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婦人科診察

執筆者:

David H. Barad

, MD, MS, Center for Human Reproduction

最終査読/改訂年月 2017年 1月
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婦人科の診療では、性生活、避妊、妊娠、更年期に関する問題などのデリケートな事柄を扱うため、こうした内容について気兼ねなく相談できる専門家を選んでおくべきです。米国では、医師、助産師、ナースプラクティショナー、医師助手などが受診先となっています。

婦人科の評価には婦人科の病歴聴取および婦人科の診察が含まれます。

婦人科の診察とは具体的には女性の生殖器系の診察を指しますが、婦人科を受診した際に医師(またはその他の医療従事者)は、より一般的な医療を提供し、より広範な診察を行うこともあります。

婦人科の診察や検査について疑問や不安があれば、前もって医師とそのことを話し合っておきます。診察中に痛みを感じた場合には、医師にそう伝えるべきです。身体診察の前に膀胱を空にしておくべきで、その際に検査のための採尿を依頼される場合もあります。

医師は首と甲状腺に触れてしこりや異常の有無を調べることもあります。甲状腺が腫大し、その働きが過剰になると(甲状腺機能亢進症)、月経の異常が起こることがあるためです。医師は皮膚の診察も行い、にきび、過剰な体毛(男性型多毛症)、しみ、腫瘍の徴候がないかも調べます。

通常は、内診の前に乳房の診察が行われます。患者を腰かけさせ、医師は乳房の不規則な凹凸やへこみ、皮膚の緊張、しこり分泌物がないかを観察します。次に腰かけたままか、あお向けに寝かせ、両腕を頭の上に上げさせた状態で、医師は乳房を手のひらで触れて調べ(触診)、わきの下にも触れて、リンパ節の腫れ、しこり、異常がないか調べます。診察を進めながら、患者の乳房自己検診の方法をチェックすることもあります( 乳房の自己検診の方法)。

聴診器で、腸の音を聞くとともに、狭くなった血管内を血液が流れる際に生じる異常音がないか調べます。腹部を指で軽くたたいて打診を行うこともあります。腹部全体にそっと触れ、異常な増殖物や臓器の腫大がないか、特に肝臓と脾臓を念入りに調べます。腹部を強く押されると不快感があるかもしれませんが、触診自体によって痛みを感じることはないはずです。

鼠径部の脈(正常であれば触知します)、リンパ節の腫れ、ヘルニアがないかをチェックすることもあります。

内診

内診は通常、月経不順、骨盤痛、おりものなどの問題がなければ21歳までは行われません。一般に、21歳からはすべての女性に内診が勧められます。とはいえ、この年齢からこのような診察を受ける必要があるかどうか、またどれくらいの頻度で受ける必要があるかについて担当の医療従事者と相談してもよいでしょう。21歳からは、多くの女性が子宮頸部細胞診(パパニコロウ検査)などの子宮頸がんのスクリーニング検査を始める必要があります。

内診では以下を行います。

女性の外性器

女性の外性器

女性の内性器

女性の内性器

内診の際には、患者はあお向けになり、内診台の端に腰を据えて股関節と膝を曲げた体勢をとります。この姿勢を維持しやすいように、かかとを支える部分が付いた特別な内診台があります。通常は患者にかける布が用意され、付き添いのための助手が呼ばれ、ときに診察の介助も行います。内診での観察内容を自分自身でも確かめたい場合は、医師に告げると、鏡を使って説明してもらえる場合があります。医師は、内診の方法と結果について、内診の前後または最中に説明します。

内診を始める前に、脚と股関節の力を抜き、深呼吸するよう医師から指示があります。

医師はまず外性器を観察し、体毛の分布や異常、変色、分泌物、炎症などを調べます。この診察では特に異常が確認されないこともあれば、ホルモンの異常、がん、感染症、外傷、性的虐待などの手がかりが得られることもあります。

医師は腟の開口部周辺の組織(陰唇)を広げて、腟口を調べます。腟鏡(腟壁を広げて観察するための金属または合成樹脂製の器具)を使って腟の奥と子宮頸部(子宮の下部)を観察します。子宮頸部は炎症や子宮頸がんの徴候がないか詳しく調べられます。医師は合成樹脂製の細いブラシを用いてサンプルを採取し、通常は子宮頸部細胞診(パパニコロウ検査など)に出します(子宮頸がんのスクリーニングのため)。また膀胱、直腸、腸が腟内に突出していないかを調べます(骨盤底障害と呼ばれます)。

子宮頸部の細胞の採取

腟鏡(金属または合成樹脂製の器具)を用いて腟壁を広げます。そして合成樹脂製の細いブラシを挿入し、子宮頸部(子宮の下部)から検査のためのサンプルを採取します。

子宮頸部の細胞の採取

医師は、腟鏡を腟から抜いたら、手袋をはめた片手の人差し指と中指を腟の中に入れ、腟壁を触診して強さと安定性を調べます。さらに、腟内の腫瘤や圧痛のある領域の有無も調べます。

指を腟内に入れたまま、もう一方の手を下腹部の恥骨の上に乗せます(双合診と呼ばれます)。このように両手で狭み、子宮が洋ナシ形であり、なめらかでしっかりしていることを確認し、位置や大きさ、硬さ、圧痛があればその程度を調べます。

次に、腹部に置いた手をわきの方へ動かし、やや強く圧迫して卵巣を調べます。圧迫を強めるのは、卵巣は小さな器官であるため子宮よりも手に触れにくいからです。この検査はいくらか不快感があるかもしれませんが、痛みはないはずです。この方法で卵巣の大きさと圧痛の有無を調べます。

直腸診

直腸診を行うことがあります。腟直腸診では、医師が人差し指を腟に、中指を直腸に入れて、腟の後壁に異常な腫瘤や肥厚がないか調べます。

さらに直腸を診察して、痔核、裂肛、ポリープ、しこりがないか調べます。手袋をした手で便を少量採取し、潜血(便に混じった微量の血液)がないか調べることもあります。便潜血反応を調べるための家庭用キットを渡されることもあります。

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