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人工乳による授乳

執筆者:

Deborah M. Consolini

, MD, Sidney Kimmel Medical College of Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2017年 4月
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病院では、一般に新生児には出生後すぐに授乳を行い、その後は、欲しがったときに授乳するのが理想的です。生後最初の1週間は、1回の授乳で約15~60ミリリットル飲みますが、その後は徐々に量が増えて、2週目までには1回に約90~120ミリリットルを、1日に6~8回飲むようになります。新生児には、毎回一定量を飲みきるよう無理強いせず、おなかがすいて欲しがったときに好きなだけ与えるようにします。成長するにしたがって乳児が飲む量は増え、3~4カ月頃までには約1回に約180~240ミリリットル飲むようになります。

哺乳びんで授乳する場合、乳児の上体をやや起こすか座らせるのが適切な姿勢です。ミルクが鼻や耳管に流れ込むことがあるため、あお向けに寝かせた姿勢で哺乳びんから飲ませてはいけません( 耳管:気圧を等しく保つ)。乳児が自分で哺乳びんを持って飲めるようになったら、哺乳びんを持ったまま眠ることのないようにします。ミルクやジュースに触れたままにしておくと歯を痛め、う蝕の原因になるからです。

市販の乳児用人工乳は、滅菌した哺乳びん入りでそのまますぐに飲ますことができるものや缶入りの濃縮タイプで水で希釈するもの、粉のものなどがあります。人工乳は栄養素とカロリー、ビタミンがバランスよく配合されており、鉄が補充されたものと補充されていないものがあります。人工乳哺育の乳児にはすべて、鉄欠乏性貧血を防ぐため、鉄分を強化した人工乳を与えます。

濃縮された人工乳や粉ミルクを使う場合は、使用法の説明に従って正しく調製しなくてはなりません。濃縮された人工乳や粉ミルクは、フッ化物を含む水で調製します。多くの乳児用人工乳は牛乳からつくられていますが、牛乳に耐えられない乳児のためにつくられた特殊な製品もあります。標準的な人工乳に耐えられない乳児の場合、大豆乳または加水分解乳への変更が勧められます。加水分解乳にも耐えられない場合、アミノ酸乳に変更します。標準的なタイプまたは特殊なタイプのどちらを使っても、乳児の長期的な健康に差はありません。ただし、生後1年間は牛乳そのものを与えることは適切ではありません。

乳児が微生物にさらされるのを極力避けるため、人工乳は滅菌した容器で与えなくてはなりません。使い捨ての合成樹脂製のライナーを使うと、哺乳びんを消毒する手間が省けます。哺乳びん用の乳首は食器洗浄器で消毒する、あるいは沸騰したお湯の中で5分間消毒します。人工乳は人肌まで温めます。人工乳を入れた哺乳びんや、使い捨てのライナーを使う場合の人工乳の容器も、お湯につけて人肌になるまで温めます。人工乳が熱すぎると乳児が重度の熱傷(やけど)を負うため、哺乳びんを静かに振って中の温度を均一にしてから、親は自分の手首の内側の皮膚の敏感な部分に数滴垂らし、温度を確かめます。人肌くらいの温度になっていれば、人工乳は温かくも冷たくも感じないはずです。電子レンジは加熱しすぎるおそれがあるため、人工乳やベビーフードを温める際には使わない方がよいでしょう。

哺乳びんの乳首の穴のサイズは重要です。一般的には、哺乳びんをさかさまにしたときに人工乳がゆっくり滴る程度にすべきです。より月齢の高い乳児の場合は、飲むミルクの量も多いため、乳首の穴はもっと大きくても大丈夫です。

新生児と乳児の栄養補給の概要も参照のこと。)

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