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不登校

執筆者:

Stephen Brian Sulkes

, MD, Golisano Children’s Hospital at Strong, University of Rochester School of Medicine and Dentistry

医学的にレビューされた 2020年 3月
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やさしくわかる病気事典

不登校は、学齢期の小児にみられる病気であり、不安、抑うつ、社会的要因などが原因で、登校することがストレスになるために学校に行くことを避けるようになります。

  • 何かしらの心理的・社会的要因によって不登校が起こることがあります。

  • 学校に行かなくて済むように、病気のふりをしたり、何か理由を作り上げたりすることもあります。

  • 再び定期的に学校へ行くようにするには、小児と親と教職員との間で率直なコミュニケーションをもつことが推奨されます。

  • ときに、心理療法が必要になる場合もあります。

不登校は学齢期の小児全体の約5%にみられ、男女とも同程度です。最も多いのは5~11歳です。

多くの場合、不登校の原因ははっきりしませんが、心理的要因(ストレス、 不安 小児と青年における不安症の概要 不安症(不安障害とも呼ばれます)は、実際の状況と釣り合わない強い恐怖、心配、脅威によって日常生活に大きな支障をきたすことを特徴とする病気です。 不安症には多くのタイプがありますが、恐怖や心配が向けられる主な対象によって区別されます。 不安症の小児の多くは、腹痛などの身体症状を理由に学校へ行くことをしばしば拒みます。 通常は症状に基づいて診断を下しますが、ときに検査を行って、しばしば不安によって引き起こされる身体症状が生じる病気がほかにな... さらに読む うつ病 小児と青年におけるうつ病および気分調節症 うつ病では、悲しみ(あるいは小児と青年ではいらだち)の感情や、活動への興味の喪失などがみられます。うつ病では、これらの症状が2週間以上続き、日常生活に支障をきたすようになるか、かなりの苦痛が生じます。 喪失体験などの悲しい出来事の直後に生じることがありますが、悲しみの程度がその出来事とは不釣り合いに強く、妥当と考えられる期間より長く持続します。気分調節症では、いらだちが続き、制御できない行動が頻繁にみられます。... さらに読む など— 小児における精神障害の概要 小児における精神障害の概要 うつ病や 不安症、 摂食障害などのいくつかの重大な精神障害(精神の病気)は、しばしば小児期や青年期に発症します。 統合失調症および関連する精神障害(精神病性障害と呼ばれることもあります)を発症することははるかにまれです。しかし、そのような精神障害を発症する場合、一般的には青年期中期から成人初期(30歳代半ばまで)の間にみられます。... さらに読む も参照)や社会的要因(友達がいない、仲間に入れてもらえない、 いじめを受けている いじめ 多くの小児および青年は、他者との身体的なけんかをときに起こしますが、ほとんどの小児および青年は暴力的な行動を続けたり、暴力的な犯罪に関与したりすることはありません。しかしながら、思春期前に暴力的となった小児は、犯罪を起こすリスクが増大している可能性があります。 暴力行動の原因が遺伝的欠陥や染色体異常にあることを示す証拠はほとんどありません。暴力行動に関して判明している危険因子には以下のものがあります。... さらに読む など)が影響することもあります。不登校が高じて欠席日数が多くなってくる場合は、 うつ病 小児と青年におけるうつ病および気分調節症 うつ病では、悲しみ(あるいは小児と青年ではいらだち)の感情や、活動への興味の喪失などがみられます。うつ病では、これらの症状が2週間以上続き、日常生活に支障をきたすようになるか、かなりの苦痛が生じます。 喪失体験などの悲しい出来事の直後に生じることがありますが、悲しみの程度がその出来事とは不釣り合いに強く、妥当と考えられる期間より長く持続します。気分調節症では、いらだちが続き、制御できない行動が頻繁にみられます。... さらに読む や、1つ以上の 不安症 小児と青年における不安症の概要 不安症(不安障害とも呼ばれます)は、実際の状況と釣り合わない強い恐怖、心配、脅威によって日常生活に大きな支障をきたすことを特徴とする病気です。 不安症には多くのタイプがありますが、恐怖や心配が向けられる主な対象によって区別されます。 不安症の小児の多くは、腹痛などの身体症状を理由に学校へ行くことをしばしば拒みます。 通常は症状に基づいて診断を下しますが、ときに検査を行って、しばしば不安によって引き起こされる身体症状が生じる病気がほかにな... さらに読む がある、特に 社交不安症 小児と青年における社交不安症 社交不安症では、社交的な状況で、きまりの悪い思いをする、嘲笑を受ける、あるいは恥をかくことへの恐怖が持続的に生じます。 社交不安症のある小児や青年は、典型的には、社会的イベントやきまりの悪い思いをしたり恥をかいたりするような状況を避けます。 社交不安症の診断は、以下の症状に基づいて下されます。 行動療法が役立つことがありますが、不安を軽減するために薬剤が必要になることもあります。... さらに読む 分離不安症 分離不安症 分離不安症(分離不安障害とも呼ばれます)は、自宅や愛着をもっている人(通常は母親)から離れることに対して持続的に強い不安が生じる病気です。 ある程度の分離不安を感じる小児がほとんどですが、通常、乗り越えていきます。 分離不安症の小児は、しばしば立ち去ろうとする人に対し、行かないよう泣き叫びながら懇願し、去ってしまった後は、再会することだけを考えます。 診断は症状の内容と継続期間に基づいて下されます。... さらに読む 、または パニック症 小児と青年におけるパニック症 パニック症(パニック障害とも呼ばれます)は、週1回以上の頻度で起こるパニック発作を特徴とする病気です。 パニック発作とは、強烈な恐怖感が短時間(約20分間)続く現象で、通常は呼吸数と脈拍数の増加、発汗、胸痛、吐き気などの身体症状を伴います。 パニック症の診断は、小児の生活に多大な支障が生じるほど、また小児が非常に苦しむほど頻繁にパニック発作が起きている場合に下されます。 パニック症は、通常、薬物療法と行動療法を組み合わせて治療します。... さらに読む などのより深刻な問題の徴候である可能性があります。繊細な小児は教師の厳格さや叱責に対し、過度の恐怖感を抱くことがあります。より年齢の低い小児は仮病を使ったり、その他の言い訳を考えて、学校に行くのを避けようとします。胃痛や吐き気などの症状を訴えて、家にいることを正当化しようとするかもしれません。はっきりと学校に行くことを拒む小児もいます。これに対して、登校は問題なくするものの、学校にいる間に不安になったり様々な症状が起こったりして、定期的に保健室へ通う小児もいます。こうした行動は、意図的に学校に行かない(無断欠席、すなわち「学校をサボる」— 青年期の学校での問題 青年期の学校での問題 青年の生活において、学校は大きな部分を占めます。生活における問題は、しばしば学校での問題として現れます。 学校で特に問題となるのは、以下のものです。 登校への恐怖 無断欠席 中退 さらに読む )という青年の行動とは異なります。学校を頻繁に無断欠席する小児には 素行症 素行症 素行症(行為障害とも呼ばれます)は、他者の基本的な権利を侵害する行動を繰り返し起こす病気です。 素行症の小児は、わがままで他者への思いやりがなく、罪悪感にさいなまされることなく、いじめたり、他者の持ち物に損害を与えたり、嘘をついたり、盗んだりします。 診断は現在と過去の小児の行動に基づいて下されます。 精神療法が助けになることもありますが、最も効果的な治療法は、問題の多い環境から小児を引き離し、代わりに精神衛生施設などの厳格に統制された... さらに読む がしばしばみられます。

深刻な精神障害のない小児では、次のような理由で不登校になる傾向があります。

  • 学業成績の低下

  • 家族関係の悪化

  • 友達付き合いの問題

ほとんどの小児は不登校から脱しますが、なかには実際に病気になった後または長期休暇の後に、再び不登校になる小児もいます。

たいていの場合、家庭で勉強させても解決策になりません。不登校の小児がすぐに学校に戻れるようにしなければなりません。そうすれば、学業に遅れが出ることはありません。不登校が小児の活動を妨げるほどひどい場合や、親や教師が大丈夫だと言って安心させるくらいでは効果がない場合には、精神医療の専門家を受診する方がよいでしょう。

治療

  • 教職員とのコミュニケーション

  • 登校

  • ときにセラピー

不登校の治療には、親と教職員がコミュニケーションを図ることや、定期的に学校へ行くことなどがありますが、家族と小児が一緒に精神医療従事者によるセラピーを受ける場合もあります。セラピーには、不登校の根底にある原因の治療、学習障害や他の教育的ニーズを抱える小児のための学校のカリキュラムの採用、学校でのストレスに対処するための行動療法などが含まれます。

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