血液供給が途絶えているか、神経が損傷している可能性があります。

診断

  • X線検査

  • 身体診察

  • 動脈と神経の評価、通常はCT血管造影検査による

膝が脱臼したのではないかと感じたら、すぐに救急外来を受診してください。

知っていますか?

  • 膝が脱臼した可能性のある人は、すぐに救急外来を受診してください。

通常、医師は膝関節を診察して、膝の脱臼を特定することができます。しかし、複数の角度からX線検査を行います。膝が自然に元の位置に戻った場合を除いて、X線検査で診断を確定することができます。X線検査では骨折も特定できます。

動脈が損傷しているかどうかを判定するために、医師は下腿の脈を確認します。通常、この確認は一定期間に数回行います。さらに、脱臼がある脚の血圧と腕の血圧を比較することもあります。しかし、膝の脱臼後に動脈の損傷を確認する最良の方法はCT血管造影検査です。

組織に十分な血液が供給されていないことを疑わせる症状や所見がある場合、医師は損傷した動脈の修復について外科医に相談します。下腿の組織に酸素が届かない状態が8時間を超えて続けば、切断が必要になる可能性が大きく高まるため、損傷した動脈をすぐに特定することは極めて重要です。

動脈が損傷していなければ、医師が膝関節をやさしく動かして、靱帯のけがの重症度を判定します。

さらに神経の損傷の有無も確認します。例えば、患者に足を上げ下げし、内側と外側に回してみるよう指示したり、しびれがないか検査を行ったりします。

治療

  • 関節を元に戻す処置

  • 副子

  • ときに手術

医師はすぐに関節を元に戻します(整復)。整復を行う前に、患者に鎮静薬と鎮痛薬を投与しますが、患者の意識は保たれます。整復後、副子で膝を固定します。

損傷した動脈は直ちに手術で修復します。動脈に損傷がない場合、通常は腫れが引いてから膝の損傷した靱帯を修復する手術を行います。

膝が非常に不安定な場合は、創外固定器を用いることがあります。この器具は脚の外部に取り付ける支柱のフレームで、ステンレス製のピン(釘)を皮膚から骨に挿入して固定します。

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