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メッケル憩室

執筆者:

William J. Cochran

, MD, Geisinger Clinic

最終査読/改訂年月 2017年 7月
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メッケル憩室(けいしつ)とは、小腸の壁が袋状になって外側に突き出たもので、このような憩室が生まれつきある小児もいます。

  • メッケル憩室によって症状が現れる小児はほとんどいませんが、ときに、痛みを伴わない下血が起こったり、憩室に感染が生じたりすることがあります。

  • 診断は、症状と核医学検査の結果に基づいて下され、その他の画像検査が行われることもあります。

  • 出血やその他の症状を引き起こす憩室は、手術で切除しなければなりません。

約2~3%の乳児に、生まれつきメッケル憩室があります。

メッケル憩室

メッケル憩室

メッケル憩室の合併症

メッケル憩室があることを一生知らずに過ごす人がいる一方で、この異常が合併症を引き起こす場合もあります。憩室は男児と女児で等しく発生しますが、合併症が起きる可能性は男児の方が2~3倍高くなります。メッケル憩室の合併症には以下のものがあります。

メッケル憩室は、その半数以上が、胃や膵臓の組織に似た組織を含んでいます。胃の組織がある場合、憩室内の組織も胃と同じように酸を分泌します。この酸が周囲の腸に潰瘍や出血を生じさせることがあります。出血は5歳未満の小児でより多くみられます。

症状

メッケル憩室がある小児の大半では症状がなく、成人が別の理由で手術を受けた際に、医師がメッケル憩室を発見し、その際に初めて知ることが多くあります。5歳未満の小児に最もよくみられる症状は痛みのない下血です。これは憩室が分泌した酸によって小腸にできた潰瘍からの出血です。この出血のため、便が鮮紅色やレンガ色になったり、血液と粘液が混ざることでイチゴゼリー状の便が出たりすることがあります。血液が分解されて便が黒くみえることもあります。まれにしかありませんが、出血が非常に重く、緊急手術が必要になることがあります。

診断

  • 出血がある場合、メッケルシンチ、ビデオカプセル内視鏡検査、ダブルバルーン小腸内視鏡検査

  • 痛みがある場合、CT検査

メッケル憩室の診断はしばしば困難です。

血液検査、X線検査、CT検査、下部消化管造影検査は、通常は診断に役立ちません。

医師が下血の原因がメッケル憩室であると考える場合、メッケルシンチと呼ばれる画像検査が行われます。この検査では無害な放射性物質を少量、静脈内に投与します。この放射性物質がメッケル憩室内の細胞に取り込まれるため、これを放射線検出用カメラで映し出します。ほかに憩室を出血源として特定するのに役立つ検査として、 ビデオカプセル内視鏡検査 ビデオカプセル内視鏡検査 ビデオカプセル内視鏡検査とは、バッテリー駆動のカプセルを飲み込んで行う検査法です。このカプセルには1~2個の小さなカメラ、光源、送信器が搭載されています。腸の粘膜の画像が、ベルトや布製ポーチ内に設置した受信機に送信されます。何千もの画像が撮影されます。ビデオカプセル内視鏡検査は、消化管の隠れた出血や、内視鏡では評価が困難な領域である小腸の内面の問題を発見するのに特に有用です。大腸ではそれほど役に立ちませんが、この領域は内視鏡による評価が... さらに読む (小児が小腸内の出血源を特定できる小さなカメラを飲み込む)とダブルバルーン小腸内視鏡検査(観察用の細い柔軟な管状の機器をゆっくりと小腸まで挿入する)があります。

治療

  • 手術

症状を引き起こさない憩室に治療の必要はありません。

憩室が出血や閉塞を起こしている場合や、症状が続く場合には、手術で切除しなければなりません。

ほかの理由で行われた手術の際に小児にメッケル憩室が発見された場合は、将来の合併症を防ぐために切除されることがあります。

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