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仙痛

執筆者:

Deborah M. Consolini

, MD, Sidney Kimmel Medical College of Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2018年 7月
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仙痛とは、ほかの点では健康な乳児に明らかな理由(空腹、病気やけがなど)がなく起こる、度を超えた激しい啼泣とむずかりの固有のパターンのことです。仙痛は典型的に生後1カ月以内に始まり、生後6週時に最もひどくなります。たいていの場合は比較的突然に、生後3~4カ月までにみられなくなります。

一般的に、1日に3時間以上で週に3日以上かつ3週間以上続く、原因の分からない激しい啼泣とむずかりを医師は仙痛とみなします。しかし、1日3時間未満で週のほとんどの日にみられる、突然の激しく原因の分からない啼泣も多くの医師が仙痛とみなします。

仙痛と関連がある啼泣は典型的には、

  • 大きく、つんざくような声で泣き続けます。

  • 特定できる原因がありません。

  • 昼または夜の同じ時間帯に起こります。

  • 明らかな原因なく数時間続きます。

  • 普通にしている時とこのような時が交互に起こります。

原因

仙痛という言葉は腹部けいれんを連想させますが、腸の病気や他の腹部の病気があるという徴候はありません。乳児は泣くと、しばしば空気を飲み込み、おならをし(鼓脹)、腹部が膨張するため、腹部の病気によって仙痛が起こると考えたのかもしれません。しかし、そのような所見は泣いた結果であり、原因ではないと医師は考えています。仙痛のある乳児のほとんどは、食べるのも体重の増加も正常です。ただし、おしゃぶりなどを勢いよく吸うことがあります。仙痛と、強情で短気な性格の形成とは関係はないようです。

評価

警戒すべき徴候:啼泣に加えて次のような症状がある場合、親はむずかりの原因として病気や痛みがあるのではないかと疑う必要があります。

  • 嘔吐(特に、緑色のものや血のようなものを吐く、あるいは1日5回以上吐く場合)

  • 便の変化(便秘下痢、特に、血液や粘液が混じっている場合)

  • 体温の異常(直腸温が36.1℃未満または38℃以上)

  • 易刺激性(終日泣き続け、おとなしい時間が合間にほとんどない)

  • 嗜眠(過度の眠気、笑わない、興味津々に見つめることをしない、吸う力が弱い)

  • 体重増加不良

  • 呼吸困難

  • 皮下出血やけがの可能性があるその他の徴候

  • 体の一部の異常な動きやピクピクしたひきつり

受診のタイミング

警戒すべき徴候のある小児は、直ちに医師の診察を受ける必要があります。

そのような徴候がなくその他の点では健康そうにみえる場合は、授乳する、げっぷをさせる、おむつを替える、抱っこするなど一般的な対処を試してみます。そのような対処を行っても泣き止まない場合、医師に電話で相談してください。緊急に受診させる必要があるか、親が判断する助けになります。

医師が行うこと

医師はまず、啼泣について質問し、仙痛の基準に合致するかを確かめます。医師は他の症状と病歴についても尋ね、身体診察を行います。 病歴聴取と身体診察で得られた情報から、多くの場合は仙痛と、過度の啼泣の原因となる病気とを見分けられます。

検査

病歴と診察から特定の異常を認めなかった場合は、検査の必要はありません。

治療

いったん乳児が医師の診察を受け、乳児は健康であること、易刺激性は育児の仕方が悪いせいではないこと、仙痛には長期的な影響もなく自然に治まることが分かって親が安心すれば、いくつかの一般的な対策が役立ちます。

  • 抱く、穏やかに揺らす、軽くたたく

  • 乳児用ゆりかごで揺らす

  • 雨音や扇風機、洗濯機、掃除機、ヘアドライヤーなどの電気製品が発する音など、ホワイトノイズ(絶え間がなく目立たない音)を聞かせる

  • 音楽を聞かせる

  • 車に乗せる

  • おしゃぶりを吸わせる

  • げっぷをさせる

  • 授乳する(親は泣き止ませようとして与えすぎてはいけません)

  • おくるみですっぽり包む

啼泣の原因が疲れの場合は、上述のような方法は多くの場合、一時的に乳児を落ち着かせるものの、その刺激や動作が止まるとすぐに再び泣き始め、さらに乳児を疲れさせてしまいます。乳児自身で落ち着くようにさせ、必ず目覚めている状態でベビーベッドに寝かしつけるようにすると、親や寝つくための決まった動作、物や音に頼らなくなって効果的なことがあります。

特定の人工乳に乳児が耐えられないのかを確かめるために、人工乳を短い期間、変更してもよいですが、医師の指示がない限り頻繁に人工乳を変更してはいけません。母乳哺育をしている母親は、乳製品やブロッコリー、キャベツなど特定の食品を食べた後の授乳後に乳児が啼泣することに気づく場合があります。母親は食事からそれらの食品を除去し、啼泣が軽減するかどうか確かめるべきです。しかし、嘔吐、便秘、下痢、体重増加不良などの他の症状がない限り、乳製品不耐症や食物不耐症が仙痛の原因であることはまれです。

過度の啼泣に対処することは親にとって難しいこともあります。医師との相談が助けになります。医師は、過度の啼泣によりストレスを感じている親に対処法や支援を提供し、安心させるようにします。

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