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筋強直性ジストロフィー

(シュタイネルト病)

執筆者:

Michael Rubin

, MDCM, New York Presbyterian Hospital-Cornell Medical Center

レビュー/改訂 2022年 1月
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筋強直性ジストロフィーは、まれな筋ジストロフィーです。この病気は、意識的に筋肉を緩める能力に影響を及ぼします。

筋強直とは、筋肉が収縮した後の弛緩が遅れることを意味し、それにより筋肉の硬直が生じることがあります。筋ジストロフィーとは、正常な筋肉の構造と機能のために必要な 遺伝子 先天性ミオトニー 先天性ミオトニーは、筋肉の硬直と筋肉の肥大を引き起こす遺伝性疾患です。ほとんどの人が筋肉として普通に思い浮かべる、収縮させて体の様々な部分を動かすことのできる筋肉に異常が生じます。 ミオトニーとは、筋肉が収縮した後の弛緩が遅れることを意味し、それにより筋肉の硬直が生じることがあります。先天性ミオトニーは別の病気の 先天性筋強直性ジストロフィーと混同すべきではありません。 先天性ミオトニーには、主にトムゼン病とベッカー病という2つの病型が... さらに読む の1つ以上に異常があるために、様々な重症度の 筋力低下 筋力低下 筋力低下または脱力とは、筋肉の力が低下することで、どれだけ頑張っても筋肉を正常に動かすことができない状態をいいます。しかし、これらの用語はしばしば誤った使い方をされます。多くの人は、筋肉の力(筋力)は正常であるにもかかわらず、単なる 疲労感を「脱力感」と言ったり、痛みや関節のこわばりが原因で動きが制限されているだけなのに「筋力が落ちた」と表現したりすることがあります。 筋力低下は、... さらに読む と筋萎縮(ジストロフィー)を引き起こす遺伝性筋疾患の総称です。

筋強直性ジストロフィーの症状

筋強直性ジストロフィーの症状は、青年期ないし成人期の早期に現れ始めます。

この病気は筋強直を引き起こします。筋強直とは、収縮した筋肉が弛緩するのに時間がかかる状態です。その他の主な症状は、腕や脚(特に手)と顔面の筋肉の筋力低下と萎縮です。まぶたが垂れ下がることもよくあります。心筋の筋力低下もよくみられ(心筋症 心筋症の概要 心筋症とは、心臓の壁を構成する筋肉の構造と機能が障害される進行性の病気です。 心筋症の主な病型としては、以下の3種類があります。 拡張型心筋症:心室(心臓内部の下側にある2つの部屋)が拡大(拡張)する病型 肥大型心筋症:心室の壁が厚く硬くなる病型 拘束型心筋症:心室の壁が硬くなるものの、必ずしも厚くならない病型 さらに読む 心筋症の概要 )、不整脈が生じることがあります。

症状は青年期ないし成人期の早期に現れ始め、軽度な場合から重度の場合まであります。最も重いタイプでは、極度の筋力低下に加え、 白内障 白内障 白内障は、眼の中の水晶体が濁って進行性に視力が損なわれていく病気で、痛みはありません。 視界はかすみ、コントラストが失われ、光の周りに虹のような輪(ハロ)が見えること(光輪視)があります。 医師は、検眼鏡または 細隙灯(さいげきとう)顕微鏡で眼を観察することで白内障を見つけることができます。... さらに読む 白内障 、精巣萎縮(男性)、前頭部の壮年性脱毛症(男性)、不整脈、 糖尿病 糖尿病 糖尿病は、体がインスリンを十分に生産しないかインスリンに正常に反応しないため、血中の糖分の濃度(血糖値)が異常に高くなる病気です。 排尿が増加し、のどが渇くほか、減量しようとしていなくても体重が減少することがあります。 糖尿病は神経の損傷をもたらし、触覚の問題を引き起こします。... さらに読む 知的障害 知的能力障害 知的能力障害(一般に知的障害とも呼ばれます)とは、出生時や乳児期の初期から知能の働きが明らかに標準を下回り、正常な日常生活動作を行う能力が限られている状態です。 知的能力障害は、遺伝的な場合もあれば、脳の発達に影響を与える病気の結果として起こる場合もあります。 知的能力障害がある小児のほとんどでは、就学前まで目立った症状が現れません。 診断は正式な検査の結果に基づいて下されます。... さらに読む など、多様な症状が現れます。通常は54歳ごろまでに死亡します。

先天性筋強直性ジストロフィー

筋強直性ジストロフィーの母親をもつ小児に、乳児期に現れる重度のタイプの筋強直がみられることがあります。この病気は先天性筋強直性ジストロフィーと呼ばれており、別の病気の 先天性ミオトニー 先天性ミオトニー 先天性ミオトニーは、筋肉の硬直と筋肉の肥大を引き起こす遺伝性疾患です。ほとんどの人が筋肉として普通に思い浮かべる、収縮させて体の様々な部分を動かすことのできる筋肉に異常が生じます。 ミオトニーとは、筋肉が収縮した後の弛緩が遅れることを意味し、それにより筋肉の硬直が生じることがあります。先天性ミオトニーは別の病気の 先天性筋強直性ジストロフィーと混同すべきではありません。 先天性ミオトニーには、主にトムゼン病とベッカー病という2つの病型が... さらに読む と混同すべきではありません。先天性筋強直性ジストロフィーの患児には、筋肉の緊張が極度に低下する筋緊張低下、栄養補給と呼吸の問題、骨の変形、顔面の筋力低下がみられるほか、思考の過程と体の動きの発達が遅れます。最大で患児の40%が死亡し、その原因は通常、呼吸困難(呼吸不全 呼吸不全 呼吸不全は、血液中の酸素レベルが危険なほど低くなったり、血液中の二酸化炭素濃度が危険なほど高くなる病気です。 呼吸不全の原因としては、気道をふさぐ病気、肺組織を損傷する病気、呼吸を制御する筋肉を衰えさせる病気、呼吸を促す仕組みが抑制される病気などがあります。 激しい息切れ、皮膚の青みがかった変色、錯乱または眠気などの症状がみられることがあ... さらに読む )とおそらく心筋症です。生存者のうち最大60%で知的障害がみられます。

筋強直性ジストロフィーの診断

筋強直性ジストロフィーの治療

  • 筋肉の硬直を緩和する薬

筋強直性ジストロフィーに対してはメキシレチンやその他の薬(例えば、ラモトリギン、フェニトイン、カルバマゼピンなど)による治療で硬直が緩和されることがありますが、これらの薬では患者にとって最も厄介な症状である筋力低下は緩和されません。また、これらの薬にはそれぞれ望ましくない副作用もあります。筋力低下に対する唯一の治療法は支持療法で、足関節装具(下垂足に対して)やその他の装置などを用いて行います。

さらなる情報

役立つ可能性がある英語の資料を以下に示します。こちらの情報源の内容について、MSDマニュアルでは責任を負いませんのでご了承ください。

  • 米国筋ジストロフィー協会(Muscular Dystrophy Association):筋強直性ジストロフィーとともに生きる人向けの研究、治療、技術、支援に関する情報

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