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足首のねんざ

執筆者:

Danielle Campagne

, MD, University of San Francisco - Fresno

最終査読/改訂年月 2017年 11月
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足首のねんざは、足首を正しい位置に保持する靱帯が断裂した状態です。

  • 通常、足首のねんざは、平らでない地面を歩いたり走ったりしているときに足を内側にひねり、足首の靱帯が限界以上に伸ばされて断裂したときに起こります。

  • 一般的には足首が腫れ、歩くと痛みが生じます。

  • 足首のねんざは身体診察の結果から診断できるのが通常ですが、ときにX線検査も行われます。

  • 治療では、通常はPRICE(脚の保護[Protection]安静[Rest]、氷冷[Ice]、包帯による圧迫[Compression]、挙上[Elevation])を行います。

米国では、1日に約2万5千件の足首のねんざが報告されています。

足首の関節には、すねの骨(脛骨)、脚の膝より下の部分(下腿)にある小さいほうの骨(腓骨)、足首の骨(距骨)と、足首の骨を本来の位置に保持する複数の靱帯が含まれます( 靱帯:足首の各部をつなぎとめる)。

ねんざの重症度は、どの靱帯が損傷を受け、どれだけ伸びたか、または断裂したかによって決まります。重症度に基づいて、医師は以下のようにねんざを分類します。

  • 1度:軽度

  • 2度:中等度から重度

  • 3度:非常に重度

足首のねんざはほとんどが軽度です。

靱帯:足首の各部をつなぎとめる

靱帯:足首の各部をつなぎとめる

通常、ねんざは足が内側に回転し、足の裏が他方の足の側に向いたときに起こります。このけがでは、たいてい足首の外側の靱帯が負傷します。こうした足首の内反は、平らでない地面を歩いたときに発生し、特に石を踏んだり歩道の縁石を踏み外したりして起こります。

それよりは少ないものの、足を外向きにひねって、足首をねんざすることもあります(外反)。

特定の条件下では、足が外向きになりやすく(足首を外側にひねりやすく)、ねんざのリスクが高まります。

  • 以前のねんざで足首の関節がゆるくなっている

  • 脚の筋肉が弱い、または脚の神経に損傷がある

  • かかとにスパイクの付いた靴を履いている

足の裏が外側を向くようにひねると、次のような他の損傷が起こることもあります。

  • 剥離骨折:足首の関節内ですねの骨(脛骨)と足の骨の1つをつないでいる靱帯が、すねの骨から小さな骨片を引き剥がすことがあります。この靱帯は非常に強靱なため、足首を外側にひねると、ねんざよりも剥離骨折が起こりがちです。

  • 足首上部のねんざ:すねの骨ともう1つの下腿の骨(腓骨)をそれぞれの下端でつなぐ靱帯が、ときに断裂します。

  • 腓骨の骨折:腓骨が足首または膝付近で骨折することがあります。

足首をねんざしたときに、神経も損傷していることがあります。

足首のねんざ

足を内側にひねると、足首の外側の靱帯が断裂することがあります。

足首のねんざ

症状

一般的に、けがをした靱帯の周囲に痛みと腫れが生じます。足首のねんざがある人には筋肉のけいれん(足首の周囲にある筋肉の意図しない収縮)がみられることがあります。

症状の重症度は断裂の程度によって異なります。神経が損傷すると、目視せず足と足首の位置を認識できる感覚(固有感覚)に問題が生じます。

軽度

靱帯が伸びて裂けていますが、裂傷は小さく、顕微鏡でなければ確認できません。足首にたいした損傷や腫れはないものの、もろくなっていてけがの再発可能性が高い状態です。数時間から数日で回復します。

中等度から重度

靱帯が部分的に断裂しています。多くの場合は足首の腫れとあざがみられ、通常は痛くて歩行が困難です。数日から数週間で治癒します。

足首を再びねんざすると、神経が損傷することがあります。

非常に重度

靱帯が完全に断裂しています。足首全体に腫れとあざがみられます。足首は不安定で、体重をかけることができません。

治癒には6~8週間かかります。足首が完全に治るのを待たずに、普段の活動を再開すると、将来のけがのリスクが高まり、足首の治りも不十分になるおそれがあります。

神経も損傷していることがあります。

非常に重度の足首のねんざでは、足首の骨の端部にある軟骨が骨折していることがあります。このけがは長期の痛みや腫れのほか、ときには歩行時の問題を伴います。足首の関節に引っかかりが生じたり、力が入らずがくっと折れたりすることがあります。若い患者は、ときおり足首に関節炎を発症します。

診断

  • 医師による評価

  • ときに骨折の有無を調べるX線検査

医師は、どのようにけがをしたか質問し、身体診察を行います。

ねんざの重症度を判定するために足首の関節を様々に動かす必要があります。しかし、強い痛みや腫れ、筋肉のけいれんがある場合、通常はX線検査を行って骨折の有無を確認するまで診察を延期します。

足首を評価するために、医師はやさしく触りながら、痛みが最も強い部位を特定します。靱帯の上の皮膚に触れると強く痛む場合は、おそらくその靱帯が断裂しています。骨の上の皮膚に触ると痛みが生じる場合は、骨折の疑いがあります。腫れやけいれんがあると、足首の評価が難しくなります。その場合、副子で関節を固定し、数日後に再び関節を調べることがあります。

医師は通常、診察の結果に基づいて、ねんざの診断を下します。しかし、以下の場合は、骨折の有無を調べるためにX線検査を行うことがあります。

  • 足首の特定の位置が激しく痛む。

  • 痛くて足首に体重をかけられない。

  • 年齢が55歳以上である。

他のけがを調べるために、MRI(磁気共鳴画像)検査を行うこともあり、特に保護、安静、氷冷、圧迫、挙上(PRICE)で6週間治療した後にまだ足首が痛む場合はMRI検査で確認します。

治療

  • 保護、安静、氷冷、圧迫、挙上

  • アセトアミノフェン

  • 包帯、副子、専用のブーツ、ギプス

  • 理学療法

治療法には、保護、安静、氷冷、圧迫、挙上(PRICE)のほか、アセトアミノフェンによる痛みのコントロールなどがあります。

軽度のねんざ

ほとんどの足首のねんざは軽度で、特別な治療は必要なく、よく治ります。

PRICEが推奨されます。この方法では、次の治療法を用います。

  • 保護(Protection):弾性包帯や副子、専用のブーツ、ギプスによる足首のサポートなどがあり、ねんざの重症度に応じて用いられます。

  • 安静(Rest):けがをした足首を使って歩かないようにし、必要な場合は歩行に松葉杖を使用します。

  • 氷冷(Ice):けがをした足首にアイスパックをあてます。

  • 圧迫(Compression):弾性包帯やテープを足首と足に巻いて圧迫します。

  • 挙上(Elevation):足首の位置をできるだけ高く保ちます。

痛みの軽減には、通常はアセトアミノフェンが用いられます。

ほとんどの人は、サポート機能のある履物を履けば、すぐに歩行と運動を再開できます。

知っていますか?

  • 足首のねんざが軽度の場合は、サポート機能のある履物を履き、注意して足を使うようにすれば、ほとんどの人がすぐに歩行と運動を行うことができます。

中等度のねんざ

中等度のねんざはPRICEによって治療することができます。歩行が極めて困難な場合は、サポートのために副子かブーツを装着することがあります。ほとんどの人は数日以内に歩行と運動を開始することができます。

理学療法が必要で、腫れを極力抑えて関節の可動域を維持し、足首周辺の筋肉を徐々に強化していくために(さらに将来のねんざを予防するためにも)行います。

重度のねんざ

重度のねんざの場合は、直ちに医師の診察を受ける必要があります。治療を行わないと、足首が不安定になり、痛みが続くことがあります。

足首を取り外し可能なギプスやブーツで固定します。ほとんどの患者は専門医に紹介されます。

手術を行うべきか否かについては、議論があります。多くの専門家が、断裂した靱帯を手術で再建しても、手術をしない場合と変わらないと考えています。

理学療法は、激しい運動を再開する前に、筋肉を強化して、バランスを改善し、足首の動きを回復するために必要です。理学療法は回復を早めることもできます。

足首の高い位置のねんざ

通常、足首の高い位置のねんざに対しては、数週間のブーツまたはギプス装着が必要です。

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