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外傷

執筆者:

Amy H. Kaji

, MD, PhD, Harbor-UCLA Medical Center

最終査読/改訂年月 2018年 4月
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動物などの咬傷(こうしょう)や、その他のけがによって、皮膚の組織が切れたり、裂けたり(裂傷)、すり傷(擦過傷)や刺し傷を負ったりすることがあります。咬傷以外で傷が比較的小さく汚れていない場合、通常は特に問題なくすぐに治ります。しかし、傷口から大量に失血したり、

神経、腱、血管などの深部の組織が損傷したりする場合もあります。傷口が感染を起こすこともあります。とげやガラスの破片、布の切れ端などの異物が傷の中に入り込んだまま気づかれず、後に感染などの問題が生じることもあります。

皮膚のほとんどの部位では、浅い切り傷ができても出血は少なく、多くの場合自然に止まります。しかし手や頭皮の切り傷の場合、また動脈や太い静脈を切った場合は勢いよく出血することが多々あります。

知っていますか?

  • 頭皮や指先は、小さく切れただけでも勢いよく出血することがあります。

傷口が泥や細菌で汚染されると感染が起こります。どんな傷でも感染する可能性がありますが、とりわけ泥まみれの深いすり傷や、皮下深くまで汚染物が入り込む刺し傷(特に動物による咬み傷人間による咬み傷)の場合は、感染を起こしやすくなります。また傷口に異物が入り込んだ場合にも、頻繁に感染が起こります。傷口が汚染されている時間が長いほど感染は起こりやすくなります。

傷は初め痛みますが、たいていは1日たつと痛みが軽くなります。腱や神経が切れた場合は、その部分を完全に動かせなくなることがあります。神経が損傷すると、筋力低下もしくは麻痺、感覚消失、またはしびれが生じることがあります。刺し傷の内部に異物が入ったままになっている場合、その付近を触ると普通は痛みが生じます。

けがをした翌日以降に痛みが強くなってきたら、多くの場合、感染の最初の徴候です。その後、感染した傷が赤く腫れ、膿がにじみ出ることがあります。発熱することもあります。

皮膚の壊死性感染症は、急速に進行して生命と四肢を脅かす感染症であり、皮膚にごく小さな傷がついただけでも起こることがあります。

救命・応急手当

傷の手当てで最初にすべきことは、出血を止めることです。出血している部位が分かる場合は、そこを指や手で少なくとも5分間以上しっかり圧迫すればほとんどの出血は止まります。可能なら出血部位を心臓よりも高い位置に持ち上げるようにします。止血帯は、圧迫部位より先の血流をすべて止めてしまい酸素が届かなくなるため、戦場での負傷者などの非常に重傷の場合にしか使用されません。

感染を防ぐために、泥や破片を取り除き、傷口を洗浄します。目に見える大きな破片はつまんで取り除きます。細かい泥や破片は刺激の少ない石けんと水道水で洗い流します。その後に残った泥や破片は、ぬるま湯を圧力をかけて流せばたいてい取り除くことができます。アルコール、ヨウ素、オキシドールなどの刺激の強い消毒薬の使用は推奨されません。これらの液体は組織を損傷させ、自然に治癒する能力を損なうためです。

深いすり傷はこすって洗う必要があります。傷が非常に小さい場合は、市販の絆創膏を貼れば傷口を閉じることができます。傷が深い場合や大きい場合は縫合が必要になることがあります。洗浄を行い、必要に応じ傷口を閉じた後は、抗菌薬の軟膏を塗り、包帯を巻いておきます。

以下の場合は、医師による治療が必要です。

  • 傷の長さが約1/3インチ(約8ミリメートル)以上の場合、顔面に傷がある場合、傷が深そうな場合、または傷口が開いている場合

  • 出血が自然に止まらない場合や、圧迫しても数分以内に止まらない場合

  • 感覚が消失したり、通常の動きができなくなったり、しびれたりするなど、神経または腱の損傷の症状がある場合

  • すり傷が深い、または傷の中の泥や破片を取り除くのが難しい場合

  • 刺し傷、特に傷口に異物が入り込んでいる可能性が高い場合

  • けがをした人が過去5年間に破傷風の予防接種を受けていない場合

家庭で手当てをした場合も、医療従事者の治療を受けた場合も、治療後数日間は感染の症状が現れないか注意して見ておくべきです。感染の症状が出た場合は、数時間以内に医師の治療を受けましょう。

小さな傷ならほとんどが数日以内に治癒します。

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