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13トリソミー

(パトウ症候群;Dトリソミー)

執筆者:

Nina N. Powell-Hamilton

, MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2018年 11月
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本ページのリソース

13トリソミーは、余分な13番染色体によって引き起こされる染色体異常症の一種で、重度の知的障害と様々な身体的異常がみられます。

  • 13トリソミーは、13番染色体が余分に複製されることで発生します。

  • この症候群の乳児は、典型的には体格が小さく、しばしば脳、眼、顔面、心臓に重大な異常がみられます。

  • 診断を確定するための検査は、出生前でも出生後にも行えます。

  • 13トリソミーに治療法はありません。

染色体異常症の概要も参照のこと。)

染色体は、細胞の中にあってDNAや多くの遺伝子が格納されている構造体です。遺伝子とは、細胞の種類に応じて機能する特定のタンパクの設計情報が記録された領域で、物質としてはDNA(デオキシリボ核酸)で構成されています(遺伝学についての考察は 遺伝子と染色体)。遺伝子には、体がどのように機能するかを定めた詳細な指示が記録されています。

ある染色体が1本余分に存在し、合計で3本になった状態をトリソミーといいます。13トリソミーの小児は、3本目の13番染色体をもっています。13トリソミーは、米国では出生児10,000人当たりおよそ1人の割合で発生しています。余分な染色体は通常、母親から受け継がれます。35歳以上の女性では、13トリソミーの子どもができるリスクが高くなります。

症状

この症候群の胎児は、子宮内での動きがあまり活発でないのが一般的です。羊水の量が多すぎたり、少なすぎたりすることがあります。

身体的異常

出生時の体格が小さい傾向があります。典型的には脳の発育が悪く、さらに口唇裂と口蓋裂、小さな眼、瞳孔(眼球の色が付いた部分) の欠損、網膜(眼の奥にあって光を感じ取る透明な構造物)の発育不良など、顔面に多くの異常がみられます。耳が異常な形をしていて、通常は低い位置に付いています。頭皮の欠損と皮膚に空いた穴がよくみられます。しばしば首の後ろに皮膚のたるみがみられます。一般的には手のひらに1本の線がみられ、手足の指が余分にあり、爪の発育がよくありません。

口唇裂と口蓋裂:顔面の異常

口唇裂と口蓋裂:顔面の異常

その他の異常

患児の約80%に重度の心臓の異常がみられます。心室中隔欠損と呼ばれる異常がよくみられますが、これは左右の心室の間に異常な開口部がある状態です。男児では停留精巣と陰嚢(いんのう)の異常がみられます。女児では子宮の形態的な異常がみられます。しばしば、呼吸がない状態が長時間続くことがあります(無呼吸)。難聴がよくみられ、しばしば疑われますが、重度の知的障害もあることから、確認するのが困難である場合もあります。

診断

  • 出生前:胎児の超音波検査または母親の血液検査

  • 絨毛採取、羊水穿刺、またはその両方

  • 出生後:乳児の外見と乳児の血液検査

出生前の段階では、胎児の超音波検査で認められた異常から、13トリソミーが疑われることがあります。ときには母親の血液中に含まれる胎児のDNAを検出して、そのDNAを分析して13トリソミーのリスクが高いかどうかを判断することができます。これらの検査の結果から13トリソミーが疑われたら、多くの場合、絨毛採取羊水穿刺、またはその両方を行って診断を確定します。

出生後には、乳児の身体的な外見から13トリソミーの診断が示唆されることがあります。診断を確定するには、血液検査を行って、乳児の染色体を分析します。

予後(経過の見通し)と治療

  • 家族に対する支援

13トリソミーに対する特別な治療法はありません。この症候群の小児の大半(80%)は、あまりに影響が大きいため、生後1カ月を迎える前に死亡し、1年以上生存できる小児は10%未満です。家族は支援を求めるべきです。

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