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性器のかゆみ

(腟のかゆみ;外陰部のかゆみ)

執筆者:

David H. Barad

, MD, MS, Center for Human Reproduction

レビュー/改訂 2022年 5月
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性器のかゆみは、腟または外性器を含む性器周辺(外陰部)に及ぶことがあります。かゆみとは、掻かないと治まらないように感じられる不快な感覚です。

性器のかゆみの原因

性器のかゆみの最も一般的な原因には、以下のものがあります。

あまり一般的でない原因には、 乾癬 乾癬 乾癬(かんせん)は、1つまたは複数の盛り上がった赤い斑が生じる、再発を繰り返す慢性の病気で、それらの斑は銀白色の鱗屑(うろこ状のくず)を伴い、正常な皮膚との境界ははっきりしています。 免疫系の問題が関わっている可能性があり、遺伝的に乾癬を生じやすい人もいます。 特徴的な鱗屑または赤い斑が全身のあらゆる部分に様々な大きさで生じますが、特に肘... さらに読む 乾癬 硬化性苔癬 硬化性苔癬 硬化性苔癬(こうかせいたいせん)は、かゆみを引き起こす傾向のある病気で、肛門や性器周辺の部分に瘢痕を生じることがあります。 原因は解明されていませんが、免疫系による自分の体の一部の組織への攻撃( 自己免疫疾患と呼ばれます)が関わっていると考えられています。この病気は一般的に肛門や性器の周辺部位に生じますが、まれに体の他の部位にもみられます... さらに読む 硬化性苔癬 などの皮膚疾患があります。硬化性苔癬は腟口の周囲の外陰部に生じる薄い白斑を特徴とします。硬化性苔癬を治療しないでいると、病変部に瘢痕ができ、 外陰がん 外陰がん 外陰がんは通常、腟の開口部周辺の組織である陰唇に生じます。 しこりやかゆみ、あるいは、なかなか治らないただれとして現れます。 異常がある組織のサンプルを採取して検査します(生検)。 外陰部の一部もしくは全体とその他の病変部を手術で切除します。 再建手術を行うことで、外観や機能が改善します。 さらに読む のリスクが高くなります。

性器のかゆみの評価

医師は通常、症状について尋ね、性器周辺と腟を診察することでかゆみの原因を特定することができます。

警戒すべき徴候

受診のタイミング

かゆみが数日以上続く、かゆみが強い、感染症を示唆する他の症状(痛みやおりものなど)が発生した場合は、医師の診察を受ける必要があります。

医師が行うこと

医師は初めに、症状について質問しますが、特に感染症の症状の有無および病歴についての質問になります。性器周辺に刺激を与える可能性のある製品を使用しているかどうかについても質問されます。次に身体診察を行いますが、 内診 内診 婦人科の診療では、性生活、避妊、妊娠、更年期に関する問題などのデリケートな事柄を扱うため、こうした内容について気兼ねなく相談できる専門家を選んでおくべきです。米国では、医師、助産師、ナースプラクティショナー、医師助手などが受診先となっています。 婦人科の評価には 婦人科の病歴聴取および婦人科の診察が含まれます。... さらに読む に焦点が置かれます。

性器のかゆみの治療

可能であれば、性器のかゆみを引き起こしている病気を是正または治療します。一般的な対策により、症状を和らげることができます。

一般的な対策

下着の交換と入浴またはシャワーを1日1回行うことで、腟と性器周辺を清潔に保ち、刺激を受けにくい状態にすることができます。入浴やシャワーをこれよりも頻繁にすると、腟と性器周辺が乾燥しすぎてかゆみが強まることがあります。コーンスターチで作られた無香料のボディパウダーの使用は、性器周辺を乾燥した状態に保つのに役立ちます。タルクのパウダーは使用すべきではありません。温水のみで性器周辺を洗浄することが勧められます。石けんが必要であれば、アレルギーを引き起こさない石けんを使用すべきです。クリーム、女性用衛生スプレー、腟洗浄器などの製品を腟周辺に使用すべきではありません。このような一般的な対策により、かゆみを引き起こす刺激物との接触を最小限に抑えます。

かゆみが続く場合は、坐浴が役立つことがあります。坐浴の場合には、座った状態で性器と肛門の周辺だけを水につけます。坐浴には少しだけお湯を張った浴槽や大きなたらいが使用できます。

医薬品(処方されたクリームなど)や特定のブランドのコンドームによって刺激感とかゆみが生じていると考えられるときは、使用を中止すべきです。処方された製品の使用を中止する前に、主治医に相談すべきです。

薬剤

性器周辺にヒドロコルチゾンのような弱いコルチコステロイドクリームを塗ると、一時的にかゆみが和らぐことがあります。クリームは腟内に入れるべきではなく、短期間だけの使用にすべきです。

かゆみが強い場合には、抗ヒスタミン薬の内服も一時的に役立ちます。抗ヒスタミン薬は眠気を引き起こす作用もあるため、症状のせいで睡眠が妨げられている場合に有用となります。

かゆみおよび分泌物の原因となる腟感染症には、抗菌薬あるいは抗真菌薬を内服するか腟に挿入する必要があります。

硬化性苔癬の治療には、効き目の強いコルチコステロイド(クロベタゾールなど)を含むクリームや軟膏が処方されます。

要点

  • 性器のかゆみが問題とみなされるのは、かゆみが続く場合や、強いかゆみがある場合、繰り返し起こる場合、痛みを伴う、または匂いや性状に異常のあるおりものを伴う場合のみで、このような場合には感染症が示唆されます。

  • 性器周辺を清潔にして乾燥を保ち、刺激を与える製品を使用しないことが役立ちます。

  • ときに軽いコルチコステロイドクリームでかゆみが一時的に和らぐことがあります。

  • 腟感染症によりかゆみとおりものが生じている場合は、抗菌薬または抗真菌薬の内服または腟への挿入により治療します。

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