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低リン血症性くる病

(ビタミンD抵抗性くる病)

執筆者:

Christopher J. LaRosa

, MD, Perelman School of Medicine at The University of Pennsylvania

最終査読/改訂年月 2017年 3月
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低リン血症性くる病は、電解質の一種であるリンの血中濃度が低下するために、骨の痛みと軟化が生じ、骨が曲がりやすくなる病気です。

症状

低リン血症性くる病は通常、生後1年以内に異常がみられるようになります。その異常は、目立った症状のない軽症の場合もあれば、骨の変形(脚の弯曲など)、骨や関節の痛み、骨の発育不良による低身長などをきたす重症の場合もあります。筋肉が骨に付着している部分で骨の過剰な増殖が起こり、それにより関節の可動域が制限される場合があります。

また乳児では、頭蓋骨にある骨の隙間が通常よりかなり早い時期に閉じてしまうことがあります(頭蓋縫合早期癒合症)。頭蓋骨が早く閉じてしまうと、発育途中にある小児の脳が拡大するための空間がなくなり、脳内の圧力が上昇します。脳に対する圧力の上昇により、発達面で異常が生じる可能性があります。

診断

  • 血液と尿の検査

  • ときに骨のX線検査

血液検査では、カルシウム濃度は正常ですが、リン濃度の低下が認められます。排泄されたリンの量を測定するために尿検査も行いますが、尿中のリン濃度は高値となります。

また、骨のX線検査を行うこともあります。

治療

  • リン酸とカルシトリオール

  • ときに手術による腫瘍の摘出

治療では、血液中のリン濃度を上昇させ、それにより正常な骨の形成を促進することを目標にします。リンは内服が可能ですが、必ずカルシトリオール(活性型ビタミンD)と一緒に服用する必要があります。ビタミンDだけを摂取しても不十分です。リンとカルシトリオールを投与すると、しばしば血液中および尿中のカルシウム濃度の上昇、腎臓へのカルシウムの蓄積、腎結石の形成などが生じるため、投与量を慎重に調節する必要があります。これらの副作用により、腎臓や他の組織に損傷が起きる可能性があります。

一部の成人患者では、様々な種類の腫瘍を原因とする低リン血症性くる病が、腫瘍を摘出した後に劇的に軽減します。腫瘍が原因でくる病を起こした患者で低リン血症性くる病が軽減しない場合には、カルシトリオールとリンが使用されます。

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