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魚介類による中毒

執筆者:

Gerald F. O’Malley

, DO, Grand Strand Regional Medical Center;


Rika O’Malley

, MD, Albert Einstein Medical Center

最終査読/改訂年月 2016年 11月
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魚類や貝類を食べることによって胃腸炎が起こることがあります。魚類を食べることで起こる中毒にはよくみられる以下の3つのタイプがあります。

  • シガテラ中毒

  • テトロドトキシン中毒

  • スコンブロイド中毒(サバ中毒)

シガテラ中毒

シガテラ中毒の原因となる魚は400種類以上存在し、フロリダ州、西インド諸島、太平洋沿岸の熱帯礁に生息しています。毒素は、海の微生物である特定の渦鞭毛藻(うずべんもうそう)類によって産生され、魚がこの微生物を食べることで、魚の体内に毒素が蓄積されます。成長した魚や大きな魚(ハタ、フエダイ、キングフィッシュなど)は小さな魚や幼魚より多くの毒を含んでいます。毒素は魚の味には影響を与えません。現在のところ、加熱調理を含め、この毒素を破壊できる加工方法はありません。

初期症状は腹部のけいれん痛、吐き気、嘔吐、下痢で、食後2~8時間で起こり、6~17時間続きます。後に現れる症状には以下のものがあります。

  • かゆみ

  • チクチク感

  • 頭痛

  • 筋肉痛

  • 温度感覚の異常(熱さと冷たさが逆に感じられたりする異常)

  • 顔面の痛み

感覚異常や神経過敏が数カ月間にわたって続くことがあります。

医師が患者にマンニトール(腫れや圧力を下げる薬)を静脈内投与して治療を行うこともありますが、この方法が有益かどうかは不明です。

テトロドトキシン中毒

テトロドトキシン中毒は日本で最もよくみられ(フグの刺身を食べることが原因です)、テトロドトキシンが含まれる淡水魚と海水魚の種類は100を越えます。症状はシガテラ中毒の場合と同様です。大量の毒素を摂取すると、筋肉に麻痺が起こり、呼吸を調節する筋肉が麻痺する結果、死亡することもあります。この毒素は加熱調理しても、冷凍しても破壊することはできません。

サバ科の中毒

サバ、マグロ、カツオ、シイラなどの魚を捕獲した後に、魚の組織が分解され、最終的に高濃度のヒスタミンが産生されます。このヒスタミンを摂取すると、即座に顔面の紅潮が起こります。さらに食後数分で、吐き気、嘔吐、腹痛、じんま疹が出ることもあります。症状は、魚介類のアレルギーとよく間違われ、通常は24時間以内に治まります。魚にコショウのような味や苦味がすることがあります。他の魚中毒とは異なり、捕獲後に魚を適切に貯蔵することで予防することができます。ジフェンヒドラミンやラニチジンなどの抗ヒスタミン薬が症状に対して役に立つ場合があります。

貝や甲殻類による中毒

貝や甲殻類による中毒は、6~10月に起こり、特に太平洋沿岸とニューイングランド州の沿岸地域でよくみられます。海水中で微生物が大量発生して赤潮と呼ばれる状態になったときに、ムール貝、ハマグリ、カキ、ホタテ貝などの貝類が、毒性をもつ微生物である特定の渦鞭毛藻類を摂取します。

渦鞭毛藻類は神経を侵す毒素、すなわち神経毒を産生します。サキシトキシンと呼ばれるこの毒素は、貝類による麻痺性中毒の原因となり、加熱調理した後も残っています。

最初の症状として、食後5~30分すると、口の周りにチクチクする感覚が生じます。次に吐き気、嘔吐、腹部のけいれん痛が起こり、さらに筋力低下が生じます。筋力低下が進行して腕や脚の麻痺に至ることもあります。呼吸に必要な筋肉に重度の筋力低下が起きて、死に至ることもあります。生き延びれば、通常は完全に回復します。

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