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小児と青年におけるパニック症

執筆者:

Josephine Elia

, MD, Nemours/A.I. duPont Hospital for Children

医学的にレビューされた 2019年 3月
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パニック症(パニック障害とも呼ばれます)は、週1回以上の頻度で起こるパニック発作を特徴とする病気です。 パニック発作とは、強烈な恐怖感が短時間(約20分間)続く現象で、通常は呼吸数と脈拍数の増加、発汗、胸痛、吐き気などの身体症状を伴います。

  • パニック症の診断は、小児の生活に多大な支障が生じるほど、また小児が非常に苦しむほど頻繁にパニック発作が起きている場合に下されます。

  • パニック症は、通常、薬物療法と行動療法を組み合わせて治療します。

小児と青年における不安症の概要 小児と青年における不安症の概要 不安症(不安障害とも呼ばれます)は、実際の状況と釣り合わない強い恐怖、心配、脅威によって日常生活に大きな支障をきたすことを特徴とする病気です。 不安症には多くのタイプがありますが、恐怖や心配が向けられる主な対象によって区別されます。 不安症の小児の多くは、腹痛などの身体症状を理由に学校へ行くことをしばしば拒みます。 通常は症状に基づいて診断を下しますが、ときに検査を行って、しばしば不安によって引き起こされる身体症状が生じる病気がほかにな... さらに読む と成人における パニック発作とパニック症 パニック発作とパニック症 パニック発作とは、極めて強い苦痛、不安、恐怖などが突然現れて短時間で治まる発作のことで、身体症状や精神症状を伴います。パニック症(パニック障害とも呼ばれます)では、パニック発作が繰り返し生じることで、将来の発作に対して過度の不安を覚えるようになったり、発作を引き起こす可能性のある状況を回避するための行動変化がみられたりします。 パニック発作では、胸の痛み、窒息感、めまい、吐き気、息切れなどの症状が生じることもあります。... さらに読む も参照のこと。)

パニック症は、年齢の低い小児と比べて青年ではるかに多くみられます。 なかには、小児期に 分離不安 分離不安症 分離不安症(分離不安障害とも呼ばれます)は、自宅や愛着をもっている人(通常は母親)から離れることに対して持続的に強い不安が生じる病気です。 ある程度の分離不安を感じる小児がほとんどですが、通常、乗り越えていきます。 分離不安症の小児は、しばしば立ち去ろうとする人に対し、行かないよう泣き叫びながら懇願し、去ってしまった後は、再会することだけを考えます。 診断は症状の内容と継続期間に基づいて下されます。... さらに読む 全般的な不安 小児の全般不安症 全般不安症(全般性不安障害とも呼ばれます)では、数多くの活動や出来事に対して、過剰に神経質になったり、心配したり脅威を感じたりする状態が持続的にみられます。 心配のある状態のために、全般不安症の小児では注意を払うことが難しいという問題がみられるほか、落ち着きがなく怒りっぽいこともあります。 全般不安症の診断は、6カ月以上続く特徴的な症状に基づいて下されます。 リラックスする方法を訓練することが最善の治療法ですが、不安を軽減するための薬剤... さらに読む がみられた小児が、思春期を経てパニック症を発症することもあります。

どの不安症でもパニック発作が起こる可能性があり、通常、それぞれの不安対象への反応として起こります。例えば、分離不安がある小児は、親が離れるとパニック発作を起こすことがあります。容易に逃げ出すことのできない場所へ閉じ込められているという恐怖(広場恐怖症 小児と青年における広場恐怖症 広場恐怖症は、助けなしでは容易に逃れることのできない公共の状況または場所から抜け出せなくなるのではないかという恐れを常に抱く状態です。 広場恐怖症は青年、特にパニック発作がある青年で発症することがありますが、小児ではあまりみられません。 ( 小児と青年における不安症の概要と成人における 広場恐怖症も参照のこと。) 青年は次のような行動の前または最中に強烈な恐怖感または不安を覚えます。... さらに読む )を抱いている小児は、混み合った講堂の中程の列に座っていると、パニック発作を起こすことがあります。パニック症の小児の多くには広場恐怖症も認められます。

症状

パニック発作の間、小児は強い不安を感じ、その不安により身体症状が生じます。心臓の鼓動が速くなります。大量に汗をかき、息切れすることがあります。胸痛もしくはめまい、吐き気、しびれ感が生じることがあります。「もう死にそうだ」とか、「頭がおかしくなりそうだ」と感じることがあります。物事が現実のものとは思えないことがあります。成人の症状と比べて、劇的な症状(叫び声、泣き声、過換気など)がみられる場合もあります。

別の発作が起こるのではないかと心配することもあります。パニック発作と発作に伴う心配によって、対人関係や学業に支障が出ます。

パニック症では通常、特定の誘因がなくとも自然にパニック発作が起こります。しかし時間が経つにつれて、小児は発作と関連がある状況を避けるようになります。このような回避行動が広場恐怖症につながり、それにより小児は学校を嫌うようになったり、ショッピングモールに行きたがらなくなったり、その他特有の行動をとるようになります。

パニック症は多くの場合、明白な理由がなくても悪化したり改善したりします。症状が自然に消えて、その数年後に再発することがありますが、治療を行えば、パニック症がみられる小児の大半で状態が改善します。

青年のパニック症が治療されない場合、患者は退学したり、社会的な活動を避けたり、引きこもったり、孤立傾向や自殺傾向を呈したりすることがあります。

診断

  • 医師による評価

パニック症は小児が以下の状態である場合に診断されます。

  • パニック発作を何度か起こしたことがある

  • パニック発作を誘発する状況を回避するために行動が変化する

  • 将来の発作に対して不安になる

  • このような症状を引き起こす病気がない

そのため通常、医師は身体診察を行って、症状を引き起こしている可能性のある身体的な病気がないかどうかを調べます。

また、パニック発作の原因である可能性がある他の精神障害(強迫症 小児と青年における強迫症(OCD)および関連症群 強迫症(強迫性障害とも呼ばれます)は、望んでいない疑念、アイデア、イメージ、衝動などが繰り返し頭の中に生じること(強迫観念)を特徴とし、その強迫観念によって起こる不安を軽減するために特定の行動(強迫行為)を繰り返さざるを得なくなる病気です。強迫観念と強迫行為によって、学校生活や様々な対人関係に多大な苦しみが生じ、支障をきたします。 強迫観念とは、多くの場合、自分または愛する人が傷つけられる(例えば、病気にかかる、汚染される、死亡する)と... さらに読む 社交不安症 小児と青年における社交不安症 社交不安症では、社交的な状況で、きまりの悪い思いをする、嘲笑を受ける、あるいは恥をかくことへの恐怖が持続的に生じます。 社交不安症のある小児や青年は、典型的には、社会的イベントやきまりの悪い思いをしたり恥をかいたりするような状況を避けます。 社交不安症の診断は、以下の症状に基づいて下されます。 行動療法が役立つことがありますが、不安を軽減するために薬剤が必要になることもあります。... さらに読む など)がないか確認します。

治療

  • 通常、薬物療法と行動療法

パニック症には通常、薬物療法と行動療法を組み合わせるのが有効です。一部の小児では、行動療法を始める前に、パニック発作をコントロールするための投薬がしばしば必要になります。

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