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家族による高齢者の介護

執筆者:

Daniel B. Kaplan

, PhD, LICSW, Adelphi University School of Social Work;


Barbara J. Berkman

, DSW, PhD, Columbia University School of Social Work

最終査読/改訂年月 2016年 11月
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家族内介護者は、慢性疾患を抱える高齢者をケアする上で重要な役割を果たします。隣人や友人が助けになることもありますが、自宅での(身体的、情緒的、社会的、経済的)援助の約80%は家族内介護者により提供されます。家族内介護者は、しばしば居住型の介護施設でのケアが必要になる時期を遅らせたり、または回避できたりすることさえあります。

家族による介護の量と種類は、経済力、家族構成、家族関係の質、家族が他に抱えている時間とエネルギーを要する仕事により異なります。最低限の手助け(例えば定期的に様子を確認しに来るなど)を提供する家族内介護者もいれば、24時間体制で複雑なケアを提供する家族内介護者もいます。手術後の回復期のような場合には、ケアが必要な期間はときに短期間です。しかし、多くの場合、数カ月または数年にわたりケアが必要になります。家族が高齢者の介護に費やす時間は1日平均4時間程度です。

世間では家族は互いに世話をし合う責任があると考えられがちですが、このような義務の範囲は文化、家族、家族の個々のメンバーによって異なります。支援サービス(例えば、新しい技能の習得に関する技術支援、カウンセリングサービス、家族向け精神医療サービス)と補助的なサービス(例えば、身だしなみ、食事、着替えの介助などの個人的ケア、在宅ケア、デイケア、給食制度)があることで、介護しようとする家族の意欲が高まるかもしれません。補足的なサービスは定期的に提供されることもあれば、数時間または数日間のレスパイトケアとして提供されることもあります。

人口統計的特性と社会的価値観の変化により、障害のある高齢の近親者を介護できる家族の人数が減少しています。このような変化には、以下のものがあります。

  • 寿命の延長:結果として、高齢者人口が増加しています。そのため、介護者と見込まれるその子どもも、高齢である傾向があります。

  • 晩産化:寿命の延長と相まって、子どもと親を同時に世話するサンドイッチ世代が生じています。

  • 社会の流動性の上昇と離婚率の上昇:家族が地理的に離れる可能性が高まり、家族関係が弱まることがあります。それでもなお、65歳以上の80%は子どもの1人から20分以内の場所で生活しています。

  • 労働人口中の女性の増加:かつては女性が高齢の親を介護していましたが、仕事の負担により介護できる可能性が低下するか、またはなくなることがあります。

  • 介護を要する重症の高齢者数が増加しています。

これらの要因から、家族、友人、隣人以外の人から提供される在宅ケアサービスへの需要が高まると予測されます。

影響

介護は非常にやりがいのある仕事ですが、負の影響を及ぼすこともあります。 家族内介護者は大きなストレスを感じ、それに続いて健康上の問題、孤立、疲労、欲求不満を経験し、ときにそれらが無力感と消耗(介護者の燃えつき)または高齢者虐待につながることがあります。

介護が経済的負担になることもあります。カップルのうち1人がもう一方を介護している場合は過度に貧困になる傾向があります。ときに、仕事をしている介護者が、介護に対応するためにフルタイムの仕事を辞めたり、または勤務時間を減らしたりしなければならないことがあります。

介護者は医師、看護師、ソーシャルワーカー、またはケースマネジャーから安心を得たり、または役に立つ情報もしくは介護の指針を学んだりできることが多くあります。 また、以下の対策を講じて、介護に備えることや、介護者の燃えつきを回避することもできます :

  • 自分自身の身体面、情緒面、娯楽面、スピリチュアルな面、経済面のニーズを気にかける

  • 必要に応じ、他の家族や友人に介護の手助けまたは心理的支援を求める

  • 心理的支援を提供できる外部グループ(支援団体など)、または介護の助け(カウンセリング、在宅ケア、デイケア、給食制度、レスパイトケアなど)になる外部グループを調べる

  • 高齢者の扱いにくい行動または敵意(認められた場合)を自分個人に向けられたものと捉えない

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