広場恐怖症は青年、特にパニック発作がある青年で発症することがありますが、小児ではあまりみられません。
(小児と青年における不安症の概要 小児と青年における不安症の概要 不安症(不安障害とも呼ばれます)は、実際の状況と釣り合わない強い恐怖、心配、脅威によって日常生活に大きな支障をきたすことを特徴とする病気です。 不安症には多くのタイプがありますが、恐怖や心配が向けられる主な対象によって区別されます。 不安症の小児の多くは、腹痛などの身体症状を理由に学校へ行くことをしばしば拒みます。 通常は症状に基づいて診断を下しますが、ときに検査を行って、しばしば不安によって引き起こされる身体症状が生じる病気がほかにな... さらに読む と成人における 広場恐怖症 広場恐怖症 広場恐怖症とは、強い不安に襲われたときにすぐに逃げられない、または助けが得られそうにない状況や場所にいることに恐怖や不安を抱く状態です。多くの場合、そのような状況や場所を避けたり、多大な苦痛を感じながら耐えたりします。 広場恐怖症は 不安症の一種です。広場恐怖症の人の約30~50%は パニック症も併発しています。12カ月の期間で調べると、広場恐怖症は女性の約2%、男性の約1%で認められます。広場恐怖症の人のほとんどは35歳までに発症しま... さらに読む も参照のこと。)
症状
青年は次のような行動の前または最中に強烈な恐怖感または不安を覚えます。
公共交通機関の利用
開放された空間にいること
店や劇場などの閉鎖された公共の空間にいること
列に並ぶこと、または人ごみの中にいること
一人で自宅外にいること
青年は、上記のような苦痛を感じる行動をしようとすると パニック発作 小児と青年におけるパニック症 パニック症(パニック障害とも呼ばれます)は、週1回以上の頻度で起こるパニック発作を特徴とする病気です。 パニック発作とは、強烈な恐怖感が短時間(約20分間)続く現象で、通常は呼吸数と脈拍数の増加、発汗、胸痛、吐き気などの身体症状を伴います。 パニック症の診断は、小児の生活に多大な支障が生じるほど、また小児が非常に苦しむほど頻繁にパニック発作が起きている場合に下されます。 パニック症は、通常、薬物療法と行動療法を組み合わせて治療します。... さらに読む を起こすことがあります。その後では上記の行動を避けることもあります。
診断
症状
広場恐怖症と診断するには、恐怖や不安の症状が以下にあてはまる必要があります。
6カ月以上続いている
著しい苦痛を引き起こしている
社会的機能、学業、その他の生活機能が著しく損なわれている
治療
行動療法
とりわけ広場恐怖症の症状に対しては、行動療法が有効です。
青年期の広場恐怖症の治療としては、薬物療法はパニック発作をコントロールする以外、めったに役に立ちません。