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多胎出産

執筆者:

Julie S. Moldenhauer

, MD, Children's Hospital of Philadelphia

レビュー/改訂 2021年 7月
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多胎出産とは、子宮に複数の胎児がいる状態での出産を意味します。

20年ほど前から双子、三つ子などの多胎出産が増えています。多胎出産は、30件の出産につき1件にも上ります。

以下のような場合に多胎妊娠になりやすくなります。

多胎出産のリスク

多胎妊娠により問題が生じるリスクが上昇します。

多胎妊娠では子宮が過度に拡張し、過度に拡張した子宮は、妊娠が満期になる前に収縮を始める傾向にあります(切迫早産 切迫早産 妊娠37週以前に起こる陣痛は切迫早産とみなされます。 早産児として生まれた新生児には、深刻な健康上の問題が生じる可能性があります。 切迫早産の診断は通常明らかです。 安静にしたり、ときには薬剤を用いて、分娩を遅らせます。 抗菌薬やコルチコステロイドも必要な場合があります。 さらに読む )。このため多胎出産では多くの場合、早産になったり小さな新生児が生まれてきたりします。 早産児 早産児 早産児とは、在胎37週未満で生まれた新生児のことです。生まれた時期によっては、早産児の臓器は発達が不十分で、子宮外で機能する準備がまだできていないことがあります。 早産の既往、多胎妊娠、妊娠中の栄養不良、出生前ケアの遅れ、感染症、生殖補助医療(体外受精など)、高血圧などがある場合、早産のリスクが高くなります。 多くの臓器の発達が不十分であるため、早産児では呼吸したり哺乳したりすることが難しく、脳内出血、感染症や他の異常が起こりやすくなり... さらに読む では 死産 死産 死産とは妊娠20週以降に胎児が死亡することです。 死産は母体、胎盤、または胎児の問題から生じることがあります。 医師は血液検査を行って死産の原因の特定を試みます。 死亡した胎児が排出されない場合は、子宮から内容物の排出を促す薬剤を母体に投与するか、頸管拡張・内容除去という方法により子宮内容物を外科的に除去します。 妊娠合併症は、妊娠中だけに発生する問題です。母体に影響を及ぼすもの、胎児に影響を及ぼすもの、または母子ともに影響を及ぼすもの... さらに読む や死亡のリスクが高くなります。また、過度に拡張した子宮が分娩後、十分に収縮せずに母体に出血が起こることがあります(分娩後出血 分娩時の子宮からの出血過多 子宮からの出血過多とは、約1000ミリリットル以上の失血、または分娩から24時間以内に起こる多量の失血の症状を指します。 胎児の娩出後は子宮からの出血過多に注意が必要です。 経腟分娩の場合、通常は分娩中と分娩後で約500ミリリットルの出血があります。子宮から胎盤が剥がれるときに一部の血管が開いた状態になり、出血が起こります。血管がふさがるまで、子宮の収縮が血管を閉じるのを助けます。一般的に帝王切開では経腟分娩の約2倍の出血が生じますが、... さらに読む )。

多胎妊娠では胎児毎に胎向と胎位が異なるため、経腟分娩が難しくなりがちです。また第1子が生まれた時点で子宮が収縮し、残っている胎児の胎盤が剥がれてしまうこともあります。その結果、後から生まれる胎児の分娩中に多くの問題が生じる可能性があります。

多胎妊娠により、母体に問題が生じるリスクも上昇します。例えば以下のものです。

多胎出産の診断

多胎出産の治療

  • 適切な場合は帝王切開

多胎出産では問題が生じやすいため、双子の分娩に際して医師が経腟分娩にするか帝王切開にするかをあらかじめ決めておくことがあります。

双子の第1子の 姿勢が正常 胎向と胎位の異常 胎向とは、胎児が後ろ(母親の背中の方)を向いているか、前を向いているか(顔が上向きか)という胎児の向きのことです。 胎位とは、胎児の体のうち最初に産道を通る部分(先進部)を表します。通常、頭が先進しますが、ときに殿部や肩が下になることもあります。 最も一般的で安全な胎向と胎位の組合せは次のような状態です。 頭が下になっている(頭位) 胎児が後ろを向いている さらに読む (頭が下になっていて母体の背中を向いた状態)であれば、第1子は通常経腟分娩となります。双子の第2子では、姿勢の異常や 胎児ジストレス 胎児ジストレス 胎児ジストレスとは、胎児の状態が良好でないことを示す分娩前や分娩中の徴候です。 胎児ジストレスは分娩中の合併症の1つで、あまり多くありません。一般的に胎児が十分な酸素を受け取っていない場合に起こります。 以下の場合に、胎児ジストレスとなることがあります。 妊娠期間が長すぎる場合( 過熟) 妊娠中や分娩中に合併症が起こった場合(難産や急速な分娩など) さらに読む がみられなければ、通常は経腟分娩が可能です。双子の第1子の 姿勢が異常 胎位の異常 胎向とは、胎児が後ろ(母親の背中の方)を向いているか、前を向いているか(顔が上向きか)という胎児の向きのことです。 胎位とは、胎児の体のうち最初に産道を通る部分(先進部)を表します。通常、頭が先進しますが、ときに殿部や肩が下になることもあります。 最も一般的で安全な胎向と胎位の組合せは次のような状態です。 頭が下になっている(頭位) 胎児が後ろを向いている さらに読む である場合や、第2子の姿勢が異常であるか胎児ジストレスがみられる場合は 帝王切開 帝王切開 帝王切開では、母親の腹部と子宮を切開して胎児を外科手術により取り出します。 米国では分娩の最大30%が帝王切開で行われています。 以下のような場合には帝王切開が母体や胎児、あるいはその両方にとって経腟分娩よりも安全であると考えられるため、帝王切開を行います。 遷延分娩(分娩の進行が長引く) 胎児の 姿勢が異常な場合(骨盤位など) さらに読む 帝王切開 が行われます。三つ子以上の多胎では、たいてい帝王切開が行われます。

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