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再圧治療

(高気圧酸素治療)

執筆者:

Alfred A. Bove

, MD, PhD, Lewis Katz School of Medicine, Temple University

最終査読/改訂年月 2017年 7月
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再圧治療では、1気圧以上に保たれた密閉されたチャンバーで100%の酸素を数時間吸入します。

潜水による障害の概要も参照のこと。)

再圧治療には血液に対する4つの効果があり、潜水障害の治療に有用です。

  • 酸素濃度を増やす

  • 窒素濃度を減らす

  • 一酸化炭素濃度を減らす

  • 気泡の大きさを小さくする

再圧治療はダイバーの減圧症動脈ガス塞栓症に最も頻繁に使用されますが、ときに一酸化炭素中毒の治療に使用されることもあります。

高圧チャンバーでの酸素投与による治療は、減圧症と動脈ガス塞栓症の治療というより主に高濃度酸素を吸入させるために行う場合には、高気圧酸素治療ともよく呼ばれます。高気圧酸素治療はダイビングとは関係のない一部の疾患にも使用されます。これらの疾患に対する有効性については、まだ研究段階です。

高気圧酸素治療で治療する疾患

以下の疾患では、高気圧酸素治療が有益と考えられています。

  • 空気塞栓症

  • クロストリジウム感染症(軟部組織の重い細菌感染症)

  • 減圧症

  • 放射線療法による骨の壊死(放射線性骨壊死)

  • 治癒不良の皮膚移植

以下の疾患については、高気圧酸素治療が有効かどうかは明確ではなく、研究は今も行われています。

  • 眼の網膜に血液を供給する太い動脈や静脈の閉塞

  • 放線菌症により生じた脳膿瘍

  • 「人喰いバクテリア」による感染症(壊死性筋膜炎)

  • 失血による重度の貧血と極度の低血圧

  • 重度の骨の感染症(骨髄炎)

  • 重度の挫滅傷(通常は四肢のいずれかに発生したもの)

  • 重度の熱傷(やけど)

  • 重度の一酸化炭素中毒

  • 放射線療法により生じた軟部組織の損傷

  • 十分な血液供給が得られていない手足の傷

再圧治療が早ければ早いほど、結果はよくなる可能性が高くなります。しかしながら、水面浮上から48時間経過した後に再圧を開始したとしても、役に立つ可能性があります。チャンバーには一人用~複数人用があります。治療は日に1回ないし2回、45~300分行われます。ほとんどの場合、100%の酸素を2.5~3気圧で与えます。

再圧治療は比較的安全ですが、以下のような状態の場合には行わないようにします。

  • 慢性肺疾患

  • 副鼻腔の病気やかぜ

  • 重度の心不全

  • けいれん性疾患

  • 閉所恐怖症

  • 最近の胸部の手術

  • 最近の耳の損傷または耳の手術

  • 発熱

再圧治療は、高濃度酸素が胎児へ有害な作用を及ぼす可能性があるため、母体の生命が危険な状態でない限り、通常、妊娠中は実施しないようにします。再圧治療では、圧外傷で起こる障害と似た問題が起きる可能性があります。また、一時的な近視、低血糖、またはまれに肺への毒性作用やけいれん発作を引き起こす可能性があります。

気胸が発生している場合は、再圧治療の前に胸腔ドレーンを挿入する必要があります。

ダイバーは、一番近い再圧チャンバーの場所と、そこへ最速で到達する手段、そして最適な電話相談先に関する情報を知っておくとよいでしょう。こうした情報は米国ではダイバーズアラートネットワーク(Divers Alert Network[+1-919-684-9111;www.diversalertnetwork.org])で、1日24時間入手可能です。

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