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化学熱傷

執筆者:

Steven E. Wolf

, MD, University of Texas - Southwestern Medical Center

最終査読/改訂年月 2018年 11月
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化学熱傷は、腐食性物質が皮膚や眼に触れるか、腐食性物質を飲み込むことで起こります。

眼の熱傷も参照のこと。)

腐食性物質とは、組織に損傷を与える化学物質です。その損傷は熱による熱傷に似ています。

腐食性物質は家庭用品に含まれていることがあり、具体的にはアルカリ液(排水パイプ用洗剤や塗料剥離剤の成分)、フェノール(消臭剤、殺菌剤、消毒薬の成分)、次亜塩素酸ナトリウム(消毒薬や漂白剤の成分)、硫酸(トイレ用洗剤の成分や電池に使用されている酸)、塩酸(水泳プールの消毒剤やコンクリート用クリーナーの成分)などがあります。

工業的に使用される化学物質や化学兵器として利用される化学物質も、その多くが熱傷を引き起こします。湿ったセメントを皮膚につけたまま放置しても、重度の熱傷が生じます。

通常は、誤って腐食性物質を自分の体にこぼしたり、かけたりすることで起こりますが、ときに腐食性物質を飲み込むことで起こる場合もあります(腐食性物質による中毒も参照)。腐食性物質の摂取の多くは偶発的な出来事で、適切に保管されていない製品や手の届く所に置かれた製品を幼児が飲み込むことによって起こります。自殺しようとする成人が故意に腐食性物質を飲み込むこともあります。

症状

皮膚の化学熱傷では、通常はI度熱傷に似た症状がみられます。患部は赤く腫れて痛みを伴いますが、水疱はできません。ときに熱傷がより深くなり、水疱と重度の痛みを伴うこともあります。まれに、強い酸やアルカリによって全層(III度)熱傷が起こり、皮膚のすべての層が損傷します。

腐食性物質を飲み込むことで生じる症状は、重度になる可能性があります。その物質により舌、口、食道、胃などに熱傷が起き、重度の痛みと嚥下困難が生じる可能性があります。

治療

化学熱傷を止める対処法は以下の通りです。

  • 化学物質が付着している衣類を脱ぐ

  • 乾燥した粉や粒子が付着していればブラシで落とす

  • 大量の水で患部を洗い流す

接触が起きてから相当の時間が経っても損傷が起こりうるため、すすぎは少なくとも30分間以上続ける必要があります。まれですが、工業的に用いられている特定の化学物質(例えば金属ナトリウム)が原因の場合は、水をかけると熱傷が悪化するため、水で洗浄してはいけない場合があります。さらに、一部の化学物質については、皮膚の損傷をさらに抑えることのできる特別な治療法があります。化学熱傷に対するこれ以降の治療は、通常の熱傷に対する治療と同様に行います。

原因物質に応じた化学熱傷の治療について詳細な情報が必要な場合は、地域の中毒情報センター(1-800-222-1222、米国のみ)に連絡してください。

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